信州ななめよみ

長野県政をはじめ長野県に関することを思いつくままにつづるもの

兵隊にはなりたくない、弁護士にはなりたくない

2005-11-09 06:22:48 | Weblog
前にジョン・レノンについて触れた。ジョンはビートルズ解散後も素晴らしい作品を輩出しているが、1971年に発表されたアルバム「Imagine」に収録されている、「I Don't Want To Be A Soldier」(邦題:兵隊になりたくない)という曲がある。
 兵隊にはなりたくない、ママ、死にたくない。
 弁護士にはなりたくない、ママ、嘘をつきたくない。
単純なフレーズとダルなメロディの繰り返し。人気の高い同アルバムの中で、もっとも人気の無い曲かもしれない。最初に聴いた時、弁護士と嘘とを結び付けていることにどきつさを感じたが、松林謙三という人物の言動をなぞっているうちにふとこの曲を思い出していた。

http://sbc21.co.jp/my-cgi/sbc_news.cgi?page=seventop&date=20051108&id=0100452&action=details
 百条委員会 後援会飲食代負担問題について証人尋問 (08日18時32分)
  県議会の百条委員会は、県の審議会の委員と田中知事の飲食代を知事
  後援会が負担した問題について、証人尋問を行いました。
  この問題は、公職選挙法に抵触するとの指摘が出ていますが、審議会
  の元委員だった弁護士の松葉謙三さんは「当時この法律は知らなかっ
  た」と証言しました。
  県議会の百条委員会はきょうから、知事の後援会が県の審議会の飲食
  代を負担した問題について、本格的な調査に入りました。
  証人として呼ばれたのは、長野オリンピックの帳簿焼却問題などを調
  べるため田中知事が設置した「長野県調査委員会」の元委員の弁護士
  の松葉謙三さんと、東京大学大学院教授の醍醐聡さんの2人です。
  松葉さんは、去年3月に知事と委員が出席して、都内で開かれた会合
  の飲食代を知事後援会が負担したことについて、「問題ない」との認
  識を示しました。
  一方、醍醐聡さんは、委員会の独立性を保つ上で、重大な問題だと述
  べました。
  この問題については公職選挙法に触れる恐れがあるとの指摘が出てい
  ますが、きょうの証人尋問で松葉さんは、「公選法は、当時、知らな
  かった」と述べました。
  委員会では、次回、知事後援会で会計を担当していた4人を、証人と
  して呼ぶことにしています。

民主党の前代表であった岡田克也代議士が、通産官僚だった頃に実家のイオンの役員を兼務していたことが問題になった時、当時の岡田代表は「公務員法を知らなかった」と国会で言い訳をした。
それ以上に酷かったのが、10年ほど前に税務署長経験者の大蔵官僚が脱税で逮捕された時で、この大蔵官僚は「税の知識が無かった」と言い訳をした。

いけしゃあしゃあと、プロとして恥ずかしい言い訳を平然と行う厚顔無恥な面々。
弁護士といえども法律は膨大な量で多岐にわたり、専門以外の分野は疎いということはありえる。しかし松葉謙三弁護士はただの弁護士ではない。政治活動を主体とするオンブズマンとして活動をしている弁護士である。しかもこれが問題視されている当時というのはわずか1年前、松葉謙三弁護士がオンブズマンとして田中康夫知事とともに長野県政の各分野に様々な容喙をしていた頃のことである。
政治活動を専門分野とする弁護士が「公選法を知らなかった」と恥じるでもなく主張するのだから呆れてしまう。いや実際は知っていたのかもしれない。知っていたが公選法違反で追求されるよりも、呆れられても無知を装ったほうが被害が少ないと打算をしているのではないのだろうか。
知らなかったとの主張を今後も続けるのであれば、このさい弁護士資格を剥奪してはどうだろうか。そんな弁護士に法の相談をすることは怖くてできない。

柳田県議が松葉謙三弁護士を「偽オンブズマン」と呼んだことについて、松葉謙三弁護士が提訴をしていたが門前払いとなっている。今度のこうした松葉謙三弁護士の言動は、紛れもなく偽オンブズマンであることを図らずも自ら立証している。
松葉謙三弁護士よ、プロとして恥を知れ。