漢検1級198点!! 満点取るまで生涯学習!! ➪ “俳句”

我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

熟語の読み・一字訓読(その317) 黹 黻 黼 齎 齔 齣 齟 齧

2016年09月02日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
●今回の記事で、一応、「熟語の読み(音・訓)」シリーズは完了です。お役に立てたとしたら幸いです。
●なお、今後も気になった熟語などを検索して当ブログの当該記事がヒットすることもあろうかと思います。今後も末永くご活用いただければ、これまた、望外の幸いです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●熟語の読み・一字訓読(その317)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<黹:チ、ぬ(う)、ぬいとり> 
・ぬ(う)、ぬいとり:鍼黹(シンチ)=裁縫や刺繡などの針仕事

<黻:フツ、ひざかけ、ぬいとり、ぬ(う)> *漢検2「ぬ(う)」訓ナシ。意味にもナシ。
・ひざかけ:黻冕(フツベン)=韋でつくったひざかけと冠(大漢和)
・ぬいとり、ぬ(う):黻衣(フツイ)、黻黼(フツホ)=天子の礼服(ぬいとり)、黻文(フツブン)=弓相い背く形のぬいとり(のような模様)、黼黻(フフツ・ホフツ)=天子の礼服(漢検2:①古代の天子の礼服のぬいとり ②美しい文章のたとえ ③天子を助けること)、黻裳(フツショウ)=黻衣の裳(も)←古の祭服。
*「黼黻文章」=美しい色どりの模様。

<黼:フ、ホ、あや、ぬいとり> 
・あや:黼藻(フソウ・ホソウ)、黼画(フガ・ホガ)=黼絵(フカイ・ホカイ)=刺繡と画文
・ぬいとり:黼黻(フフツ・ホフツ)=天子の礼服(漢検2:①古代の天子の礼服のぬいとり ②美しい文章のたとえ ③天子を助けること)、黼座(フザ・ホザ)=天子の御蓙、黼衣(フイ・ホイ)、黼依(フイ・ホイ)=黒白の斧の模様を画いた赤色の屏風(天子の御座の後ろに置くもの)、黼帷(フイ・ホイ)=斧の形のぬいとりをしたとばり、黼冕(フベン・ホベン)=斧の形をぬいとりした礼服と礼冠、黼裘(フキュウ・ホキュウ)=黒白の斧形をぬいとりした子羊と狐白とを雑じえてつくった衣。

<齎:サイ、セイ、シ、もたら(す)、ああ、たから、おくりもの、もちもの> 
*サイ(呉音)熟語ナシ。*セイ(漢音)シ(漢・呉音) *漢検2「おくりもの」訓ナシ(意味“もたらす”の中に包含している)
・もたら(す)、おくりもの:齎送(セイソウ)=もたらす、持っていく。齎金(セイキン)=かねを持参する、齎糧(セイリョウ)=かてを持参する、齎貨(セイカ)=財貨を持参する、齎物(セイブツ)=もたらしもの、持参した物。
*齎送:①“セイソウ”=もたらし送る、持って行く、とどけ送る ②“シソウ”=葬式の時に死者と埋める物品 *「我、万物を齎送(シソウ)と為す」(荘子)
・ああ:(齎=咨(シ)に通ず)齎嗟(シサ)=咨嗟、齎咨(シシ)
・たから、もちもの:(齎=資(シ)に通ず)齎財(シザイ)=貨財、材料。齎用(シヨウ)=日常用いる金品、資用。財齎(ザイシ)。

<齔:シン、はがわり、みそっぱ、おさな(い)> *漢検2の訓は「みそっぱ」のみ。(意味には、「はがわり、おさない」もあり。)
・はがわり、みそっぱ:齔童(シンドウ)=歯がぬけかわる年頃の子ども、齔歯(シンシ)=歯がぬけかわる、齔齠(シンチョウ)=ぬけかわる乳歯。幼年をいう。
・おさな(い):沖齔(チュウシン)←「沖」にも“おさない、いとけない”意あり(他に、「沖人」「幼沖」)、齔髫(シンチョウ)=幼年のこと=齔齠(シンチョウ)

<齣:シュツ、セキ、くぎり、くさり、きれめ、こま> 
 *シュツ(漢音)セキ(漢・呉音) *シュツ音記載は漢字源のみ、ただし、シュツ音熟語ナシ。 
 *漢検2「くぎり」「きれめ」訓ナシ(意味にはあり)
 *齣目(セキモク)=折り目、幕次第。一齣(イッセキ)=ひとくぎり、一節。いっく。、両齣(リョウセキ)

<齟:ショ、ソ、か(む)、くいちが(う)> *ショ(漢音)ソ(呉音、慣用音)
・か(む):齟嚼(ソシャク)=咀嚼
・くいちが(う):齟齬(ソゴ) *大字源は「ソゴ・ショゴ」両読み。
*「齟」に、もともと、“歯がそろってない、くいちがう”意あり。

<齧:ゲツ、ケツ、か(む)、かじ(る)、くいこ(む)、か(ける)> 
 *漢検2「くいこ(む)」訓ナシ(意味には“かむ、かじる、くいこむ”の項にあり)
・か(む)、かじ(る)、くいこ(む):齧噬(漢検2:ゲツゼイ、字・大:ケツゼイ)かむ、齧歯(ゲッシ・ケッシ(大))(漢検2:ゲッシルイ)、齧臂(ケッピ):ひじをかむ=堅く誓う・誓約する、齧雪(ケッセツ):雪をくう、かむ、・・・
・か(ける):(意味は「欠」「缺」(対象外)」)淮南子・人間訓に「隙剣の折れるは必ず齧あり」というような文あり・・・。音熟語はなし。
*「齧墓(ケツボ?)」:「~水が其の墓を齧す」←「齧」に“くいいる、浸食する”意あり。

👍👍👍 🐒 👍👍👍


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 熟語の読み・一字訓読(その... | トップ | 手賀沼  真夏のモズ(百舌... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

熟語の読み(音・訓) ー1級-」カテゴリの最新記事