アメノチハレ

エージヒット

この梅雨前のさわやかな時期がもっと長く続けばいいと思う。
特に、犬どもがまだスヤスヤと寝息を立てて眠っている早朝の
シンとした音と空気に触れると
空を見上げては 今朝も大きく深呼吸。

昨日の出会い、出来事 いいも悪いもすべて含めて
ありがたい気持ちになる なんだか最近。

もう先月の事だが、同じ作曲家の鈴木キサブローさんの
還暦記念のパーティーに行って来た。
個人的にも昔から作家同士での集まりに参加する気質の人間ではないし
当然一緒に飲み食いする機会もないのだが
氏とはご縁あり、お誘いを受けた。

昨年の春頃だったか、メーカーのロビーやスタジオで何度か偶然お会いし
とてもなつかしく、一度軽く一杯やろうと集まった。
キサブロー氏とは特に80~90年代 同じアーティストの作品で
よく御一緒した。当然その頃は自分にとっては敵のような感覚だったが
月日が経ってみると、同じ時代を共に生きた仲間とでも言うのか
そんな感覚で懐かしさが一杯。

中森明菜の「Desire」というシングルがキサブロー氏で
「LA BOHEME(ラ.ボエーム)」という自分の曲が
カップリングだった当時の制作の話などは
色んな面白いエピソードもあり、とにかく
いい歌がどんどん世の中に生まれていた時代。
当時ワーナーで明菜のディレクターだった藤倉氏を交え三人で
深夜まで盛り上がった。

そんな経緯もあり、今回ご招待頂いた。
氏も様々なヒット曲と共に時代の一部を築いた作家だ。

パーティーには、とても素敵な顔をした
氏のシンパとも言うべき各界の仕掛人達が
大勢来られていた。
若き時代もいいが、大人ってのも中々いいもんだなあと最近思う。
大きな山を二つも三つも越えて来たような人達ばかりだ。
集まっている場は、もちろん病気や健康の話も多いが(笑)。


そこには今は亡き作詞家の故.大津あきらさんの写真もあった。
キサブローさんとのコンビで言えば何と言っても徳永英明の「輝きながら」や
高橋真梨子の「For you」などはその時代の傑作だろう。

私も大津さんには大変可愛がっていただいた。
もしまだご存命なら、今の時代にどんな作品を書かれただろうか。
作品だけは何十年経った今も多くの人々の心にちゃんと生きて
そして歌われていますよ、大津さん。

私の友人も、フリーランスでとりあえずまだ仕事をしている私の事を
たまに褒めてくれるが、そんな自分の作品を世に出す下支えとなって頂いている
メーカーや事務所の方々の存在と力あってこその作家なのである。

自分もそんな方々に支えられて今年で55歳を迎えるわけだが
還暦まで元気でいられるか、そして果たして
この音楽業界自体が存在しているかどうかは真なる疑問である。
何れにせよ、お役目あるうちは全力でヒットを目指すのみである。

敬愛するゴルファーのジャンボ尾崎がエージシュートを成し遂げた。
エージシュートとはゴルフの1ラウンド(18ホール)ストロークプレイを、
自身の年齢以下の打数でホールアウトすること。
御歳66歳のジャンボが1ラウンドを62という驚異的なスコアでホールアウトしたのだ。
あっぱれ! 
老いとともに人知れず静かにクラブを置くどころか
ますます技に精神に磨きがかかってきている。
YAZAWAもいつかのライブで、ある曲のキーをオリジナルより上げて唄っていたほどに
歳を重ねても声は艶を増し、音楽家として性根は恐ろしいほど輝いている。
年齢による肉体的衰えは当たり前だが、それを違うエネルギーでカバーしながら
日々の鍛錬で作り上げるジャンボ尾崎も矢沢永吉も
もうその存在自体が作品である。

いい手本は周りにいっぱいあるのだ。

私も無論 目指すはエージヒットである。
もっぱらヒットの場合は年齢を上回る事が前提だが。
それぐらいの気概を抱いてこだわり続けることが
音楽を仕事にするという事だと言いたいわけである。

才能あるスタッフ、そして才能あるアーティストと共に
今でも密かに狙っている。 エージヒットだ!

コメント一覧

瀧 隆三
中森さんとエージヒットを!
是非、エージヒットを達成してください。できれば、中森明菜さんと共に。ラ・ボヘーム、タンゴ・ノアール、椿姫ジュリアーナ等、すばらしい曲を中森明菜さんに提供されましたね。1980年代、まだ歌謡曲が君臨していた時代を再現、彷彿とさせる様な、そんな曲をお願いします。
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