京都文化博物館での「無言館 遺された絵画」展が終わりました。
2月から東京・福井・愛知・兵庫・京都と巡回して、残すは広島展(12月23日から尾道市立美術館)だけなのですね。
北海道・東北・四国・九州での開催がないのは、とても残念です。いずれも秋から早春に開催が内々定していたのに実現しなかったようです。
どこのミュージアムも苦労が多い。自治体の財政が悪化するとまず文化にしわ寄せが来る。市町村合併が裏目に出ることもある。メッセージ性の強いものは公立美術館として避けたい意向もある。等々・・・・。
前朝日新聞企画委員・白鳥正夫さんがホームページに書いておられます(要旨);
「戦後50年に『ヒロシマ~21世紀へのメッセージ』展を企画したが、会場探しには四苦八苦した。デパートには見向きもされなかった。約50カ所に打診してようやく4会場で開催できた。
今年は戦後60年の節目の年なのに、それをテーマにした展覧会が極めて少ないのは残念。ただ一つ、NHKきんきメディアプラン企画の『無言館 遺された絵画展』に光明を感じた。
美術鑑賞は『美』や『宝』だけを求めるものではない。」
完全な全国巡回にはならなかったにしても、これをきっかけに放送・活字メディアもあらためて「無言館」にスポットをあて、その存在とほんとうの意義が、より多くの「にっぽん人」に知られた意味も大きいと思います。
長野県上田市の「無言館」にも、この夏、開館以来最多の方々が訪れていただいたそうです。館主はじめ、「静謐さは保たれているものの、混雑して恐縮」しておられます。
立地している塩田平は、秋も、雪をかき分けてたずねる冬も、真っ白な浅間山を遠望する春も、ステキな丘です。12月第3月曜~金曜だけが休み、正月も無休です。
「彼ら」が、あなたとの対話を待っています。
ぜひとも、「無言館」「信濃デッサン館」へお出かけください。愛しい方とごいっしょに・・・・。