無言館のこと

信濃の丘の頂きにある遺された絵画の美術館です。60年前の若い画学生の青春と対話してみませんか?

山口県出身・久保克彦のこと・・・・「無言館 遺された絵画」展から

2005年12月29日 | Weblog
 
久保 克彦 「静物」

山口県熊毛郡平生町に生まれ、
東京で工芸図案を学ぶが、詩や散文ものこす。

S17.10.1. 繰り上げ卒業して入営。
S19.4. 中国へ向かう
S19.7.18. 中国にて狙撃され戦死。 享年 25。


この遺作にも、たばこ「ゴールデンバット」が描かれている。
別の遺作「自画像」の彼は、たばこをキザに咥えており、
なんともイケメンで素敵な男である。

その彼が出征前に愛を告白しようとしたのが、
親友・原田新の妹・千枝子さんだった。(当ブログ12/25)

「不本意な戦争の中に身を置かねばならない自分が、
なんとも言えず情けなく腹立たしかったのでしょう。
戦地で久保さんは、仲間と一言も口をきかなかったそうです。」
~親友・原田新の弟・茂さんの証言~

会場では、克彦の「自画像」と、新の「妹・千枝子の像」とが、
並んで展示されている。


さまざまなブログなどの「2005年の展覧会回顧」にも多く取り上げられている「無言館 遺された絵画」展ですが、
巡回はまだ続いています。

最終会場の尾道市立美術館展が、2月5日(日)まで。
年始も2日から開いているそうです。


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