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中華製無線機 UV-5Rとは。。。

2012-03-26 18:40:13 | エレクトロニクス

最初に記載しておきますが海外からの輸入機器の使用は無線局免許は元より工事設計書で申請許可されなければ違法です。技術適合取得には多額の費用が掛かるのでもし可能性があるとすれば自作機器としての保証認定制度。最近の認定基準ではオフバンド規制対策とスプリアス特性のクリアが絶対条件のようです。最終目標は保証認定を取得し運用したいので中味を調べて見る事に。。。

最近海外webで話題になっている中華製(Hong Kong)UV-5Rを輸入しました。VX-3のデッドコピーと言われるUV-3RやそのOEMは国内でも多数ユーザーがいるようです。

かつて、今でもかも知れないが中華製機器は安価粗悪の代表のようなもので¥100円ショップなどでその安さからこき下ろす楽しみの為だけに買ってしまう様な動機で購入しましたが、、、いやなかなかどころか、、、とても。。。

 海外のハムショップではUS55$include shipping 日本への送料もかかりません。オークションサイトでは38$ 送料¥25$オークションでは若干高くなりますがe-bayは補償があるのです。VX-3は秋葉原では¥22,800と申し合わせたような価格。国内の法規制に適合させる経費などはあるにしても海外の包括免許制度ではもはや日本メーカーの競争力は失われているだろう。その理由は後述としますが。。。

メーカーはBaofeng メーカーに関する情報はマニュアルにさえ載っていません。アメリカ、ロシア、ヨーロッパ各国で今、新製品として話題となっている機種です。

 筐体はVX-3を一回り大きくVX-8より小さい58x110x32 130g 

細かく比較掲載するつもりはありませんが。。第一印象はとても使いやすい!つまりちょっといじってるだけで直感で操作出来るのです。マニュアルは僅か19P 因みにVX-3では120Pの膨大なマニュアルでボタン数が少ない為にしばらく使わないと複雑な操作法をわすれPDFファイルをiPhoneに保存している始末。。超多機能は他社との競争や商品価値を上げる意味で重要ではあろうがユーザーが使いこなせない操作法には問題があります。

 概略スペック TX RX 136-174Mhz 400-480Mhz FM受信 65-108MhZ

          ゼネカバ受信機能はありません

          RF 1w/5w マニュアル記載は4wですが実測は十分5w機

          電源 7.4v 1.4A

          メモリー128ch 個別に送受、CTCSS、シフト数など書き込みできる 

          DCS、CTCSS、 DTMF、 Dual Watch、VOX

          スプリアス特性は-60dBと記載があるがこれは要実測

その他 日本では余りなじみの無い1750hz burst tone repeater機能やアメリカのCB無線で良く聞く送信終了トーン、音声合成読み上げ、コールボタン長押しで音響非常通報など盛沢山。。。

聞いてみた感じでは受信感度はVX-3等と余り変わらない(他の数台と比較)この周波数帯のSGは持っていないので定量測定が出来ないのが残念。。。但し信号が弱いギリギリではちょっとfズレ感があります。

送信出力特性測定結果は良好で70Mhz(430帯)に渡る広範囲をほぼフラットに4.5-4.8Wを出しています。7.4v 1800mAのリチウム電池で5w近い出力等で運用したらあっという間に電池切れを起してしまうのでは。。。。試してみました。

マニュアルでは3秒送信 3秒受信の繰り返しで54分(国産機評価基準と異なる)とあります。普通の持ち歩き連絡送信を想定し10秒送信 15分待機 待機中はFM放送を受信を繰り返し。。。約2.5時間 これは実験条件でかなり差が出そうですが予備電池1個持てば問題なくましてやVX-3と同じ1W送信では全く問題無いレベルです。

 因みにVX-3のHi送信では消費電流1.2A(430Mhz) UV-5Rで1.4Aで5w送信できるのは7.4Vと電圧が高いからに他なりません。運用可能時間は余り差が無いように思えます。

送信周波数精度は433.00Mhz送信で(420Mhzコンバーターを通してるので表示値に加算)ご覧の通り。。因みにVX-3より精度は高かった。。FMではどちらも問題ありません。

トルクスネジのサイズの持ち合わせが無く内部を開けて見られないため外部周りを見てみると

気が付くのは筐体外部の突起の多さです。デザイン的には好みが分かれる所ですが強度的には極めて有効、表示部のガードやサイドのリブ、そして電池パックと本体の底面処理。

 ハンディー無線機は落とす、ぶつけるが当たり前。落下の衝撃を電池パックが吸収し本体を救った事は過去何回もありましたが最近の国産無線機はこの部分がペラペラに薄い。。底部の面積を電池パックで多く占めるのは正解だと思う。サイドの滑りにくい凹凸も実に良く分ってる人がデザインしたと思わせる部分。

 外部MIC、SP端子は昔のKENWOODタイプでカバーもしっかりしています。昔のKENWOODのSP、MICがそのまま適合します。後年のSP、MICでは送信できませんでしたがPTT抵抗値変更でOK、回路図上は10kΩでした。

まあ ココまでは好印象 

使い勝手の悪さも目立ちます。特に国内レピーター運用ではShift+-、shift 周波数、CTCSS周波数をメニューから個別設定しなくてはなりません。但しヨーロッパ等に多いレピーター方式1750Hzトーンバーストでは瞬時に対応可能でPTTを押しながらBAND SWを押すとすかさず対応出来ます。つまりはターゲットユーザーは欧米と言うことなのです。輸入したのだから当たり前です!Sメーターは飾りと同じで信号強度に関係なくスケルチオープンで表示します無いのと同じ! バッテリーインジケーターは3段階で表示しています。

 freeでメモリーや設定ソフトが出ていてPCから自在に編集設定が出来ます。128chのメモリーに書き込んで置くことが便利な使い方でしょう。このソフト編集機能は業務無線機としての使い方を意識しているのはいうまでもありません。

 防水性に関しては全く表示が無い通り電池パック裏は対策がありません。水没では救いようがありません。

 

その他 VV VU UUとFMの優先デュアルワッチ表示受信が可能でこれも便利、但しVX-3並に同時受信では有りません。

 何故こんなに安くできるんでしょう?その秘密の一端は回路構成にもあります。PDA1646僅か5mm角のチップで送受機能をDSP処理で行ってしまう!VX-3等最近の機種はこの方式らしいですがアナログ世代には回路図を見て戸惑うばかり。。生産コストが安いのは最大の理由で他の産業と同じく日本はすでに国際競争力を失っているのは明白。

 低価格高品質の日本ブランドが活躍したのは過去の話で時代に対応できなかったツケはとてつもなく大きい。正直もはやこの分野ででは生き残れないだろうと思う。。。

欧米人は商品価値にはうるさく高いのは良くて当たり前、安くて良い物はそれがどこの製造かは問題となりません。海外では日本のような規制が少ないのできっと売れるだろう。。。

 粗も目立つ製品ではありますが¥3000だと何故か許せてしまうのです。今時¥3000じゃ子供のおもちゃも買えません。

 お上のお許しがもらえるようさらに研究してみます。難易度高そうです。。。。

 免許された無線局には厳しく違法局にはお咎めが無い不思議な国ですから。。。

 


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3 コメント

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教えてください (ヤマさん)
2013-09-30 06:07:55
外部MIC、SP端子は昔のKENWOODタイプでカバーもしっかりしています。昔のKENWOODのSP、MICがそのまま適合します。後年のSP、MICでは送信できませんでしたがPTT抵抗値変更でOK、回路図上は10kΩでした。

この>後年のSP、MICでは送信できませんでしたがPTT抵抗値変更でOK

これは、どのようにすればできますか?
すいませんが、教えてください。
ご質問へ (strikeeagl)
2013-10-03 14:28:52
当方のSMC-31ではOKでSMC-33ではNGでした。SMC-33では多数のコマンドスイッチがありPTT抵抗以外にピンアサインの検討も必要かと思います。回路図をご確認の上お確かめ下さい。ご使用機器も分かりませんので個別の回答は適切ではなく差し控えさせて頂きますあしからず
補足 (ヤマさん)
2013-10-05 10:51:43
当方の機器は、上記掲載と同じUV-5Rです。
そして、使用ヘッドセットはADONIS  BS-S18
(kenwood用)です。
ちなみに、知人のKTEL等ではOKでした。

>後年のSP、MICでは送信できませんでしたがPTT抵抗値変更でOK

このやり方を、教えて頂きたいです。
宜しくお願いします。

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