まずは、TS-7553のOSをインストールします。
TS-7553にオンボードFlash(512M)があるのですが、
どうもオンボード使うのはちょっとアレ(?)なので、
こわれてもいいmicroSDからのブートにて開発環境を作ります。
(1)準備するもの
・TS-7553 (本体) 当たり前だけど
・AC/DCアダプタ
・SDKに付属している
TS-9448 コンソールボード
・RS232C - USB変換
・microSD (2G以上) Raspberry Piのマスター用に買った奴がちょうど余っていた。
・USB-microSDアダプタ
(2)OSのイメージをダウンロード
メーカーさんの
FTPサイト から、2gbsd-noeclipse-latest.dd.bz2 をダウンロード
カーネル2.6.24の最新版イメージファイル。
ついでに、
ここのサイトから、ソースファイルももらっておきます。
(3)OSイメージをmicroSDに焼く
2gbsd-noeclipse-latest.dd.bz2を解凍すると、2gbsd-noeclipse-latest.dd ファイルとなる。
ちなみに、作業マシンは母艦ではなく、作業用のメインマシン。
Win8.1 に lhaz が入れてある環境で、lhazはbz2を解凍できるので便利です。
microSDに焼くのに、
USB Image Tool を使いました。
このツール、あまりトラブルにあったことがない、気がします。
(.ddはイメージファイルなので、USB Image Toolで直接扱うことが出来ました)
ここまで、母艦は全く使いません。
(3)microSDカードの内容
4つのパーティションがあり、いかのとおり。(マニュアルの抜粋)
/dev/nbd5 - whole disk device of microSD card (カード全体)
/dev/nbd6 - 1st partition of SD card (Windows VFAT filesystem on devkit card)
/dev/nbd7 - 2nd partition of SD card (kernel partition on devkit card)
/dev/nbd8 - 3rd partition of SD card (EXT2 initrd partition on devkit card)
/dev/nbd9 - 4th partition of SD card (Debian EXT3 filesystem on devkit card)
OSイメージは2G用なので、パーティション4は比較的小さめです。
32Gまで対応しているということなので、必要ならパーティション4をでかくしろ、
とマニュアルには記述がある。
そのとおりにしなくてもよいっぽいが、その件は後日。
(4)TS-7553 準備
TS-7553にTS-9448を取り付け、microSDからのブートできるようにjumper設定する。
TS-9448とUSB-RS232C変換ケーブルをつなぎ、Win8.1マシンに接続する。
Win8.1は、一般的なTeraTermなどを使うと良いと思う。
Teratermを起動して、シリアルポートを選択する。
設定(2)→シリアルポートで、ポートの設定を行う
(5)TS-7553電源投入
うまく動けば、シリアルコンソールで、
みたいな画面が出ます。initrdでコンソール入力待ちの状態です。
Type 'tshelp' for help
# exit <--- を入力するとdebianが起動します。
以上で、OSインストール~起動は完了です。
(6)initrdのメモ
initrdのパーティションのルートにある、linuxrc-xxxxxxxx が、
initrdの起動用のスクリプトです。
これをいじると、initrdのなかで色々と出来ます。
LANを組み込んで、USBストレージ組み込んで、通信ドライバ組み込んで、
独自アプリを自動起動すれば高速起動でシステム化が可能のようです。
initrd (linuxrc)にUSBメモリからのアップデート手順が準備されています。
USBメモリに、tsinit というスクリプトファイルをおいて、USB挿入した
状態で電源投入、initrd起動→ tsinit が実行されるという仕組みです。
USBメモリにアップデートファイルをおいて、tsinit にスクリプトを書けばよいです。
シリアルコンソールで、linuxrcを編集した時にはちょっと注意が必要で、
RAMに展開されているため、保存した結果がmicroSDには反映されません。
(RAMなので、突然電断しても大丈夫なのはちょっと安心ですが)
反映には、save コマンドを使います。
RAM→microSDへ 保存してくれます。
母艦linuxマシンで、microSDをマウントすると、initrdパーティションを
直接操作することもできます。
linuxrcを間違えて、ブートできなくなった時などは、これで復旧可能です。