信州ななめよみ

長野県政をはじめ長野県に関することを思いつくままにつづるもの

田中時代の後遺症

2007-03-01 21:35:43 | Weblog
暫く日が開いてしまいました。

2月、収賄罪で起訴されていた野崎氏は罪状を認め、県職員を懲戒免職になった。未だ信じがたく、非常に残念なことであるが、野崎氏が認めている以上は事実であろう。社会的立場や退職金を失うことになったが、野崎氏はまだ若い。しっかりと罪を償い、また社会の別の場に復活をしていただきたいと思う。
野崎氏の今度の事件に関して不審に思ったのは2点。銀行や労働金庫からいくらでも誘いの声がありそうなものを、どうして消費者金融から借金をするようになったのかという点と、設計書の内部審査がそこまで甘いのかという点である。これらはいずれも今の公務員が抱えがちな問題であり、専門機関において公務員が陥りがちな落とし穴として事例研究をしてもらいたいと思う。それは公務員個人のためというよりも、税金を扱っている公務員が落とし穴に落ちないようにすることが必要であるためだ。彼らの知識技術技能の育成は職務を通じて培われ、いわば公務員は国や地方の財産でもある。

今日の新聞で、奇しくも野崎氏と共に百条委員会等で名を知られるようになった岡部英則氏が、百条委員会での証言が嘘であったと自白したと伝えられた。
岡部氏については百条委員会開催当時にここで触れたことがある。当時から、その証言については信憑性が怪しいという話が出ており、岡部氏本人が自分のgooブログにその主張を一時掲載していたものの後になってブログごと閉じてしまったことで、岡部氏の主張への信頼感は低下しており、百条委員会の席でも偽証への対応の難しさが話題にのぼった。
なお百条委員会当時、岡部氏がgooブログに記載していた文面は、ヤフー掲示板に転記されているものを見かけたことがある。ここではそれを紹介しないが、興味のある方はそれぞれ探していただきたい。

その岡部氏の偽証を早速も自身のブログに取り上げて百条委員会の告発を疑問視しているのが青山貞一氏である。青山氏は所沢ダイオキシン問題でその名を知られるようになった。田中康夫前知事と親しく、田中氏の要請で当時の衛生部現地機関の所長になり、非常勤ながら部長待遇を受けていた。後にそれを県議会で咎められ、その座を去ってからは親田中の立場で自身のブログに投稿を続けている。
その青山貞一氏には、県庁内で別の疑惑が持ち上がっている。
以前に触れたように、田中氏が知事に在任中の頃から、長野県職労はいわゆる「はるさめ問題」についての調査を進めていた。その調査結果がほぼまとまったらしく、永田弁護士立会いのもと県議会の主要会派に長野県職労から報告がされたという情報が流れている。
その報告によると、はるさめ問題が起こった時に青山氏の所属下にあった一研究員と、職務上は直接の責任が無い当時の県庁課長が、それぞれ上司に恐喝まがいの脅しをされて罪を被ることを強要されたとし、冤罪なすりつけを直接に強要した人物として、青山貞一氏や当時の衛生部長など数人の名前が挙げられているという。そこに名前が挙げられた人物はいずれも田中康夫前知事によって重用された幹部ばかりである。はるさめ問題で責任を負わされた当時一研究員と県庁課長の2職員はそれぞれ停職等の厳罰が下されていたが、強要による自白で罪を被されていたとするならば、これは大きな問題になる。
県議選を控える中、今開催されている県議会でこの話題が出るかどうかは微妙であるが、いずれ表に出ることになろう。