過労死防止基本法制定を求める署名にご協力ください!

大切な人を働きすぎから守るための法律をつくるために署名を呼び掛けています。

3月7日(水)の院内集会での遺族の発言を紹介します。(その② 西垣さん)

2012-03-08 21:24:06 | 過労死遺族の声
二十代の若者の過労死にストップをかけよう過労死防止法制定で

西垣迪世

息子西垣和哉は、2002年に神奈川の富士通SSLに23歳で入社、03年春から地上デジタル放送のシステム開発プロジェクトで、深夜・早朝まで働かされる日が続きました。03年4月~9月の一ヶ月あたりの残業時間は記録に残るだけでも97時間、残業が150時間を超える月や、朝9時から徹夜して翌晩10時まで37時間連続勤務という異常な記録さえ残されています。即戦力として難易度の高い仕事の責任、度重なる仕様変更と納期のプレッシャー、終電後に机にうつ伏せて仮眠する毎日と労働環境は最悪でした。それでも会社は増員もせず、同期入社74人のうち6人に1人の12人がメンタル不調のため1ヶ月以上の求職者、退職者となっています。

息子は、睡眠障害からうつ病を発症し、03年11月に休職。休職と復職を二度繰り返す中、「このまま生きていくのは死ぬより辛い」とブログに遺しています。2006年1月、うつ病治療中にもかかわらず、達成困難なノルマを課せられ病状が悪化する中、治療薬を過量服薬して亡くなりました。27歳の若さでした。

息子の過労死認定裁判は昨年東京地裁にて勝訴確定し、皆様のおかげで労働災害が認定されました。ただ今は、会社との和解交渉に入っております。

ただ、労災認定されても私の大事な息子は還ってきません。過労死裁判に真の解決はないのです。こんな裁判は二度としたくない、どの方々にもしていただきたくないというのが私の偽らざる気持ちです。会社がどんな償いをしようとも息子の命に値する償いは決してできません。懸命に働いた息子は何故死ななければならなかったのでしょうか。懸命に育てた母親は何故我が子の過労死を申請せねばならなかったのでしょうか。若い息子のこれからの人生を一体誰が償えるというのでしょうか。私の老後に何故愛おしい息子はいないのでしょうか。深い悲しみとむなしさそして怒りがあるのみです。

もし、この国が憲法25条・27条に定められた生存権と人間らしく働く権利の保障された国であったならば、労基法が守られ、残業に関する36協定での一日21時間労働・37時間連続勤務などが正しく取り締まられる国であったならば、息子は過労死してはいません。

今、20代30代の若者の過労死が一番多いのが現状です。このままでは、失業と貧困と過労死の渦の中から、若者が這い出せることはないでしょう。うつ病が蔓延し、親たちは我が子の過酷な働きぶりにいつ倒れないかと常にはらはらしていなくてはなりません。

私達過労死家族の会は、家族の突然の死に直面し自らの命さえ削られる思いをしたからこそ皆さまに訴えたい。私達は残念ながらいつ家族が過労死してもおかしくない国に住んでいる。防ぎ得る人災である「過労死」はあってはならないと声を挙げよう。人間の命が粗末に扱われることをこの国に許してはならない。あなたとあなたの大切な人を守る為に「過労死防止法」制定を求める「100万人署名」のご協力を。そして、この国を健康で働き甲斐のある国にしようではありませんか。過労死にストップをかけるためにどうぞ皆さんの力をお貸しください。




***「過労死防止基本法」制定実行委員会が求めていること***********************

  「過労死」が国際語「karoshi]となってから20年以上が過ぎました。
  しかし、過労死はなくなるどころか、過労死・過労自殺(自死)寸前となりながらも
  働き続けざるを得ない人々が大勢います。

  厳しい企業間競争と世界的な不景気の中、「過労死・過労自殺」をなくすためには、
  個人や家族、個別企業の努力では限界があります。
  そこで、私たちは、下記のような内容の過労死をなくすための法律(過労死防止基本法)の
  制定を求める運動に取り組むことにしました。

  1 過労死はあってはならないことを、国が宣言すること
  2 過労死をなくすための、国・自治体・事業主の責務を明確にすること
  3 国は、過労死に関する調査・研究を行うとともに、総合的な対策を行うこと

署名へのご協力のお願い
私たちは「過労死防止基本法」の法制化を目指して、「100万人署名」に取り組んでいます。
署名用紙≫(ココをクリックお願いします)をダウンロードしていただき、必要事項をご記入いただいた上で、東京事務所もしくは大阪事務所まで郵送をお願いしたいと思います。

まずは過労死のことや過労死防止基本法を多くの人に知っていただきたいので、ツイッターでつぶやくなどして広めてもらえると助かります。記事の一番下についているボタンからも気軽にツイートできますので、ぜひともご協力お願い致します!
 

連絡先】 ストップ!過労死 過労死防止基本法制定実行委員会準備会
HP:http://www.stopkaroshi.net/
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