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富良野・美瑛「夏の丘」8 美瑛の丘③

ランドカフェでの食事も終え、ゆっくりと美瑛の丘をもう1回まわることにした。
美瑛は旭川のすぐ南。旭川空港までは直線では5キロくらいのところもある。
だから、こんなふうに飛行機が低く飛ぶ様子も見られることも多い。


『パッチワークの道』と名づけられた丘を巡る道は、2車線の広い道で、道沿いにケンとメリーの木や、セブンスターの木などがあり、駐車場があったり、ちょっと外れれば展望台があったり、ソフトクリーム等を売ってる売店があったりと、観光には事欠かない。
また、一本はずれただけで、こんな一車線の長閑な道もあり、車を止めてぽくぽくと散歩する人や、レンタサイクルで丘めぐりをする人や、バイクの人(僕もか)がいたりして、のんびりと丘の風景を満喫できる。



なぜ、「パッチワークの道」と呼ばれるのか。話せば野暮なことながら、畑作独特の作物の植え分けによる畑の色彩が、単一の緑となる田んぼの風景と違ってまるでパッチワークの布のように見えるからだ。

一般的に、作物は同じ場所に同じ作物を連続して植えることはできない。連作障害を引き起こしてほとんどモノにならないからだ。田んぼのイネは、その点、何年でも連作が効くという画期的なものだった。

普通は、畑の地力を回復させるため、3年~4年サイクルで違う種類の作物を交代で植える。それで畑は植える作物ごとに色が違うパッチワークになるわけだ。



また、作付け時期や、刈り入れ時期、収穫時期も異なるので、土の見えている畑もあるころが多い。
ひまわり畑は、ひまわりそのものを作物として植えるというより、痩せた畑の土でも大きく育ち、それをそのまま梳き込んで畑の堆肥とするために植えられる。
そうした緑肥の植物にはいろいろあり、それぞれ畑を彩ってくれる。
これは畑に限らず、例えば早春の田んぼのレンゲも、緑肥のひとつだ。



丘を渡っていくパッチワークの道。
S字に曲がっていく道の右端がセブンスターの木、奥の高い木がケンメリの木だ。
丘を縫い、農作物を運び、大型農機が走る道が、今は立派な2車線路となり、大画家観光バスが毎日、数十台もやってくる観光ルートになった。

この風景は、農地だからこそ、意味がある。

気温は上がり、晴れた空は高く、GPZ1100はゆっくり走っても快適だ。
少し移動しながら、もう少し丘巡りを楽しもう。    (つづく)
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (弾正)
2008-08-18 23:10:28
こっちは雨模様でしたけどそちらは快適だったようですね。^^
ビーナスラインがバイクの聖地って人もいるけど、樹生さんのブログみてると聖地は北海道って思えてきます。
ゆっくりとした道が空がいいですね。
 
 
 
ビーナス (樹生和人)
2008-08-19 05:58:33
弾正さん、こんにちは。
ビーナスライン。ツーリング雑誌、アウトライダーでも破格の扱いですね。
高原のワインディング、遠くまで見晴らせる眺望、遠く山脈の白い峰々…。
ビーナス、学生の頃に自転車で走ったことはあるのですが、バイクでは走ったことがありません。
いつか走ってみたい道の一つです。

北海道は混んでる道に行かない限り、その走りやすさが特徴だと思います。
空は、特に道東の空は本州以南とは違う感じです。
広くて、きれいで、少しさみしく感じるときが私にはあります。
 
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