SUMY'S STUDIO

モントリオール、ワーホリ後記。
旅と料理と日々のこと。

おばあちゃんの御強飯

2006-09-30 | Cooking
結婚式のとき、花嫁の手紙で私は綴った。
「私の世界で一番美味しいと思うものは、おばあちゃんのお赤飯です」

実家に帰る度、祖母は私の好きなお赤飯を作ってくれる。
祖母はお赤飯のことをおこわと言う。
美味しくていつもおかわりするあたしに
「白いご飯より餅米が一番栄養(カロリー)が少ないでね、おこわはたくさん食べたって大丈夫よ~、テレビでやってたでね」
ときっとおもいっきりテレビで仕入れたネタをいつもいつも話してくれる。

おばあちゃんのお赤飯は小豆をほんのり甘く煮る。
そのあとよく水を吸わせた餅米と共に蒸かすのだ。
私が起きる頃に炊きあがるように、前日から準備をしてくれる。
初めて食べる人はその美味しさにびっくりする。
しわしわのその手が魔法をかけたんじゃないかと思う。
主人の両親も絶賛してくれる。
それまでお赤飯好きでなかったお父様が
「作り方をよく教わってきなさい」
とおっしゃったくらいに。

しかし、レシピというほど明確なものはない。
だいたいの作り方を教わって、あの味に近づくよう作り続けるしかないのだろう。

<おばあちゃんの口伝え>
小豆、北海道のがいいらしい ・・・ 袋の半分くらい(多分150~200g)
餅米 ・・・ 2Kg
砂糖


食べる時にごま塩

◆小豆を煮る
1 小豆は蒸かす前日、洗って鍋に入れひたひたより沢山の水に7,8時間置く。
2 1を中火で煮立たせ2,3分経ったら灰汁をとり、半分水を捨てて少し水を足す。
3 まだ固いけど芯はないころに砂糖を入れて煮る。甘さは好みで。
4 塩を少し入れる。
5 皮が1,2個はじけているのがあったら火を止める。

◆餅米と小豆を蒸かす
1 蒸かす前日、12時間以上前に餅米を水に冷やかす。
2 下の蒸かし器の8分目まで水を入れる。強火で沸騰させる。
3 きれいに洗って固く絞った蒸かし用布巾を割り箸を底に6本ほど敷いた
  上の蒸かし器のに均等になるよう落とし込む。
3 しっかり水を切り、小豆と合わせた餅米を蒸かし器の中にそおっと入れる。
4 真ん中を少しへこませ、落とし込んだ布巾の周りの部分を餅米の上にかぶせる。
5 2が沸騰したら、セットした4を上にのせる。
6 ぶくぶくふたがいったら、少し塩をいれたお湯をふたを開けて、餅米にまわし
  入れまたふたをする。
7 またふたがぶくぶくいったら、やけどに気をつけて布巾を開け、真ん中の餅米
  の煮え具合をみる。指でつぶして、くるっとなったら火を止め、おひつに開ける。
8 ごま塩をかけていただく。

おばあちゃん用語があるため、正確なレシピとはいかないの。
少しでも近づけるように、私経験を積み重ねます。

「なかなかおばあちゃんのようには作れないから、私が作れるようになるまでずうっと長生きしてね」
そう続けた花嫁の手紙は、実は上手に作れないお赤飯の言い訳になっているのだけど。

枇杷の湯、松本の空

2006-09-27 | Travel
秋の高い空は青く晴れ渡り、心地よい風が湯にほてった体を優しくなでる。
平日の昼間、貸し切り状態の風雅な温泉。
行ってきたのは浅間温泉「枇杷の湯」。

まずは内湯で体を温めてから外湯へ。
薄黄木犀だろうか、甘いよい香り。
湯の流れる音をききながら、ゆっくりあたたまる。

そして、野天風呂。
こちらも私一人。
となりの男湯は大盛況のよう。
楽しげな声が聞こる。

目の前でトンボが2匹、連れ添って飛んでいる。
白い湯気が立ち上り、水面が揺れる。

あー、気持ちいい!


簡単☆キャベツとポークの重ね蒸し

2006-09-23 | Cooking
ダーリンとの、出会いは15歳。
高校のバスケ部だった。
そしてまー、いろいろありながらもご縁があったようで、現在は夫婦になっている。
若かったあたしは、彼にいいところ見せたい!
と思って、料理を作ってあげたことがあった。
しかし、そのころのあたし全然料理に興味がなかったのね。
だから簡単で美味しいといわれるレシピを探して、どうにかお料理したわけです。
で、今回のこのレシピ。
もうもとのレシピは忘れてしまったのだけど、記憶の糸をたぐってアレンジしてみたもの。
ま、簡単なのは変わらないわけで・・・。

 < レ シ ピ >
キャベツ ・・・ 1/4玉
豚肉 ・・・ 200gくらい
モッツァレラチーズ ・・・ 100g
味噌 ・・・ 適宜
梅干し ・・・ 1~2個
塩 ・・・ 適宜
コショウ ・・・ 適宜

1 ざく切りにしたキャベツの半量を深めの耐熱容器にいれ、その上に水気を
  取った豚肉を敷く。

2 豚肉に薄めに味噌を塗る。そのうえに細かくした梅干しの果肉を散らす。

3 さらに5ミリ程度の厚さに切ったモッツァレラチーズをのせる。

4 さらに残りのキャベツを敷き詰めてふたまたはラップをして、レンジで
  10分から15分加熱する。お肉に火が通っていたら出来上がり☆
  お好みで塩コショウをどうぞ。

基本、並べてチンするだけなんだけど、これがおいしかった!
キャベツがふたになって、お肉のおいしさをぎゅっと凝縮。
レンジで加熱するからお肉がかたくなるかな、と思いきや柔らかいんですよー。
甘くなったキャベツと、味噌と梅の絶妙なコンビネーション!
もとのレシピはチーズは入ってなかったと思うんだけど、今回は投入。
モッツァレラが味噌の強さをなめらかにして、しかもトロ~リ☆
正解でした!
キャベツからでた水分がおいしいスープになって、これまたおいしかったな。
ふつうにおかずでももちろんいいけど、ワインと一緒にでもよろしいですよ。
軽くトーストしたバケットをスープにつけて食べたり・・・。
ヘルシーだしね☆
遠い記憶なんだけど、大学生の頃ダーリンのお誕生日ディナーに出した1品だと思うの。
美味しいって言ってたのを記憶しているんだけど・・・。
でも、今回作っても特にその時のことを触れなかったから、違うのかな?
ただ忘れているのか、私が違う記憶(!)と混同しているのか・・・。
あまり追求するのも、怖いからやめておこっと。

ブリのムニエル、白いキノコソース

2006-09-22 | Cooking
最近なんだか落ち着かない。

そうダンナに言ったら
「飲むと治るらしいよ」
と。
で、赤ワインを飲むことに。

でもね、冷蔵庫にあるブリをそろそろ調理してあげなきゃまずいのよ!
赤ワインなのに?
お魚?

考えた結果、できたのが本日のお料理。

 < レ シ ピ >
ブリ切り身 ・・・ 2つ
片栗粉 ・・・ 適宜


ホワイトブナシメジ ・・・ 1/2パック分
バター ・・・ 4gくらい
すりおろしショウガ ・・・ 小さじ1
レモン汁 ・・・ 1/2個分
生クリーム ・・・ 20ccくらい

コショウ

1 ブリはよく水気をとり、塩コショウをする。片栗粉(小麦粉でもいいけど)をはたく。

2 薄く油を敷いたフライパンで1を焼く。皮もぱりっとなるように、フライパンの縁で焼く。

3 外がカリッと、中まで火が通ったら、2を皿に盛る。

4 ブリを焼いたフライパンで、強火でキノコを炒め、バターを加えて溶けたら火を弱め、
  ショウガを加えて、香りが出るように炒める。

5 4にクリームを加え、さらにレモン汁を加え、一煮立ちさせたら味を見て、
  塩こしょうで調整する。

6 ムニエルにソースをかけてできあがり。レモンを添える。

濃厚なクリームにレモンの風味がさわやかな、お魚に合うソースができました。
付け合わせは、ブルサンのクリームチーズガーリック風味。
そこにギョウザの皮(!) を薄く油を敷いて焼き、サラダシーズニングをまぶしてものをかざりました。

ギョウザの皮ってつかえるのです!
ちょっと塩気があるから、ただ焼くだけでおつまみになります。
ダンナはこれが大好き!
最近、発明した超簡単おつまみだったんだけど、作るとあっという間になくなるのです。
もちろん焦げると苦くなるので、そこだけは注意。

ブリも赤ワインにあう姿に変身しました。
サクっと焼いて、ソースにはショウガとレモン、それにクリームで全く問題なし。
美味しく食べられました。

あたしも落ち着いたかなー?
んー。
物思いに耽るのも、秋だから仕方ないか。

さて明日からダンナは韓国へライブに・・・。
秋の夜がますます長く感じられそうです。


オーストラリアからの美女

2006-09-21 | Flowers
キンモクセイかほる今日このごろ。
強い日差しに顔を上げると、その空の高いこと。
秋の空を見つけると、胸に風が通るような、すっとした感じが体を巡る。
それであたしは仕事の帰りに、秋らしい花を生けようと思ってお花屋さんを訪れました。
しかし、どうしても目が離せない。
このとげとげの赤い花。
なに、この子は?
ススキに伸びていたあたしの手は急遽方向転換。

この赤い美人の名前は「ピンクッション」といいます。
そう、ピン(針)のクッション。
この、ピンに見えるのはオシベなんですって。
赤道超えて来たこの子の生まれ故郷はオーストラリア。
長旅おつかれさま。

一緒に生けたのは「デンファレ」。
でも、「デンファレ」って園芸上の通称で、本名は「デンドロビウム・ファレノプシス」というのだそう。
そして、緑の葉っぱの「ドラセナ アオ」。
きれいな色なんだ。

生けたら分かってたけどさ、秋の気配ゼロ。
でも、新しくしたカーテン(IKEAで激安で買ったのよ~)に合う、上品な雰囲気になったのでよしとしよう。
色んな国から植物がやってきて、普通に出会えないものと出会えるのって、すごいなあ。

IKEA天国

2006-09-19 | Weblog
今の家に住んでいてラッキーだと思ったことの1つ。
近くにIKEAができたyo!

9月15日openのスウェーデンからやってきたIKEA。
日本展開は船橋に次いで、2店舗目。

しかし、安い。
グラスが50円ですよ!
ダーリンはキャンドルを発見して、静かに興奮していました。
だって100個入りで450円なんだもん。
今まで30個で1000円で安いと思っていたのに。
写真のペーパーナプキンも100枚入りで350円!
白の他にも黄色とか赤とか、カラフルなものもたくさん!

二人でいろいろ購入してしまいました。

店内は広いし、かわいいし、まるでテーマパーク。
帰りはTDLで、たくさんお土産を買ったような気分。

あー、満足。
こらから足しげく通う予感!

教えて料理長!魚のおいしい焼き方

2006-09-17 | Cooking
魚ってちゃんと火が通っているか心配・・・。
で、いつのまにか焼きすぎてなんだか身がぱさぱさ!
OH,NO!!

そこで、
Heeeeelp!!!!

助けを求めたのは料理長!
日本料理の達人です。
ちょっとエロいけど腕はたしか。

どうしたらいいのですか?教えてけろ!

「魚は表に出すほうは化粧をするくらいに火にかけるんだよ。だから、裏に出す方で身に火を入れるんだ。」
「へえ」
「だいたい、まあ8割はもう火をいれておく。最後に裏返してきれいに焼き目をつければいいんだよ。」
「へえええ!!」

そんなわけです。
和食の基本かもしれないけど、恥ずかしながら私知りませんでした。
フレンチでポワソン(魚)をグリルするのもポワレするのも皮目からだから、和食でもその要領で焼いてたのよね。
なるほどね。

ちなみにもう1つのポイント。
魚に塩をするのは焼く少し前に。
そうすると、身がしまっておいしくなるのです。
その反対にお肉は焼く直前。
お肉は柔らかい方がおいしいものね。

こんなに素敵な料理の達人。
今は六本木のお店に引き抜かれていないの。

彼からはあたし、いろんなことを教わったわ~(空を見つめながら)。

和食で味がどうしても決まらないときの助け舟。
まずひと~つ。
ごま!!
そしてもうひと~つ。
ゆずコショウ!!


「これをいれれば、なんとかごまかせるよ」

ほー。
それを聞いてから、うちにごまとゆずこしょうが常備してあるのは言うまでもありません。
あれ、たまにランチのお味噌汁にごまやゆずコショウが入っていた気が・・・。

ベテラン料理人のなせる技なり。

透ける光

2006-09-16 | Weblog
カーテン、レースのやつ。

あたしはそれが好きだ。

光が、そおっと部屋に入ってくる。
あたたかい部屋。
それとも涼しい部屋。
あたしがいるその場所はできれば快適だといい。

風が吹いて、揺れる姿。

光が踊っている。
強い光が隙を逃さず入り込んできて。
また、もとに戻る。

甘い光景。
包み込むような清い光が、白いレースのカーテンには宿っている。

晴れた日。

だんだんと光の色が変わっていく。

それを見ていられる時間が幸せ。
その時間がある今が幸せ。


エビスティック、南国からの手紙

2006-09-13 | Cooking
ついついお酒がすすんでしまう、食べやすいもの・・・フィンガーフードとか。
なんかないかなぁと見ていたお気に入りのブロクで、目に入ったレシピ
いいかもいいかも、と思っていたら玄関から行ってきまーす、の声。
ダーリンがリハに来るSTCのメンバーを迎えにいくのだった。
慌ててダーリンをお見送り。
いってらっしゃ~いのあとにチューをおねだり☆
しねーな。
だってあたし気管支炎で死にそうなのに、ゲホゲホいってるのに、チューどころじゃないわ。

そんなわけでリハの最中にあたしはつるかめランドという夢の国(近所のスーパー)に行き、エビを買ってきました。
さて、作ろうと思ったものの・・・、えーとどんなレシピだっけ?
ま、いいっか。
といういつものノリで作ったのがこちら!
<エビスティック-南国からの手紙->です。
カナダからの手紙ではありません!
でもカナダからの手紙を口ずさみながらお料理しても楽しいよ!

 < レ シ ピ >
エビ ・・・ 250g(殻を取る前の重さで)
☆調味料
 酒 ・・・ 20g
 砂糖 ・・・ 5g
 ニョクマム ・・・ 20g
 サンバル ・・・ 5g
 ココナッツロング ・・・ 3g
 ごま油 ・・・ 3g
 ショウガ細切り ・・・ 1センチ角
 塩 ・・・ 適宜
 コショウ ・・・ 適宜
 パセリみじん切り ・・・適宜
3×10㎝くらいのパン ・・・ 12枚
卵黄 ・・・ 1 ~ 2個
白ごま ・・・ 少々

1 エビは殻から外し水洗いした後水気をしっかり取り、包丁でたたく。
2 1をボールに入れ、☆調味料を加えよく混ぜる。パンには卵黄を塗っておく。
3 パンにエビを塗る。塗り終わったら白ごまをふりかける。
4 200℃のオーブンで15分程度焼く。

あとで元のレシピを確認したら、全然ちがーう。あたし揚げてないし・・・。
ま、予定していたものとは大幅にずれたものの、このお料理、私のニーズにはぴたりとハマったのでした。
実はこれ、あるイベントでフードを出したくて、試作品として作ってみたのだけど。
ミーティングに持っていたったら、これは、いいねーと好印象☆
よかった!!
いろいろ改良を重ねて、当日はいいものを出せたらいいな。
わくわく☆もくもく☆
そんなわけで、楽しい今日この頃。
そりゃあ気管支炎でも、ダンスのレッスンに行きますよ!
しかもね!最近、痩せたんじゃない?と言われるの!!!
ほんと嬉しい今日この頃。
でもそれはもしや咳のせい?
咳のしすぎで腹筋が痛くて、つまり筋肉がついたのかなって・・・?
つらいけど、いいこともあるってこと?
捨てる神あれば拾う神あり?
人生捨てたもんじゃない?
ダーリンにそう言ったら、
「じゃあ、もう少し気管支炎でいたほうがいいじゃない?」



・・・。
あ、そうなんだ・・・。
ふーん。
チューとか、別に・・・。
はーん。

あれ、あたしたちって・・・、まだ新婚だったよね?

眠れぬ夜に、野菜と雷

2006-09-11 | Weblog
一昨日の寝ぼけた朝。
実家からダンボールが送られてきた。
中にはいっぱいの野菜、果物、パン、お米・・・。

口にすると、知っている味と違うことにびっくりする。
野菜がちゃんと生きてる感じがする。
果物がちゃんと実った感じがする。
なんだか、生命が濃い。
自然といただきます、って手を合わせたくなる。

昨日の雷の夜。
裂けるような痛い音、地面を揺らす重い音。
突然強くなる雨音に、車の音がたまにまぎれる。
暗い部屋に一瞬の白い光。
あたしはそっとベッドを抜け出してカーテンから顔を覗かせる。
稲妻が黒い空に踊ってた。
雷がパーティーをしているようだった。
こんなにすごい光景をあたしだけが見ている気がして、ちょっと嬉しくなった。
でもそのうち。
延々と続く、この雷雨。
この自然現象が目の前で起きているのだと思うと、ごく自然に恐怖を感じた。
ベッドに戻り、隣で眠るダンナの腕に触れた。
カーテンの隙間から漏れる雷光が寝顔を照らす。
轟音を聴きながら、安らかな気持ちになった。

そのままうとうとと起きたり眠ったり、浅い眠りを繰り返して、朝。
青空。
雷雨の名残はところどころ濡れた地面。それだけ。

シンプルに感動した。