梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

三宅坂稽古場便り 1

2007年09月27日 | 芝居
本日から、国立劇場10月公演『平家女護島』『昔語黄鳥墳』のお稽古がはじまりました。
私は『平家女護島』の「清盛館の場」の<腰元>と、『昔語黄鳥墳』の<腰元 胡蝶>、腰元2役を勤めさせて頂きます。

「清盛館の場」では、幕開きに<六波羅踊り>を踊ります。清盛公の気慰みに平家の繁栄を唄いながら6人の腰元が演じているというわけですが、主演が高麗屋(幸四郎)さんでございますので、振り付けは松本流のお家元松本錦升師、すなわち当代の高麗屋(染五郎)さんがお作りになりまして、稽古開始前に直々に振り渡しして下さいました。名題の先輩方とご一緒させて頂きますので、足を引っぱらないよう心して勤めたいと思います。
今回の「清盛館」は、本来の作を短縮し、俊寛の妻、東屋が自害する件に焦点を当てた台本になっております。続く「鬼界が島」での俊寛の悲劇が、より御覧になる方々へ伝わることでしょう。

さて、今回久々の上演となる『昔語黄鳥墳』ですが、今日の稽古は、まず段取りをつけることに終始。役々の出入りや居所を決めてゆきました。私が勤める腰元も、色々と仕事がありますので、無駄なく動けるよう、これからも色々整理することになりそうです。
舞台が河内の国だから、ということでもないでしょうが、多分に<上方の芝居>の雰囲気のある作品でもございまして、監修に上方歌舞伎に精通されている奈河彰輔氏があたられております。芝居運びや台詞のやりとり、下座唄なども、上方<風>なところがございますので、お楽しみ下さい。

『うぐいす塚』、これからどんどん面白くなってゆくことと思います。どうぞご期待下さい!

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1 コメント

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うぐいす塚 (梅ごよみ)
2007-09-28 11:47:04
七代目宗十郎のブロマイドでしか知らず、上演も不可能とかいわれていた、「うぐいす塚」は見たいと念願していたもので、いまから楽しみにしております。
声はすれども姿は見えぬ…はホトトギスですが、この「うぐいす」は私にとってそんな狂言でした。