Taff's Around the World

山崎達矢、世界一人旅。世界の友は "TAFF" と彼を呼ぶ。1994年7月19日、彼はたった一人、車に乗りこんだ。

帰国して

2007-01-20 17:42:28 | Weblog
昨年の12月25日にニュージーランドより無事帰国しました。
クリスマス、正月、そしてすぐに愛車カリーナの大阪南港からの引き取り、
これには、予想していた金額の倍以上もかかってしまったのと、車の通関書類の捺印について税関と私の見解が異なり擦ったもんだの末、私の見解どうり捺印をもらえた。
それにしても時間と金がかかった。
日本の役所仕事を今更ながらに、そして物価の高い国だとつくづく思い知らされる。

車を引き取ってきて、今後この車をどうするのか?
今これに頭を悩ませている。
どこかの博物館でこの車を永久展示保存してくれれば良いのだが、引き取ってもらえないなら、車検受けをして出来る限り走る考えだ。
車検を通すにはそうとうな費用がかかると予想されるが、かといって世界を12年間26万キロ以上走り、苦楽を共にしてきたこの車を御役御免でスクラップとしてつぶすことなど出来ない。
とりあえず一度整備工場で車検が通りそうかどうか?見てもらうことにした。
そのメカニックは、エンジンルームを覗き込むやいなや、
「こんなの話にならん。通るわけない。」
と言いくさった。
確かにオイル漏れはあちらこちらからある。
しかし、長く日本以外で車を見慣れてきていたので、私の車の状態は、まだずっとましな方だと考えていた。
やはり日本で走っている車は、どれもちゃんと整備が行き届いているのだなぁ。と驚いた。
その他エンジンマウントのゴムが切れていたり、パワステのオイル漏れ、フロントガラスのひび割れ、ヘッドライトにタイヤ交換、などなど手を掛けねばならないところはある。
しかし、心配していた排ガス規制を少しエンジン調整をしただけでクリア出来たのは、この先に光が差した。
金はかかるが、なんとか車検をパスさせることが出来そうである。
ただ、現在そんな余裕がないので、とうぶんの間は置いておくだけになる。
金をかけて車検を通してももう20年も前の車で、そのうえ日本では考えられないような厳しい環境のなかで悪路を走ってきている。今後あちらこちらが悪くなる(部品の寿命)ことは容易に予測できる。その度にまた金がかかるのである。それも部品があればの話。
だから、どこかの博物館で展示されないまでも、保存してくれれば幸いなのであるが、、、


国外から見ていて我が母国にあれほどの愛情を持って、やはり永住の地は日本。と気持ちを決めて帰国したのに、何か物足らない。
つまらない。
確かに治安は良く、人の言っている複雑な内容も100%解り、何につけてもレスポンスが良く、質は確か。
しかし、何か物足らない。そんな気がする。
それは何?
人の笑顔、活気、表情豊かな動き、ストレートな喜怒哀楽???
帰国してまだ20日間ほどだが、長く海外に居たのでそんなことに物足りなさを感じる。
もっともっと顔を上げて、胸張って、明日に向かって歩こうヨ!
こせこせするな!グダグダ言うな!小さいことを気にするな、悩むな!
やはり日本は日本人、いかにも東洋的。
そんなことを感じた。

1994年7月19日に世界一周の旅に出発したあの日もそうだったが、
あれから12年半後の帰国日にも大いなる不安でその日を迎えた。
それはこの先はどうなるのか?という類の異なる共通の不安。
もう本当に一文なしだ。
何はともかく当面の生活費を稼ぎださねばならない。
アルバイトでもして、とにかく落ち着けるようにせねば、、、
しかし、その先は?

今から、私の第三の人生だ。
第一は旅に出るまでの31年間。
第二は旅をしていた12年間。
そしてこれから、、、また新たなる出発。
不安はあるが、なんとかする自信はある。
長く旅してきて得た自信。
まぁ、悩まず、気にせず、鼻歌でも歌って、
顔上げて、胸張って、明日に向かって歩こう!

2007.1.17.