29.2 ある人がどんな人間であるかを動物や植物を使って表現した英語の例
ある人がどんな人間であるかを「動物」や「植物」でたとえた英語の表現も少なからずある。英語の場合も多くは口語表現や俗語である。日本語の場合と同様、「植物」の場合にくらべ「動物」のほうが「悪い人間」のたとえとして使われている比率が高い。
29.2.1 動物を使った例
ある人がどんな人間であるかを「動物」でたとえた英語の表現を以下に示す。形容詞や形容詞句を伴ったものも含めた。
(1) an ape
「①~のまねをする人、②無骨な人」のたとえ。
(2) an ass
「①ばか、②がんこな人」のたとえ。
(3) an ass in the lion’s skin
直訳は「ライオンの皮の中のろば」で、「脅しの鬼面をかぶった小心者」の意。日本語の「虎の威を借る狐」が近い意をもつ。
(4) a bear
「乱暴者、無作法者」のたとえ。
(5) a beaver
「がんばり屋、仕事の虫」のたとえ。
(6) a bee
「よく働く人」のたとえ。
(7) a bitch
「尻がる女、意地悪女、あま」のたとえ。
(8) a booby
「booby」は「カツオドリ」のこと。「まぬけ」のたとえ。なお。「booby」には「最下位の人」の意もある。日本では「ブービー」はビリから二番目を意味する。
(9) a bull
「①(雄牛のように)大きくがっちりした人、②警官、刑事、でか」のたとえ《米俗》。
(10) (like) a bull in a china shop
直訳は「瀬戸物屋の中の雄牛(のような)」で、「(言動・神経などが)がさつな人」のたとえ《米俗》。
「よく似た英語と日本語の慣用句集」(文芸館 : http://www.books.co.jp)ものぞいて見てください。