何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

風土こそ最大の独自能力

2007-06-23 08:35:07 | 薬局経営
これが実践! 超お客様満足主義 経営品質の理念が会社を救う』 望月広愛・著、同友館、2004年、p.53~4。

 社員の「創造性」をいかに発揮させ得るかが生き残りのための重要な条件であることは、多くの企業が自覚している事実です。他方、従業員も「創造性」の源となる「自主性」を持っている人であればあるほど、自分の個性うぃ伸ばしてくれる、自己実現の環境を会社が作ってくれることを期待します。

 にもかかわらず、残念なことに多くの企業では「個性の尊重」は単なるスローガンや掛け声ばかりです。実態は全く正反対の、没個性の横並び社員を排出していることが現実の姿です。

 〈中略〉

 企業にとって「創造性」が要求される時代ということは、明らかに経営が難しい時代になったことの裏返しです。企業体質を創造的に変革するという課題は、頭でいくら理解しても、まだ旧来の風土が根ざしている組織では解決できないままです。

 〈中略〉

 競合他社に差別化するためのポイントは風土です。たとえば設備だけなら、リッツ・カールトンホテルよりも良いホテルもあるでしょう。でもなぜ、お客様はリッツ・カールトンホテルへ押し寄せるのでしょうか。

 〈中略〉

 一握りの企業を除けば、商品やスキルはすぐに真似されてりまいます。しかし風土は、数字や言葉にできません。だから、わかっていても簡単に真似できません。こういうものが当社の求める独自能力なのです。


 薬局における安全管理体制の確保について、どこの薬局も以前から、それなりの、何らかの取り組みを行ってきたはずだ。何もない、ということはなかろうと思う。しかし、医療安全管理指針を定め、業務手順書の設置が求められた。その体制整備が敷かれたとはいえ、ただちに大きく事態は変わらないだろう。

 社会が薬局に求められているのは、医薬品の供給と安全確保である。安全確保は薬物治療が安全に遂行できるための薬の専門家としての支援や管理と、調剤という手段そのものの安全性である。いわゆる調剤過誤・調剤事故はなくて当たり前で、ないことが当然・あれば不満をきたし、本質的な安全確保は専門性が発揮されることで確保される側面だ。

 その意味で、安全確保といってもどのような観点での安全確保のレベルをあげるべきかをきちんと認識しておきたい。そして、その部分で他の薬局にはちょっと真似のできない安全管理を実施し、それを“売り”にしてはどうかと思う。

 どこの薬局も今春からの安全管理体制実施でそれを打ち出してくるから、利用者には少しずつその様子が目に映るだろう。よって少しずつの変化に気づくだろうから、安全確保の質の違いを見せることで、差別化にもつながる。かかりつけとして選択されるチャンスが訪れているものと思われる。

 そして安全管理体制のレベル向上には、それこそ自分たちにとって最大の課題えあるという経営方針がなければできないと思われ、それを果たせるべき、姿勢や環境を初めとする風土が重要になってくるのだろう 

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