店の裏庭に咲いているギボシの花に何やら蜘蛛が抱きついている。このところ天候も世の中も全般的にもいろいろとおかしくなって来てはいるが自然は何処に行くのか・・・私たちはどこにいくのか?
花の香りに恋をしたのか?でも、まだ咲いてはいない?どうしてなのかお分かりの方がいたら教えていただきたい でも、美しいものに抱きつきたくなる蜘蛛の気持ちは理解できなくもない。もの作りアンテナはいつでも「美」に向けてある
俗に言うところのこの花は「月見草」だが、本当の名前は「待宵草」・・・富士には月見草が・・・これは、太宰治の「富嶽百景」のなかで書かれたあまりにも有名な一節だがこれが勘違いのはじまりのようである
確かに「月見草・待宵草」ともに花どうしはアカバナ科マツヨイグサ属で同じ仲間に入っているが、本当の月見草は開いた時は白い花で朝方閉じる時には薄っすらピンクがかっており萎むと確実にピンク色になるらしい。一度本物を見てみたいものである
しかし、太宰が目にした月見草は夕方なのか真夜中なのか富士に浮かぶかのように映ったであろう「待宵草」は、本物の月見草以上にはまっていたのに違いない。この光景も一度はじかに出会いたいものである