読書流行り醒めやらず。

朝起きるのがしんどくて、ふと自分は何と戦っているんだろうと思ったりして。「何と」は分からないけど「何の為に」かははっきりしてます。利益、つまりはお金の為ですね。

そんな考え方まで持ち出さないと起きられないところに、また本を買ってしまって。何冊も。睡眠不足に追い打ちをかけてる感じです。とりあえずその中で読み終わったもののご紹介ですが…またまた藤原伊織さん作の「シリウスの道」。これはミステリーというよりは会社モノって感じですが、私的には非常に面白かった。舞台は広告業界。作者は電通マンだった人なのでリアリティに溢れてます。広告業界で働くかなり濃いキャラクターの登場人物達はみんな個性的で、彼らの会話にどんどん引き込まれてしまいます。主人公の過去の傷、そこから展開する競合、女性上司との恋愛のようなもの…ストーリーの柱はいくつもあって読み方は人それぞれですが、私のお気に入りは新人君の奮闘ぶり。真面目にひたむきに仕事に取り組み、成長していく姿に惹かれました。
藤原伊織さんの描くキャラクター達は過去に囚われていることが多く、現在より過去に重きを置いてしまうタイプのように見えます。その感情の流れが哀愁ともいえる雰囲気を産んでいるのかな、と思います。お暇があればぜひ…と思うオススメの作品です。