※2009/2/14 「世界はニャーでできている。」は移転しました※
世界はニャーでできている。~過去ログ~



文字通り、旅に出ておりました。
福島経由で、宮城へ。三泊四日。
ここ2年ほど、この時期(ゴールデンウィーク)の定例となっていた、宮城の某島と、途中寄り道して東の猫駅長に会ってきました。それと今年初の日焼けと。超ヒリヒリ痛かった。
まあ、帰ってきたのは一週間ほど前なんですが。日焼けはさっき、皮がめくれてきました。





芦ノ牧温泉駅の名誉駅長「バス」さん


福島は会津、芦ノ牧温泉駅に住み着いている、御歳10歳前後というおばあちゃんねこ。
若い頃に地元の小学生が駅へ連れてきて以来、ここでのんびり暮らしているらしい。
名前は「バス」。某有名アニメ映画中のキャラクター「ねこバス」になぞらえたという。
2008年4月24日に当駅の「名誉駅長」として会津鉄道株式会社から委任状を受け就任。
和歌山のスーパー駅長・たまのように、世界中から注目される福招きねことなるか。


しかし




寝る



寝る



本当に



寝てばかり


「今日も仕事放棄じゃにゃあ」というキャプションをつけられるほど、確かにずーーーーーーっと寝てばかり。
年齢やらねこの習性やらを考えると至極当然であるのだけども。
寝てるところにちょっかい出すと、「んなぉあぉ~、んなあ゛~ぉ~」と鳴いて不機嫌になる。
一時間に一本程度の割合で電車が駅に到着するが、たまに車内乗客から熱烈な催促があると、「いやだーいやだー、ねかせろー」とうだうだ言いながら人間の駅員さんが、寝ているバスを抱えてホームまで顔見せアピールする時があり、ちょっと可哀想(笑。
任務が完了し元の場所に戻されると、ぶつぶつ言いながらまた眠る。
このねこの本能全開っぷりが、またたまらないのであります。
働き者の和歌山・たまスーパー駅長とはまた違った魅力。

夕方が近づいてくると、だんだん元気に歩き回るようになる。
人間に媚びず、ねことしての正しい生活リズムを崩さないバスがステキ。




「ゆうがたからのぎょうむはまかせておいていただきたいのニャ!」


夕方、帰宅し駅に到着した男子中学生に、わしわし撫でられていた。
住民に密着したねこなんだなあ。感激。




で、次は宮城の某島へ。



相変わらずすごい



やっぱりここに来ると安心する。ねこが平和に暮らしている。



「あちー」「あづー」









世界中が、こんなにも平和ならいいのに。



「サカナおくれニャ。」




漁港に、こねこが4にんいました。



ほわほわな毛玉がしきりに動いたり、腹を上下させながらぐっすり寝たりと微笑ましく見ていたのだが、この子たちはちょっと前に漁港で捨てられていたらしい。



あぁー、やっぱり・・
ねこの楽園、と言われ有名なこの島は、遂にそういう場として標的にされるようになってしまったのだ。
ほんと、人間にはがっかりだ。




幸いなことにこの子たちは、優しい漁港のヒトたちによって保護され、また、先住のねこ達にも受け入れられ育っている。

4にんのこねこのうち1にんは、カラスに弄ばれたのか足をちょっとやられてしまったという。随分マシになってきたというが、今でも動作がにぶく、野生動物が多く居るこの島で、果たしてこれから無事に育ってくれるかどうかが心配でならない。

わざわざ船で来るくらいだから、ねこ嫌いの人間が捨てに来たのではないと思うけど、「ここなら幸せに育ってくれるだろう」という安易であさはかな考えで捨てないでいただきたい。人間の身勝手さに腹が立つ。
ねこを捨てるという事は、命を奪う事と同等なんだという事を認識すべきだ。




ねこを捨てるのは犯罪です。法的にどうかという以前に、倫理的な面で人格を疑います。
この子たちの無事を。この島のねこ達の無事を。
そして全てのねこの幸せを。この島のねこ神社に祈ってきました。
どうか、みんな、幸せでありますように。




更に、隣の島へ。



昨年来た時には見かけなかったねこがいる。増えた?


前の島、お世話になった民宿のご主人が、ものすごい量の食事を用意して下さり、完食するのに半泣きであったのだが(残すの嫌い)、それがわざわいしてか、この日の夕食時。全く腹が減ってない。困った。
いや、それでも、無理矢理食べようとするのだけど、俺の座っている目の前、廊下と玄関をはさんで外からねこが覗いてる訳ですよ。
「いれてー!なかにいれてくれニャー!そしてオレにもサカナを!」
などと言いながら、なんども中を窺っている訳ですよ!




こんな感じで(写真は昨年撮影したもの)。


ぬおー!メシなんか食ってられるかー!太郎ー!ごめんよー!(このねこの名前です)

なんというか、牧場で牛を見ながらステーキを食う、とはちょっと違うかもしれないけど、とにかく罪悪感みたいないたたまれない気持ちの中食事を続けることは難しかった。
・・・まあ、実際ほんと腹減ってなかったので、俺としては珍しく、しかし苦渋の決断で豪華磯料理を少し残してしまったのです。




一方、漁港でサカナをゲットして浮き足立つ他のねこ





この写真は、一年前この島で撮ったものです。

夕方から翌日昼までと短い滞在期間でしたが、今年この茶トラの姿をみなかったので、帰り際恐る恐る旅館のおかみさんに聞いてみたのです。

やはり、亡くなったとのこと。




カラスに横腹を傷つけられ、それが原因で、とのこと。絶句してしまった。残念で、悲しくて、無念で、せつなくて。



結構年齢がいっているように感じたけど、今年も会えるって思っていたのに。
もうカラスなんぞは金属バットでフルスイング&ジャストミートしてくれるわ、などと危険な想いが頭をよぎりましたが、人間としては、これも自然の摂理と考え諦めるしかないのです。
それよりも、たくさん写真に写ってくれてありがとう、と、お礼をのべよう。




そういえば今年、この島に着いてすぐ、鳥居をくぐった更にずっと奥にある神社近辺にて、茶色いシッポが茂みの中に入ってゆくのだけを見かけました。
てっきりこの茶トラなのだと思いつつ、しかし結局亡くなっていた・・・ではあの茶色いシッポは一体なんだったのか。
ここいらのねこで、他に茶色いシッポをしたねこは、昨年今年あわせても見かけなかった・・・。
帰りの船を待つ間、自分に都合の良い解釈で考え進めるうちに、嗚咽がとまらなくなりました。
船が来て、焦って思考を散らしました。




そして今年、横腹の毛が薄くなっているねこを見かけました。
この子も昨年、今年と沢山写真に写ってくれたねこです。
どうか、無事に暮らしてゆけますように。
みんな、幸せでありますように。




ところでこの島、昨年今年と、明け方から昼くらいまではものすごい霧に包まれました。
一度なら良いけど、二度となると、写真的に、ちょっと。
この島独特の現象なのかな、と思ったら、仙台まで来ても霧は晴れていませんでした。
家に帰ってきて、その日宮城スタジアムで行われたプロ野球の試合ダイジェストをニュースで観た時も、ものすごい霧でした。
次回はちょっと季節を変えて行こうかな、と思いました。



外出中ケンシロウは寂しかったらしく、帰宅してからというもの、毎日のようにか細い声で鳴いて甘えてきやがります。
ういやつめ。7.5kgのくせに。
なでは相変わらずマイペースです。
俺の前で尻を静止させて叩けアピール。叩かないと甲高い声で鳴いて催促。ドMめ。
ウチは平和です。





コメント ( 15 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
Unknown (みぽ)
2008-06-01 19:05:31
そっかぁ~
じゃ、シグさんもっとメジャーになって
ください!!でスポンサー見つけて・・・
宿は、三食昼寝付きでうちへどうぞ(笑)

某島、一度はいってみたいんですが
シグさんは、野良ちゃんたちを
見ていて、やりきれない気持ちに
なることはないですか?
 
 
 
Unknown (わんたん)
2008-06-01 21:30:32
いつも道ですれ違う可愛いノラたち。
近付きたいのに近付くと逃げていく。
そんなねこ達の普段の生活をしぐさんの写真が
いつも教えてくれる。危ない事もいっぱいあるんだね。
一日に一度でいいから楽しい事がありますように。
できれば長生きして幸せに暮らせますように。
 
 
 
Unknown (しぐ)
2008-06-02 00:24:24
>みぽさん
スポンサーとかだと気を使っていやなので、突然なんの前触れもなく大金を手にする機会を何もせず待つとしますよ。
三食昼寝だったらねこ撮ってる暇ありませんね(笑。
外ねこと接する度に、癒しと同時に心配というか、せつなくやりきれない気持ちになりますよ。
生きているって事は、どこかでごはんをもらっているんだという事はわかっているんですけど。
あたまのおかしい人間とか居ますしね。
外ねこには、心配されるのが野良の甲斐性、余計なお世話だうざいよと思っていただければ幸いです。

>わんたんさん
警戒心旺盛なねこは、野生に近いのか、過去に人間に嫌な目にあわされたかだと思います。
でもさっさと逃げて、つかまらないでいてくれれば、それだけ危険を回避できるのだと安心もします。
人なつっこいねこは、その無邪気無警戒さゆえに、へんな人間や車などに向かっていってしまわないかと心配になります。
人間の業でねこが不幸になるのは、悲しいし許せないです。
 
 
 
Unknown (カオリ)
2008-06-02 01:20:26
宮島お疲れさまでした~。
デザフェスでチケットを譲って頂いたものです。
港の猫って絵になりますね。江ノ島とかもそうですが。
あのコンクリの感じとか漁のアミだとか色褪せた船だとかが。
神社や寺に匹敵するネコとの相性良な場所かも。
これからも猟師さんや地元の方々に愛されて幸せな日々を過ごしてほしいです。
 
 
 
相変わらず (nagomi)
2008-06-03 16:19:08
素敵な写真と素敵な文章ですな~
猫を襲うカラスは憎いですが、そんなカラスだって人間に住むところを奪われてるんですもんね。
世界中の動物たちが平和に暮らせることを願って止みません。
 
 
 
猫たちへ幸せを (inano)
2008-06-03 20:00:04
どの画像も猫たちへの愛情が感じられますね
私も旅先で出会った猫たちの写真を撮っていますがが
複雑な心境になることがよくあります。。

しぐさんの写真やブログ等を通して
一人でも猫好きな方が増え、
また猫たちへの悲しい事件・事故が一つでも減ることを
心から願っています。
 
 
 
Unknown (しぐ)
2008-06-04 02:39:52
>カオリさん
江ノ島のねこスポットは、そんなに港、漁港って感じでもないので、どちらかというと神社的ですね。
港の潮の香りがかおってくるような、漁港ねこ写真を撮りたいです。
猫って本来肉食なので、サカナってあんまり好きな訳じゃないんですよね。鶏肉が一番好き。

>nagomiさん
ねこだってトリを弄んでから食べるし、どっちもどっちというのが本当のところなんでしょうけど、本当に正直な感情で言うと、俺はねこが愛おしいのでねこには幸せになってほしいです。
カラスも最近、頭よくなってきてますからねえ・・。

>inanoさん
生きて行くのに不必要な部分で、共生のみちを考える思考を初めから停止しつつ、冷徹に排除する人間の気が知れません。
愛玩動物であるねこが野良猫になるのは、元はというと人間が捨てたからだという事実を知って知らずか。
初めからのらねこであった訳じゃないのに。
好きでのらねこやってる訳じゃないのに。
虐待する人間なんかは、本当にしねばいいと思いますよ。
 
 
 
Unknown (Unknown)
2008-06-05 19:11:49
漁師さんって猫に優しいですよね。
小さな漁港近くに住んでいたことがあるんですが、皆様猫に優しかったです。捨て猫とおぼしき子猫が港にいても、排除するでもなしに雑魚あげたり、干物を猫に横取りされても(ダイレクトに天日干しで、上に猫/カラスよけのカバーをかけてもなかった)「あらあら~」みたいな感じでおおらかでした←自家用か売り物かは判別しにくい量の干物でした。

みんな漁師さんをみならうべきだと思います。そしてしぐさんもお疲れ様でした。
 
 
 
Unknown (しぐ)
2008-06-07 02:40:14
人が密集しすぎていると、なんというか、余裕がなくなってくるんだと思うんです。
もっと色々、やさしくなることができればいいのに。
その方が幸せなんじゃないかと思います。
先日も、野良猫のエサやりトラブルで大家刺殺だとかいうニュースがありました。
これを機に、ねこの方に非難が向けられる事があるかもしれない。
ねこ好きならば、何故何よりもねこの事を第一に考えて行動できないのかと憤りをおぼえます。

この一件の状況の事を言うのではありませんが、一般的に。
そうなった原因を知ろうとせず、また何の解決策を講じようとせず、ただ「エサをやるな」と押しつける人間。
自分の愛おしき存在であるねこの事を考えず、傍若無人に振る舞う人間。
どちらも嫌いです。
 
 
 
Unknown (カオリ)
2008-06-07 20:34:18
先日江ノ島に行ってきました!
江ノ島って神社がたくさんなんですね~。
島の方まで行った事なかったので知りませんでした。
雨ぎみの天候だったんですが10匹くらいみました。
みんな人懐っこくて触り放題で夢の島かと思いました。(笑)
ネコカフェ行くよりよっぽど良かったです!
(ネコカフェって猫で商売してるとかどうかと思うのですが
飼えない環境だとついつい行ってしまうんですよね…)
江ノ島ではノラねこ達が保護されてるんですね。
参道の募金箱に小銭ありったけ入れてきました。
こんな風にどこの地域も猫にやさしければいいんですけど…。
なかなか難しいですよね…。
 
 
 
Unknown (しぐ)
2008-06-08 01:50:17
むしろ江ノ島自体が神社(と参道)みたいなもんですからね。
自分が前に行ったときはみぞれ雪の日だったんですが、そんな天候でもやっぱり濡れないところに結構いますね。
江ノ島ねこ、結構みんな警戒心強い印象があるのですが・・・さわり放題でしたか。好かれてるんじゃないでしょうかね、ねこに。
タイミングが良いと、募金箱の横ででっかいチャトラが寝てたりするんですが、いましたか?
そうそう、あの募金箱を通過する際は、財布の中の小銭はすべて入れていかなくてはならないというのが自分の中ではルール化されていますよ(笑。
 
 
 
Unknown (すみ)
2008-06-13 11:24:54
はじめまして。
しぐさんのネコへの気持ちに、いつも考えさせられたり、胸が熱くなったりしています。

今飼っているネコはノラです。
出会った10年前は、単にわたしが離れたくなくて東京から今の住まいに連れ帰りました。
それがこのコにとっての幸せなのかずいぶん悩みましたが、
ガリガリに痩せていたことから、うまく食事も見つけられないのだろうと思って決めました。

でも最近では、人懐っこいノラニャンを見ると、交通事故はもちろんですが、
心無い人に虐待されないかと気が気ではありません。
保護できるものなら保護した方が安全だ、と思えてしまいます。
悲しいですね・・・。

しぐさんの写真の中にあるような、ネコが地域に溶け込んで平和そうに暮らしている光景には本当になごみます。
でもやっぱり、今の社会では、ノラネコは危険にさらされる機会のほうが多いのかもしれませんね。


生き生きとしたネコ画像、毎回本当に楽しみです!
また覗きにきます~(^^)
 
 
 
Unknown (もずー)
2008-06-16 00:17:14
こんばんわ、しぐさん。トップページにちょくちょく
コメントしていた者です。

僕もネコ好きでストレスが溜まると「あー、猫に
乗られたり、フカフカのおなかにモフモフしたい」と
身悶えしています。

部屋がペット禁止なので、しぐさんの写真見ながら
擬似体験しています。

WEB通販、便利そうですね。
猫に関してはデブ専なので、最近のケンシロウの
あお向け写真があったら飛びつきそう(^^)
 
 
 
軽い機敏な子猫何匹いるか (Seineux)
2008-06-19 14:00:23
こんにちは。シーナと申します。

近所の繁華街で、野良猫をよく見かけます。
スナックのおばちゃんが、餌と水を毎日与えてくれますが、いわゆる地域猫とは少し違うようです。
駐車場の猫を大声で脅しておもしろがるガキ、咎めもしない両親。
猫にとって住みやすい街ではないようです。

きょうもバッグにデジカメと袖の下(ソーセージ)を忍ばせ、猫を見かけるたびに衆目も気にせず「にゃ~、にゅあっ? にゃーあ~~」と声をかけまくっています。

こちらのHPは猫の「体温」が伝わってくるので、とても好きです。
またお邪魔させていただきたく存じます。
 
 
 
Unknown (しぐ)
2008-06-20 23:18:49
>すみさん
ツールの発達によって情報を得るのが容易になっただけで、昔から心ない人は居たんだとは思うのですが、それにしても今の時代はおかしいと思います。
色んな考えや感情がわいてきますが、最終的には「悲しい」という所に行き着きます。
あの島はあの島で厳しい環境にあるのですが、(あの島内においては)人間によって悲しい末路をたどるねこがいない事に、人間としての希望をもとめます。

>もずーさん
ねこの腹に顔をうずめてふがふがーってするのが何よりも癒されます。
もっとも、ケンシロウやなでは本気で抵抗してきますけど(笑。
体重が増えるのは、ねこ的にも健康によくないので、せめて6kg後半くらいまでにはなってほしいんですけどね・・・。

>Seineuxさん
この親にして、この子あり。
以前、のらねこを触ろうとしていた子供にその親が、「汚いから触っちゃだめ!」とか言ってました。
もっとも、衛生上の観点で言えば反論はできないのですが、これではこの子は「のらねこは汚い」という印象だけが強まり、やがて虐待につながりかねないと思いました。
これが、現代が病んでいる原因なんだろうなあ、と思いました。もっと心ある教育をしていってほしい。
ねこが住んでいない地域は、人間が住むところじゃない。
極端な持論ですが。

「体温が伝わる写真」
これ以上ないほどの褒め言葉です。ありがとうございます。
自己満足ではありますが、よりもっと肌で感じることができるねこ写真を撮ってゆきたいと思っています。
 
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