梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

名古屋へ参ります

2011年01月30日 | 芝居
新橋演舞場の初春興行も無事に勤め上げまして、2月は名古屋御園座『二月大歌舞伎』に出演いたします。

師匠にとりましては、<中村魁春襲名披露興行>以来の名古屋。実に8年ぶりとなります(私は単身で3年前に出演させて頂きました)。
昼夜で『勧進帳』の富樫、『与話情浮名横櫛』切られ与三郎、『義経千本桜 鮓屋』弥助実は平維盛と、<イイ男>ばかり。弟子としても嬉しい3役です。
私は、『勧進帳』の富樫の裃後見(200回が目前に…)と、『鮓屋』の鮓買いの町人(女)の2役を勤めさせて頂きます。

5日初日ということで稽古の始まりも常より遅く、5日間のお休みとなりました。
地元の町会の会議、マンションの総会に参加したり、浅草で着物屋めぐり、鎌倉の骨董店めぐりをしたりと、有意義に過ごせました。
残り1日となる明日は、一足早く名古屋入りして、大須界隈を探訪する予定です。

               ◯

3月の新橋演舞場公演の狂言立てが発表されましたが、大旦那、六世中村歌右衛門の十年祭の追善狂言として、昼の部に『伽羅先代萩 御殿・床下』、夜の部には長唄の『吉原雀』が上演されます。
師匠は『先代萩』で3演目の八汐を、『吉原雀』で鳥売りの男をお勤めになりますが、『先代萩』では、加賀屋(魁春)さんが初役で、大旦那の当たり役、乳人政岡をお勤めになります。一門が揃いまして故人を偲ぶ一幕となりますので、是非是非大勢様のご来場を賜りまして、盛り上げて頂きたく存じます。
何卒よろしくお願い申し上げます。