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ライテクとグリップ感を考える(予告)

ブックマーク(gooブログでは、「ブックマーク」といいます。「リンク」ですね。)に登録させていただいている、まーしーさんのブログ、「I am a Rider」の中にまーしーさん自身のタイヤのインプレッションの記事があり、そこで「グリップ感」という言葉が使われていました。
1980年代からバイク、それもオンロードの、コーナリングを楽しむタイプのバイクに乗り続けてきたライダーにとっては「グリップ感」や「トラクション」といった用語はバイク乗りの共通語という感覚だと、私は思っているのですが、まーしーさんのそのブログの中のコメントでは、「グリップ感」という言葉に馴染みのない方が意外と多くいらっしゃるようでした。

ちょっと待った!
偉そうに言ってる私自身、「グリップ感」をどう「わかったつもり」になっているのか、それはホントに「グリップ感」というべきものなのか、自分が語るとしたら、グリップ感をどう表現するのか、自称「ライテクオタク」でもある私は、なんだか猛烈に興味が湧いてきたのでした。

グリップ感はバイクで走行する際には欠かせない感覚。
自分の操作とバイクと自分のその瞬間瞬間の状態に自信が持てるかどうかを握る、重要な感覚。
それをどう表現できるか、やってみたくなったのです。


私がバイクに乗り出した1980年代は、速い奴が偉かった。
バイクに乗ることは、一つの決意と覚悟を表明していた。
それは、社会の中では、けっしてメジャーになれない感覚。

今、バイクは健全な趣味の一つとなり、若い人からシルバー世代まで、様々な種類のバイクに、本当に一人ひとり違う動機で、特に力みやこだわりもなく、素直に乗れる時代になりました。
バイクは、命がけの行為でもありうるし、都会の暮らしの中で自分らしさを演出する一つのアイテムにもなりうる時代。
昔に比べれば現在の状況の方がはるかに健全と言うべきでしょう。

しかし…
しかし、と私は考えるのです。
慢心や操作ミスから事故を起こせば自分の命を落とすこともあり、他人の命を奪うこともあるバイクライディングは決してライトな趣味ではないのが本来だと。
バイク乗りは自分を守り、人を巻き込まないために常にライディングテクニックを磨く義務があると。

その義務を自ら背負い、そのための鍛錬を喜びとする者。
自分を守り、他人を尊重し、人のせいにしたり、人を見下したりすることなく、現実をリアルに感じとろうとする者。
バイクに乗ることで、自分をより強く、よりやさしい人間に成長させていくよう努める者。

私たちはそういうあり方に対し、敬意とシンパシーをこめて『ライダー』と呼ぶのです。

さて、次回から、タイヤのグリップ感覚とライディングテクニックについて、いつもの北海道の季節の便りも織り交ぜながら、断続的に書いていきたいと思います。
バイクに乗らない方には興味の薄い内容かも知れませんが、お付き合いくだされば幸甚です。

<付記>
写真はもう10年も前、広島市でホンダの感謝デーがあったとき、教習所のコースでの試乗会で撮ったものです。ライダーは30代後半の私、撮影は妻です。
妻がアルバムに貼っていてくれた写真をデジカメで上から撮影して載せていますので、ピンボケやアルバム上での写真の重なりなど、見苦しい点がありますことをお詫びします。


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コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
ありがとうございます (まーしー)
2008-02-06 23:28:04
ライダーはマイナーな人種ではないよ。
そうなればうれしいですね。
トラックバック、ありがとうございます。
 
 
 
誰もが… (樹生和人)
2008-02-07 00:00:16
まーしーさん、こんにちは。
トラックバック、記事の抜き打ち紹介、すみませんでした。

昔、原作の「仮面ライダー」や「キカイダー」の乗っていたバイクには、孤独感がありました。「ワイルド7」の7人も、一人ひとりが孤独で、その7人が仲間としてワイルド7になっていました。
一人の孤独をよく知るものだけが、本当の仲間と出会うことができる。
私の中では、ライダーにはそんなイメージもあるのかもしれません。

でも、ホントは誰もが孤独で、その上にたって人を求めているんだと思うのです。
だから、ライダーは、バイク乗りだけを指すのではなく、そういう生き方をしている人たち皆と繋がっていく、手を取り合っていける存在の概念だと、私は思っているんです。
「人は誰でも旅人」と言うように、誰もがライダーなのだと、思ったりもするのでした。

まーしーさん、ありがとうございました。
 
 
 
Unknown (めろん)
2008-02-07 17:52:12
自分や回りに迷惑をかけない為に
テクニックを磨く!
重要なのはそこですよね!
ライディングテクニックについての事は読んでると
もう楽しいんですが、根本的な部分を忘れないように
テクを磨きたいです^^
 
 
 
楽しい議論。 (樹生和人)
2008-02-07 20:16:58
めろんさん、こんにちは。
共感してくださって、とてもうれしいです。

ここからは、ご覧下さっている皆さんに。
バイクに何を求めるか、ライディングテクニックを何のために磨くのか、それらも人それぞれ、十人十色、百人百色。いろいろあると思います。
その中の一つとして、いちツーリングライダーである私の考えをこのブログで書いていきたいと思います。

このブログに書かれている事はすべて私の「好み」であって、私以外の考え方の存在を否定するものではありません。
モーツァルトもベートーベンも偉大な作曲家と認めたうえで、「絶対ベートーベンだよ!」「いや、モーツァルトが断然いいね!」と言い合う、あの楽しさが、こうした論議には必要だと思います。

そんな風にこの記事を読んでいただけたら大変うれしいです。

さて、再び、めろんさんへ。
めろんさん、ライディングスクールでめきめき腕前を上げていらっしゃるご様子。自分以外のものから刺激を受けて上達していくのは、とてもいいですよね。
私も雪が解けたら練習開始しようと思います。
お互い、安全運転で!
 
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