国試向けの参考書を大量に処分。
超気持ちいい。
この日を夢見て、後輩たちにもぜひ続いてきていただきたい所存です。医大生・たきいです。
戦略的で効率的な勉強方法に関しては、他に参照すべき資料やサイトがたくさんあると思うのでそちらに譲ります。私が書けるのは、第112回医師国家試験を受験した並の医学生がより確実に国試に合格できるようにはどうすればいいかと考えていたかという一例。113以降の後輩たちにむけてちょっとだけアドバイス。
勉強の進行目安
全国トップクラスの超優秀な友達から、「終わってる」悲惨な成績の友達まで私にはいます。国試に向けての勉強進捗状況に関して、いくつかのタイプの学生に分けられることに気が付きました。国家試験に向けては、「臓器別」の勉強を1周することは必要条件といえるでしょう。具体的には、「QB1~2周解いて、理解もできました」レベルの勉強。その勉強が終わる時期には、主に4つのピークがあるのではないかと思います。主観的割合も提示します。
1.CBT時受験時まで(5%)
2.病棟実習で回る前まで(25%)
3.卒業試験まで(40%)
4.国家試験まで(30%)
因みに私は「3.卒業試験まで」のタイプでした。恐らくこれが多数組。
超優秀な学生の中にはCBTまでに国試の勉強までこなしちゃっている人もいるようです。CBTで95%以上取っているような人たち。そのようなセンセー方と私とでは頭の構造が違うと思うのでここでは一切言及しません(笑)。ぜひ基礎系に進んで、医学の進歩に貢献してくださることを個人的には希望します。
一番勉強の理解が深まるであろうパターンは、病棟実習で回る前までに、その科の国試の勉強を完成させている人。私には無理でしたが(笑)、これができている人は周りの優秀な同級生の中にはいました。そうした人たちは実習もやっている内容が理解できてより楽しめていたようです。7割の学生は、「いったい今なにやっているんだろう・・・」と不毛な時間を過ごした経験があるはずですが、忙しい毎日の中でも膨大な量の勉強を軽々とこなせちゃうようなタイプの人は人生楽しいんだろうなぁと羨ましく思うばかりです。恐らく医学生の成績上位30%くらいの人たちはこうした勉強ができている印象です。実習の経験は忘れません。国試レベルの問題であれば、真剣に受け持った患者さんと類似した症例問題は絶対に間違うことはないでしょう。ただし、実習を真剣にやるだけではその科の網羅的な勉強は完成しないことも事実。どこかで広く浅くの勉強は必ずやらなければならないのです。
医学の勉強は「復習」ありき。究極的にはCBT以降は復習の連続ともいえます。復習のためのひとつのいい機会が卒業試験。なるべくこれをうまく「利用」しましょう。確かに大学によっては国試と卒試の内容があまりに解離していて参考にならないから早く卒試を粉砕してくれという、30年前の医学部からほとんど何も変わっていない大学もあるようですが(特に「歴史のある」医学部にありがちな話)、薄めの国試の勉強を1周した上で卒試の勉強を行えるとなおよいでしょう。俯瞰的に学習できます。卒試に合格することが何より一番大事ですが、その科目の過去3年分の国試の問題も解いておく、とか私は心がけていましたが、それだけで後がかなり楽になりました。
下10%に入らなければいいのです。卒試終了後もまだ国試の勉強が1周終わっていない人というのは意外といそうです。「国試なんてw」と喉元過ぎて熱さを忘れている老害な先輩が散見されるのは、4.国家試験まで(30%)に入っても半分以上は確実に受かるという事実に関係しているのではないでしょうか。
大学の先生方は、理想論を語って2.病棟実習で回る前まで(25%)を目指しなさいという先生が多いでしょうが、多忙すぎて疲弊している現代の医学生にとってはなかなか高いハードルであると私は考えます。普通の能力の医学生ならば、実習の回るときには、受け持ちの患者さんのことを頑張って調べるだけで精一杯ということだけで仕方がないと思います。それプラス国試の勉強をこなすのはキャパオーバーな人が多いはず。国試をより確実にパスするためには、3.卒業試験まで(40%)のグループまでには潜り込めればセーフではないかと個人的には考えます。少なくとも、あと数年のうちは。
選択肢が増えすぎている時代
10年前の医師国家試験対策は、「QB3周すれば誰でも受かる」というのが合言葉だったそう。30年前の医師国家試験時代には「電話帳」というテキストがあってそれだけやればまず大丈夫といわれていたらしいですが、10年前までは、古き良き昭和の香り漂うゴリゴリスタイルの勉強で何も問題なかったのです。ここ10年で時代は一新し、今はビデオ講義全盛時代。数年前まではTECOMとMECの2大巨頭時代が続いていましたが、medu4が誕生し、QBからもビデオ講義がスタートしました。よく言えば恵まれた時代ともいえますが、今の時代の医学生が失敗する典型的なパターンは、目移りしていろいろ手をつけたものの結局どれも中途半端になってしまうというパターンかもしれません。これが一番やばいです。大学受験と同じで、「繰り返しやる」ことが医師国家試験の勉強の基本だと思います。「つまみ食い」を防ぐためには、情報を知り、能動的に取捨選択し、自分の使っている教材を信じぬくことです。そのためには、4,5年生のうちからアンテナを張っておくことが有効だと私は考えます。「直前期に各予備校が出している講座の名前は?」と聞かれて即答できますか? やったとしても1つで十分すぎます。周りからいろんな甘い言葉が聞こえてきても、前もって各予備校の商売戦術を見抜いていられれば、全く動揺することはありません。情報のアンテナを張っておくためには、他校(と思われる)1,2年上の先輩のTwitterをフォローして情報収集しておく、なんていうのが現代的かもしれません。前々から予備校の商売戦術が把握できていたので、直前講座は何もやらなくて自分の場合は大丈夫と自信をもって判断できました。
国語力が大事
「医師国家試験」と正式名称で書くとイカつい試験ですが、「読めば誰でも解ける」問題も意外と多いです。私が医学部6年間で、一番高いレベルに到達できたのは医学ではないと思っています。おそらく、国語が一番伸びました。毎日欠かさずブログを書いていたからです。特に必修問題は国語力が一番重要でしょう。9割以上の医学生に国語力の問題はほぼないので、あまり指摘されることはありません。より確実に国試に受かるためには、国語力を高めることが一番だと私は考えます。結論。みんなブログを始めよう。
113回は難化するのでは…?
112回は輸液の問題が増えたことがひとつのトピックスでした。試験会場では「研修医になったら輸液の勉強しなきゃ~」って話している受験生が散見されましたが、112回のほとんどの受験生は輸液の勉強まで手が回っていなかったというのが実情でしょう。ところが、112回が「過去問」となる現5年生以下の人たちは勉強しなくてはならなくなってしまいました。毎年毎年覚えることが増えて本当に大変です。
112回は前年との交代現象で、当初の下馬評通り、必修問題は易化したという意見が多いようです。必修問題も早く終わって残りの時間を机に伏して寝ている受験生も多かったくらいで、比較的穏やかな年だったといえるのかもしれません。「制度の変更年は汚点を残さないためにも穏やかにする」という不文律は守られていたようです。「113回の国試絶対やばいんじゃね?」と帰り道で友達と話題になりました。現5年生のみなさん。一般的な国試対策のスケジュールはどんなもんで、いつ、何をやるべきか、ということくらいはそろそろ作戦を練り始めたほうがいいかもしれません。
一例として、ご参考までに。
(各予備校、いらないテキストを送ってき過ぎだと思うので、その点はPDFファイル配布型のmedu4の圧勝だと思う人(笑))
やっぱり「並」のベースが高い気がするのが気になりますが(笑)とても参考になりました。
うちは卒試がないので、ペースの掴み方が難しそうですが、たきいさんと違ってマッチング試験があるのでそれを基準にしていきたいですね。
(あわよくば上位30的勉強法を…)
P.S.
ブログを始めたら、是非ブロガーオフ会へ!
今回も、「3月からブログ始めるので参加させて!」って方や、半年以上更新されてない方いらっしゃいますからね。
この場を借りて広報させてもらいます٩(๑`^´๑)۶