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(07/06/01)

大奥

2006年12月22日 | 丁稚 定吉の映画日記
わてが丁稚の定吉だす。
12月23日公開の「大奥」の試写会を観て来ました。
東映の時代劇だし、どうせロクなもんじゃねーだろ、とハードルが下がってたせいかもしれませんが、案外悪くありません。むしろわてが靜岡東映劇場で観た映画の中では「シルミド」と並んで群を抜いていい作品でした。他の東映作品が悪すぎるという話もありますが。
まず衣装がピカピカ光ってるところがおめでたくていいです。
火事がボンボン燃えてお祭りでわーわーやって、最大の和風イベント・正月にふさわしい作品です。絵島と生島が結ばれる、あの花火の情緒はフィルムならではの黒の輝きが印象的でした。
登場人物はちゃんと紹介されて、なおかつ途中にも全体の対立構図が分かるように
配慮がされていて、カツラをかぶったら誰だか分からなくなるわてにも非常に分かりやすくなっています。
主役は仲間由紀恵、ああいう凛とした強さは、おばさまが大好きなチャングムに通じるものがあるのではないでしょうか?喉をふるわせて言葉に出せない思いを伝えるあたりの演技があざといくらいに上手いです。
生島が絵島を思いはじめるあたりがイマイチ描ききれてなかったと思うのは男目線ゆえでしょうか?
男と一緒に風に吹かれたことがありますか?なんて言ってる本人が、実は好きな女と風に吹かれたことがないことに気付いたんじゃないかと思うあの船の場面が、作為的な豪華さ・緊迫感と対照的にあまりにも自然過ぎて心に残りました。気持ち良さそうな風でした。もちろん風はスクリーンでは見えないんですけど。
たった一度通じる、そのためだけに生まれてきて死んでいく、そんな恋が確かにあることを再確認させてくれました。
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