読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

森沢明夫著「たまちゃんのおつかい便」

2017-12-04 | ま行

過疎化と高齢化が深刻な田舎町で「買い物弱者」を救うため、大学を中退したたまちゃんこと葉山珠美は、幼馴染の壮介と引き籠りのマッキーの助けを借りて移動販売の「おつかい便」をはじめる。しかし、悩みやトラブルは尽きない。父の再婚相手フィリピン人の義母シャーリーンとのいさかい、救いきれない独居老人、大切な人との別れ・・・。それでも、誰かを応援し、誰かに支えられ、にっこり笑顔で進んでいく。

『命ってね、時間の事なんだよ・・・この世に・・・生まれ落ちた瞬間から、わたしたちはすでに。余命を生きていて、あの世に逝く瞬間まで「命」という名の「持ち時間」をすり減らし続けている・・・命=自分御持ち時間」(P123)

『人生に「失敗」はない。あるのは「成功」か「学び」だけ・・・やりてぇことやんねぇ人生なんてつまんねぇ』(P164)『人は、人に「ありがとう」と言ってもらえたときにこそ、いちばんピュアな幸福感を味わえる』(P258)

『お布団に入ったときに一日を振り返って、その日にあった四つの幸せをひとつひとつ思い返して、幸福感を丁寧に味わっています。そうすると、よく眠れるから。』(P305)

心があったまって、泣ける、お仕事成長小説でした。

2016年6月実業之日本社刊

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