強すぎて弱くなる

有卯です。



三浦春馬さんが亡くなったこと。
大勢の方が驚かれたでしょう。私もこのかたの作品をいくつか見てました。
NHKの「世界は欲しいものに・・・」の番組では、興味を惹かれるものが
紹介されているので時間があれば見てたんですが。
立ち姿や振る舞いや言葉使いも端正な好青年でした。
整った顔立ちで、でもどこかエキセントリックな雰囲気がありましたね。


訃報を聞いた時、ああ牡羊座の人だろうなと直感。
１９９０年４月５日生まれ。
牡羊座はここ数年進行の冥王星や土星からモロに攻撃受けて、ワースト１
星座と言えるけど、ここまでハードな星の下に生まれていたなんて気の毒
なのと・・・怖くなりました
トランジットの凶意だけでなく出生図を見れば自死に間違いないでしょう。

出生図から読んでみます。
自身を押し出す牡羊座太陽と、スター性を受け持つ獅子座月がトライン。
男気があって誇り高く寛容で正義感が強く感受性も豊かな人です。
親しみやすく子供から大人まで人気があり芸能界や人気商売にぴったり。
どこでも彼の評判が良いのはこの人柄と人気運からでしょう。

オフィシャル面を表す山羊座に土星、天王星、海王星が入っています。
海王星から映像や音楽に適性が与えられ才能はありますが、太陽とタイト
にスクエア。もっとも太陽・海王星のスクエア持ちの方が良い作品ができる
と言われていますが。
そこに山羊座天王星と太陽はオーブ６度のスクエア。
また山羊座土星と太陽はオーブ９度のスクエア。
土星はひたすら生真面目で真摯に仕事にもスタッフにも向き合ったはず。
けれど天王星が、彼から純粋さを奪うような方向転換やアクシデントをも
たらしてきたかもしれません。ずる賢く臨機応変に対応できないでしょう。

この山羊座３天体と太陽とのハードアスペクトは、優しいけれどはっきり
しない性格や、目標地点や目的意識を取りにくい暗示があります。
確かに彼が作品や役に没頭し、一途に演じれば演じるほど観ている私らは
作品を楽しめますが本人にとっては自身と乖離した苦しみがあったのかも。

出生時の太陽と土星・天王星のスクエア＝ハードアスペクトは、上司との
対立や父親との別れや不仲を表します。
仕事は次々入っているので現場のスタッフらとトラブルはなかったはず。
とすれば、意に染まない仕事を入れる事務所への不満や、表立ってはいない
けれど親などプライベートで裏切りや損害を受けていたのかもしれません。

水瓶座１８度に火星、２８度に金星が入っています。
人脈が広く誰にでも公平に接する火星のキャラクター。
金星は牡牛座1度の水星とセクスタイルの良好なアスペクト。言葉や文筆で
自己表現をできる人です。本を出版されているそうですが、他者に向けての
ものでなく、自分の内面をかまってあげるように書かれていれば癒された
でしょうね。

ここからハードな面を。
彼の太陽は牡羊座１５度、蠍座冥王星は１７度で１５０度のインコンで折り
合いがつけられない凶意の強いアスです。
また月と冥王星はタイトにスクエア、月とオポジションの火星も当然冥王星
とスクエアになり、Tスクエアが作られています。
これらの凶意は物事が中途半端か、挫折しやすく、自分にも人にも攻撃的に
なってきます。
突発的な事件、事故、災害、病気、など自分では止めようのない不運に見舞
われる暗示です。
蠍座の冥王星はそれだけなら地獄から這い出してくる強さがあるのですが、
凶と出た場合は彼のように警察の検死が入るような最後になってしまいます。

先に太陽と土星のハードは父親や上司との対立と書きましたが、月と火星の
オポジションも母親や家庭のトラブルを暗示します。
お母さんの指示や意見でコントロールされる面があったのかもしれません。
もし結婚していても、妻を痛めるか自身も傷つくかの結婚となったでしょう。

火星のそばにドラゴンヘッド、月のそばにドラゴンテイルがいます。
今世では人との争いを恐れず自己主張すること。でも人と組んで楽しく豊か
な生活をすることが大切だと、それが今世のテーマでした。人脈を広げ友情
を何より大切にしようとします。
テイルの月は、過去世で持っていた才能や技術が人から嫉妬や中傷となって
この人を傷つけることがあります。前世でも彼は抜きん出たスター性やカリ
スマ性のある人だったのでしょう。今世は出る釘が打たれるかのように攻撃
されやすいのです。身を守るために他者に気遣いするのですが、それが心の
疲労となったのではと思います。
それが今世のテーマだったのですが上手にできなかったのでしょう。

 

 

トランジットを観てみます。
山羊座には土星、天王星、海王星の３天体が揃い、ここ数年この山羊座に土星
や冥王星、木星が出入りしています。
n太陽とt冥王星のスクエアは仕事の悩みや人間関係など、諸々に束縛や圧迫を
受け抜け出せなくなったと思います。
またt天王星が彼の太陽に乗ったので軌道修正しようと思ってもいっそう波乱に
巻き込まれたでしょう。
土星はちょうどサターンリターン期でしたね。誰にでもやって来る不運満載の
苦しい時期になります。しかしまあ、あまりにも不幸な星の座相ではないですか。

こういった星並びの怖い点は何事かを成すとか作り上げるためでなく、何かを
清算するとか消去するとかのために衝動的に行動してしまうことなのです。
彼はそうして誰も望まない道を選択してしまいました。

彼には生きる強さや自己治癒力がなかったのでしょうか。
いえいえ決してそうではありません。
神経質で悩みやすい気質であっても、それは中二病のように十代のうちに済ませ
て置くべき通過儀礼です。彼は子供の頃から大人に混じって仕事をしていたから
子供らしさを抑えたり、背伸びしなくてはならなかったのでしょう。

ご本人が希望されてたそうですが、農業のように大地に向き合う仕事をするとか、
いっときでも海外で一人暮らしをしていれば生命力が復活したかもしれません。
そうすれば自分だけでなく他者もサポートできる人になっていたと思うのですが。

 

ネットの写真に合掌してからこの記事を書きました。

 

 

 今日も訪れてくださってありがとございます。