竜馬がゆく

おう! ワシゃ、ワシ。 加賀の龍馬じゃ。 こんから日本の夜明けぜよ。
だからや、こんから檄文を書くきに。 楽しめや。

中東異聞。其の12

2005-06-30 | おう!ワシ龍馬

おう! また、ワシゃ龍馬じゃい。 んで、サウジの披露宴。




幸運なこつに、サウジで結婚式の披露宴に招かれたんぜよ。
商社奉公して十数年の元空手家でも、はじめてちゅうのに。

もしかしたら、酒がでるかもしらん。いや、それより花嫁
がみられるかもしらん。と、勝手気ままな思いを巡らした。

新郎は医者やそうや。んで、夜八時頃、会場に向かったぜ。
んで、会場ちゅうが何とも高層長屋(マンション)の屋上。

屋上にゃ、床に絨毯を敷き詰めてあるが。んで、仲間ごと
適当に座り込んで、茶(チャイ)や蒸留水を飲んどるがよ。

で、招待客は全員なんと男やぜ。給仕は男の子がやっとる。
女性は皆無。ま、ちゅうても花嫁はくるやろと待っとった。

中東異聞。其の11

2005-06-29 | おう!ワシ龍馬

おう! ワシやワシ。龍馬じゃい。 んで、サウジの女性。




サウジの女性は他人に顔みせんようにと黒い布で上半身を
覆うとる。それよりも何よりも、あんまり町におらんきに。

んで、乗り合い自動車(バス)なんぞは、男は前から乗る。
女は後から乗る。んで、そん境はきっちり仕切られておる。

男女席を同じにせず。こりゃ余談やが町は男であふれとる。
ほら、周辺国の出稼ぎ人が多いから、色んな顔の奴がおる。

はて、ワシ。疑問がわいてきた。電気映像受信箱(テレビ)
の家庭劇に女が出とる。飛行機の乗務員にも女はおるがよ。

が、彼女らはサウジ人やないんやぜ。受信箱女優はエジプ
ト人。乗務員はシリア人。ついでに映画はインド人やとさ。

中東異聞。其の10

2005-06-28 | おう!ワシ龍馬

おう! また、ワシゃ龍馬じゃい。 んで、中東の経済観念。




サウジ国内の銀行じゃ、金預けても利子がつかん。理由は
単なる紙幣ためておくだけで、利殖できるゆう発想がない。

貯め込むなら現物の金。つまり貴金属やぜ。で、やったら
貴金属商が多い。で、ワシも金の首輪を買おうと思うたが。

ところがや。値札ついとらんから、しゃあない。幾つかの
首輪を選んで、店のもんに「はう・まっち」と訊ねたんぜ。

んならなんと重量計で、いきなり首輪の重さを計るんぜよ。
んで、金の純度と重さを掛け合わせて、値段を決めるきに。

これじゃ、市場で羊肉かうんと同じ。ワシ、悲しうなった。
つまり、首輪に施された意匠は値段にゃ関係ないちゅう訳。


中東異聞。其の9

2005-06-27 | おう!ワシ龍馬

おう! ワシやワシ。龍馬じゃい。 んで、ジェダの市街。




さて、ワシに同行してくれた神戸の商社ん奴は、元空手家。
欧州で空手道場の師範しとったが、道場破りに負けて廃業。

で、商社に奉公して中東担当になった、この元空手家から
聞いた話が多いんで、ちと事実と違うかもしれんが、許せ。

昨日、ジェダは韓国人が建設した街と書いたが、かっては
日本人が建設しとった街もサウジにはあるそうや。んでな

日本と韓国の建設の違いは、日本は技術者だけが現地入り。
韓国は作業員も現地にきて建設するそうやぜ。んで、安い。

で、日本の建設屋は撤退したそうやぜ。いずれにしてもや。
遥かの中東の街たてたんが、極東の技術立国・日本と韓国。

中東異聞。其の8

2005-06-26 | おう!ワシ龍馬

おう! また、ワシゃ龍馬じゃい。 んで、サウジアラビア。




ドバイで一週間。で、サウジアラビアのジェダに行ったき。
ドバイに比べてジェダは、いっそう回教の影響が強いがよ。

こりゃ國の違い。やっぱサウジアラビアにゃメッカがある。
お祈りが街に流れると、ほとんどの店が門を閉ざし、祈る。

さらに酒。ドバイじゃ異邦人のワシら、旅籠でなら呑める。
だが、サウジの国内じゃ、誰も酒なぞ一滴たりとも呑めん。

古今東西、隣国同志にゃ競争心がある。で、ドバイの社長
に言わせりゃ「サウジは、考えが古い」ちゅうことになる。

サウジ人に言わせりゃ「ドバイは、信仰心が薄い」になる。
ところでジェダは近代都市やが、建設したんは韓国人やと。

中東異聞。其の7

2005-06-25 | おう!ワシ龍馬

おう! ワシやワシ。龍馬じゃい。 んで、ドバイの商人。




真っ昼間は暑いドバイやから、仕事にならん。んで、昼寝。
最初んち、ガキやあるまいし昼寝なんかでけん。で、外出。

ところが、やっぱ町中の人通りは少ないが。昼間は閉める
店もある。昼間でも町におるやつは、出稼ぎ外国人が多い。

貿易で富めるドバイにゃ、貧しい民が集まってくるんやぜ。
色んな人種がおるんやが、貧富の差がえらく激しいようや。

で、働くやつは徹底して働く。輸入販売代理店の印度人は
朝七時から夜十二時まで、ワシらの仕事を手伝おてくれる。

若いうちに儲けて、雑貨商を開くちゅう魂胆あっから必死。
日本人は総じて勤勉やと思うが、この馬力にゃ勝てんぜよ。

が、働かんやつは、一日中ぼーっとして町にたむろしとる。
ま、日本じゃ考えられんほど、労働意欲に差があるんぜよ。

中東異聞。其の6

2005-06-24 | おう!ワシ龍馬

おう! また、ワシゃ龍馬じゃい。 んで、中東での探索。




ワシがドバイに行った頃、イランとイラクが戦争しとった。
で、ちっと戦争が小康状態になっと、一斉に密輸船が暗躍。

ワシの泊まっとった旅籠は港のすぐ近くやったで、小さな
船がようけ停泊しとったが、そん多くは密輸船やそうやぜ。

で、街中じゃ一日に何回か回教の祈りが拡声器で流れるが。
こりゃ、祈りの時間の合図。朝も昼も夜も流れてくるんぜ。

ふだん宗教に無頓着なワシは奇異に感じた。んで、入国ん
ときの書類に宗教覧がある。ここは絶対に書かな駄目やぜ。

ワシら仏教徒やから、異教徒ちゅうわけやが、何も書かん
と無神論者ちゅうことになって、こりゃ人間やないそうや。

中東異聞。其の5

2005-06-23 | おう!ワシ龍馬

おう! ワシやワシ。龍馬じゃい。 んで、中東での日本人。




ドバイで、まず訪問したんが輸入販売代理店の社長んとこ。
社長室の壁にゃ幅十尺以上もある世界地図が描かれとった。

むろん、日本以外の地図は真ん中が大西洋ぜ。で、日本は
極東に位置しとる。情けないこつに四国と九州のない地図。

社長は英語を喋る。ワシ、喋られん。社長「日本では英語
学ばないのか」。商社の奴「いや。六年は学ぶ」と答える。

いきなり恥かくが、しゃあない。親爺も代理店やっとった。
日本贔屓で「昔の日本人、素晴らしかったよ」と言うがよ。

彼の親爺の時代。東の果ての島から来る日本人やが、礼儀
正しく、ええ品物もってくる。畏敬の念で見られたそうや。


中東異聞。其の4

2005-06-22 | おう!ワシ龍馬

おう! また、ワシゃ龍馬じゃい。 んで、中東への旅立ち。




ワシがあまりに怒るんで、商社の社長が市場探索を提案ぜ。
そうやろ。何が悲して、茶碗に蹴球の絵を描かなあかんが。

で、おのれの目で中東の市場探索をするため空路ドバイへ。
ドバイっちゃ、アラブ首長国連邦の都市で貿易港があるき。

んで、暑いがよ。行ったんが七月ちゅうこともあるんやが、
たまらん。真っ昼間、ゆうに四十度を超える。んで、蒸す。

ところが、屋内に入っと寒いがよ。ほりゃ、電気冷却機で
ぎんぎんに冷やしとる。んで、一歩でも外に出ると、灼熱。

港町やから湿気が多くて、一分もたたんうちに汗だくやぜ。
が、屋内は寒い。暑い・寒い・暑い・寒い。で、風邪ひく。

中東異聞。其の3

2005-06-21 | おう!ワシ龍馬

おう! ワシやワシ。龍馬じゃい。 んで、中東への疑問。




何で中東に行ったかゆうと、ワシが意匠しとった電気雑貨
の市場探索んため。ちゅうんは、中東向け意匠が滅茶苦茶。

例えばや、扇風機なら羽根やら網が金色。電波受像機なら
絢爛な扉や錠がついとる。魔法瓶や茶碗にゃ蹴球の絵やぜ。

こげな難解な意匠を注文してくるんが、神戸にあった中東
専門の商社。なんでまた卓上に蹴球(サッカー)なんじゃ。

他にも、孔雀やら王族の肖像画やら水差しの絵を描くんぜ。
色なら、金・銀たっぷり。ほら、目も眩むような目映さよ。

はじめは言われたとおり意匠しとったが、だんだん鬱憤が
たまってきたが。んで、爆発。「おまんら、支離滅裂やぜ」