らんだむニュースメモ

気になった出来事

iPSからがん幹細胞 ヒト由来で作製 横浜市立大

2013-01-28 | 日記
横浜市立大学院医学研究科の梁明秀教授らのグループは16日、がん細胞を生み出すもとになるがん幹細胞をヒトiPS細胞(万能細胞)から作り出すことに成功したと発表した。
人工的に作り出したがん幹細胞は、簡便な手法で培養して増やすことができるという。
さまざまな薬剤を与えた時の反応を調べることで、がん幹細胞を攻撃する薬剤の開発などに貢献すると期待される。
ヒトの乳腺上皮細胞をもとに、山中伸弥京都大学教授が開発した手法を使い4種類の遺伝子を導入してiPS細胞を作った後、がん幹細胞に分化させた。
作製したがん幹細胞を、病原を排除する生体機構を持たない免疫不全マウスに移植すると、複数の種類のがん細胞が混在したがん組織の形成を確認した。
これまでにマウス由来の細胞でがん幹細胞を人工的に作製した報告はあったが、ヒト由来の細胞では初めて。
抗がん剤などの既存のがん治療は、がん細胞を死滅させるものの、がん幹細胞は生き残るため、がんの再発につながると考えられている。
そのため、がん幹細胞を攻撃する新たな治療法が求められている。(1/17日刊工業新聞)

北大、正確な位置特定 ~ 放射線 効果薄いがん細胞

2013-01-26 | 日記
北海道大学の安田耕一特任助教らは、放射線が効きにくいがん細胞が体内のどこにあるのかを特定する技術を開発した。
日立製作所と共同開発した陽電子放射断層撮影装置(PET)を活用した。
酸素濃度の低さを基準にがん細胞が集まる領域を正確に判別し、放射線治療に応用できるという。
放射線治療はがん細胞にエックス線を当て、内の酸素を活性酸素に変えてDNAを切断するのが一般的。
ただ、がん細胞の酸素濃度が低いと放射線が効きにくくなり、がん再発の危険が高まる。
治療効果を上げるには、この領域を特定し、照射量を増やすなどの対応が必要になる。
北大などは半導体検出器を使う頭部用PETを開発し、臨床応用を始めている。
今回は「フルオロミソニダゾール」と呼ぶ物質を患者の静脈に投与し、低酸素のがん細胞を探した。
低酸素のがん細胞が集まった領域を従来より鮮明に撮影できた。
放射線を多く当てる必要がある場所を明確にできる。
ピンポイント照射で、周辺の臓器などへの副作用も抑えられるようになる。(1/25日経産業新聞)