AIの進歩が目覚ましくあらゆるジャンルにコンピュータが入り込んできている。
チェスや囲碁、将棋の世界ではコンピュータが人間と対戦し勝利したことが話題になった。
そしてAIが人間を超えて人間がAIに従わなければならない時代がくるなどと脅かす人さえいる。
少なくとも音楽の世界ではその心配は無い。
今や多くの方が楽譜を書いたり、録音などにコンピュータを使用しているがあくまでツールとしての利用でありコンピュータが創造的しているわけではない。
「鼻歌を歌えばコンピュータが採譜してくれる」ソフトは、ヒトが歌った単音のメロディを楽譜に置き換えてくれるだけでありコンピュータが自動的に作ってくれるのではない。
楽譜が書けない人にとっては便利なツールなのかもしれない。
また、❝ロボットが楽譜を読み、演奏する❞試みは随分以前から試みられており、私はその昔、「つくば博覧会」ですでに見ているが以後基本的には進歩してはいない。
決して魅力的な、あるいはヒットするような曲を創ったり人間が演奏すような表情豊かな演奏ができるものはない。未だにいわゆるロボット的演奏(無表情)から脱していない。
今後、百年後は判りませんが数十年は無理だと思っています。
ロボットの演奏に涙を流す時代は訪れないと願っている。
「楽器が演奏できなくても、楽譜が読めなくともコンピュータは出来るのですってね!」
などと夢のようなことを質問されることが多い。
でも感動するようなものは作ってくれないしやはり苦しい楽器の練習に耐えなくては聴く人がかんどうするような演奏にはならない。