病変部位は、前庭部小彎です。今回は都合上、内視鏡像とX線像を同時に掲載します。
もちろん胃透視を先に行っております。
撮影中、胃の蠕動運動のイレギュラー、わずかな硬さをもっていたように感じられたため、半立位の第1斜位にして、透視台の角度を調節して描出に粘りました。
やはり病変がでてきました。
がんを絶対に見逃さない。そして根性で描出した症例だと自負しております。
今現在、透視観察のマニュアル本を作ってみたい!と夢を持っております。
静止した写真だけでは語れない。撮影中のときのみに感じたもの。
こればかりは動画で残すしかないと気がします。
もうしばらくしたら当センターに動画を収録できる機器が入ります。
ついに伝説を動画で残せるときがきそうです。
面白くなってきましたぁ。夢は大きくいきましょう。
昨日言いかけて寝てしまいましたが、幽門前部、また幽門~胃角部の小弯側は現在の標準化撮影法ではブラインドになりやすい部分だと思います。
この部分に癌が多いこと、そしてこの部分はルーチンのみではなかなか描出が難しいことを知っていなければこういった病変は見逃されてしまうのではないかと思います。
sukikupiさんが常に集中して透視観察を行い、追加撮影で一生懸命病変部を描出しようとしているのが画像からよく伝わってきます。追加撮影では胃角対側に落としたバリウムがポイントですよね。ちなみに前壁撮影では何か所見は表れていましたか?また病変の詳細がわかったら教えて下さい。
前壁撮影はうまく撮影できませんでした。圧迫枕を使用した逆傾斜の撮影を行いましたが、受診者の方の身体状況が思わしくなく、描出不良の写真になってしまいました。ある意味、がん発生部位が前庭部小彎側でよかったと思っています。
もしがんの部位が体部前壁や前壁小彎寄りだったらお手上げの可能性があります。
枕の撮影をうまく行えなかった分、余計に半立位の第1斜位の描出に粘った・・・。そんな記憶が残っています。