信州ななめよみ

長野県政をはじめ長野県に関することを思いつくままにつづるもの

百条委員会、違和感を感じる「元主査」

2005-09-04 00:33:23 | Weblog
衆院選真っ盛りの中、長野県庁では百条委員会が開催されている。
現在の最大のテーマは、下水道公社の入札を巡って、知事の私設秘書と見なされていた業者が業者選定やら人事異動やら等々に深く関与しており、そこに知事の意向も働いていたのではないかというものだ。
つまり簡単に言ってしまえば談合疑惑。

当時の関係者、といっても県職員ばかりであるが、次々と証言を求められる。まずは働きかけを受けた側である下水道公社や土木部の当時の幹部が次々と証言、貴重な発言も飛び出した。そして9月に入った頃から、今度はその仲介の労をとったとされる経営戦略局関係者などが百条委員会で証言を求められている。
経営戦略局の元幹部であり、重要な証言をした岡部英則氏は、本名よりもヤフー掲示板の戸隠山というハンドルネームで知られている。gooでサイトを開いており、証言内容の概要もそこに記載されている。
http://02.members.goo.ne.jp/home/togakusiyama/

その中で経営戦略局企画員である野崎真氏の発言が、経営戦略局という組織の性格を現しているように感じた。
野崎真氏は東京都出身、東大卒の土木部技術職員で松本市在住、奈良井川改良事務所時代に女鳥羽川の改修工事で知事と面識を持ち、自ら手を挙げて経営戦略局へと異動したという経歴の持ち主。経営戦略局では知事と土木部とのパイプ役をしており、この4月に主査から企画員(係長)へと年齢相応の昇進を果たしている。酒が原因でアレルギー持ちになったことがあるが、人づきあいは非常に良く、聡明かつ温和な人柄で、知己も多い。土木部の幹部候補生だとする人もいる。
切れ者の野崎真氏が、そうした揺らぎのある発言をしたのはなぜか。経営戦略局という存在が、というよりもそこの職員が、ただのイエスマンなのか調整を行いクッション役を果たしているのかの相違がそこにある。野崎真氏は、クッション役として十分すぎるほど働いてきたのだろうと推察する。対するに岡部英則氏は、クッションになりきれなかった。そこに県民と接する現場の経験の場数の違いを見るのは酷だろうか。

余談。信濃毎日新聞記事
 http://www.shinmai.co.jp/news/20050901/KT050901ASI000001000022.htm
で野崎真氏のことを「元経営戦略局」「元主査」と標記しているが、信濃毎日新聞社は「元」という言葉の使い方を知らないと見える。野崎真氏は現在も引き続き経営戦略局勤務であり、主査から企画員に出世をしただけであるのに、なぜ「元」なのか。