DUMMY FAKE ROLLERS

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[Documentary / 秦基博] クールな声の裏で息づく生々しい感情

2010年11月27日 | 音楽レビュー
秦 基博の3rdアルバム『Documentary』を聴きました。
彼はとても進化しましたね!

Documentary(初回生産限定盤A)(DVD付)
クリエーター情報なし
BMG JAPAN Inc.

彼のアルバムは1st,2ndと聴いてきましたが、lepps的には今作が一番好きです。
1stのコントラストは、彼の声の魅力を伝えるのに成功したインパクトのある作品だったと思いますが(1stのレビューはコチラ)、2nd『ALRIGHT』は悪くはないんだけど、なんかわかりづらい印象がありました。

一転、今作では彼の内なるエモーションを克明に描き出した大胆な作品になっていると思います。ただ、表面的にはあくまでクール。その淡々とした語り口から、彼の内面に存在する熱い想いを感じ取ることができ、この静(表面)と動(内面)のバランスが、聴いている者の心を激しく揺さぶります。

その中でも、やはり「アイ」が素晴らしい。心に沁みるってこういうことなんだ、と再認識させられました。弾き語りツアー「GREEN MIND」のライブでも証明されたように、彼に音数なんて必要ない。その声さえあれば、感動の渦を巻き起こすことができる、素晴らしいシンガーに成長したな、と思いました。

●アイ / 秦 基博


本アルバムには、耳が欲するというよりは、心の奥から欲する、聴きたいと思わせてくれる歌が満載です。特に私が気に入っているのは「パレードパレード」「Selva」ですね。この2曲は彼の声の奥深さ・表現力にハッとさせられました。

ノリの良くて、耳ざわりのいいキャッチーな曲を聴くのも楽しいですが、秦くんのような深みのある楽曲とじっくり向き合ってみるのも有意義だと思いますよ。

「音楽が好きでいてよかった、幸せだなぁ」と思えた一枚でした。

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