「日々これせっせとお薬作り」 -製薬会社新米研究員SIUの日常-

新薬の研究に営む毎日・・・のはず。製薬会社研究職の日常をつたない文章でつづります。

田辺三菱製薬誕生決定

2007年02月03日 | 製薬業界トレンド
田辺製薬と三菱ウェルファーマが正式に合併の発表をしましたね。

NIKKEI Netより
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三菱ウェルと田辺製薬、10月合併・田辺三菱製薬に
 三菱ケミカルホールディングスの全額出資子会社で国内製薬9位の三菱ウェルファーマと同11位の田辺製薬は2日、今年10月1日に合併すると発表した。新会社名は「田辺三菱製薬」で国内製薬6位となる。国内医薬品市場の成長鈍化をにらみ、合併で研究開発力を強化して欧米への本格参入を目指す。製薬再編の動きが中堅メーカーに波及してきた。

 東証1部上場の田辺が存続会社となり、非上場の三菱ウェルを吸収合併して上場を維持する。三菱ウェルの普通株1株に対し、田辺の普通株0.69株を割り当てる。三菱ケミカルは新会社に56.36%出資して連結子会社とし、出資比率を10年間維持する。新会社の社長には田辺の葉山夏樹社長(67)、副社長には三菱ウェルの小峰健嗣社長(59)が就任する。本社は大阪市の現田辺本社に置く。

 東京で同日記者会見した葉山社長は「創薬力の強化、海外展開の加速など将来の成長領域に挑戦する切符を手に入れた」と合併の意義を強調。小峰社長も「新薬候補が倍増し、経営の選択肢が増えた」と語った。 (20:39)
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070202AT1D0208J02022007.html
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合併後の名前は「田辺三菱製薬」、予想に反して田辺が先に来ましたね
名前をあげて実権を取る気かな?、題して大日本住友方式(笑)

このネタでもう少し記事を書くと思います。
たぶんこの話を検索してこのサイトに来る方もいらっしゃると思いますし…

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
名前について (たていと)
2007-02-03 15:39:56
すると、「第一三共」の実権はどちらなのですか?
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中堅製薬メーカの今後 (ヨシ)
2007-02-03 17:44:10
昨今の大手製薬メーカーが合併して行く中で、売上1000億以下の中堅製薬メーカーは、今後どうなると思われますか?
MR数増員のために外資に吸収されるのかな
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中堅製薬メーカーの今後 (にじゅうらせん)
2007-02-03 23:48:58
はじめまして、いつも楽しく読まさせて頂いています。
Pfizer社は既にMRを減らし始めています。また、外資系企はそれなりのMRを持っていることを考えるとMR数増員のための吸収はないのでは?
またパイプラインを考えても当分抗がん剤とかが増えそう。となると数はそれほどものをいわないのでは?
これ以上増えても開業医のカバー率が増えるだけ。ということは数の増加に見合った売上の増加も期待できないのでは?
と個人的な見解ですが。
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MR (Unknown)
2007-02-04 22:07:28
MRは着々と正規雇用が減少する予感ですね。
昨今、派遣MRがちらほらと姿を見せ始めている中で、MR数増員のための吸収は無いと考えてよいでしょう。

中堅の企業は、相当専門に特化して細々とやるか、その専門の中でよい薬を出して大企業に吸収されるか、ジェネリックに移行するかでしょうか?

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どうもどうも (SIU)
2007-02-05 01:51:14
たていと様
「第一三共」の実権はどちらなんでしょうね。
SIUにはわかりません…

ヨシ様、にじゅうらせん様、Unknown(?)様
コメントありがとうございます。
MR数に関しては国内最大数のファイザーが縮小を
打ち出しているのを見てもわかるとおり
ある一定数を超えている場合は人数を増やす方向よりも
むしろ生産性の高い(つまり売り上げの良い)MRさんを
いかに自社においておき、そうで無い人員を減らしていくか
という方向にシフトしていくと思います。

ではMRさんの「適正人数とは?」という話になりますが
それは各社の製品ラインナップ(ピカ新を多くもつのか?古い薬で細々とやっているのか?)とか
事業戦略(手広くいろいろな薬を売っているのか、ある領域に特化してるのか)とか
もちろん先発品メーカーか後発品メーカーかも大きく影響するので一概には言えないと思います。

ただわかりやすい話だけすれば、昨今の合併で大きくなった
会社(アステラス、第一三共、田辺三菱)は
MRさんはもっと少人数を志向していくのかな?と
思ってます。
まだアステラス、第一三共は売るべきピカ新を抱えていますが
田辺三菱製薬は売るべきピカ新を抱えていないため
間違えなく、現在のままのMR数(合併後はpfizerについで国内2位のMR数)だと
過剰のため絞込みに入るはずです。

近い将来の話は上記のようになると思いますが
もう少し先になってくると「eディティーリング」が
かなり大きな力を持ってくると思います。
すでにm3.com(http://www.m3.com/index.jsp)や
ケアネット(http://www.carenet.com/index.aspx?cookie_test=true
のようなサイトもずいぶん大きくなってますし。
お医者さんの立場から言うと「欲しい時に欲しい情報を得る」
というのが、一番望ましいと思うので
まずはカンタンにアクセスできるネットから検索して
詳しい情報が欲しくなったらそのサイトからMRさんに
きてもらうというシステムは、利便性が高いのではないでしょうか。
実際、製薬会社の宣伝ばかりではなくて
有名医学誌(Lancetとか)の日本語アブストラクトや
トピックにアクセスできるので
普通に便利です(SIUも良く覗きます)
加えてこのようなサイトでは医師のカバー率を高めるために
普通では考えられないようないろいろな特典を
つけています
(お医者さんを多く会員に持つということは
いろいろな業種に販売機会を与えることになるのですね)

振り返って製薬会社のほうから考えると
人件費の問題というのは頭の痛いことであり
減らせるものなら減らしたいよ、というのが本音であり
ただ他社との競争力が保たれないのも困るので
MRさんの数を苦慮している状況ではないかな?
と考えます。そこでこの先「eディティーリング」が
それなりに効果的だということが認識されていくとしたら
ある程度のコストを運営会社に支払っても
人件費との兼ね合いからペイすると考えるようになるのではないでしょうか?
すでにSIUにはそのトレンドは出始めている気がします。

まあ現場を知らない研究職のたわごとかもしれませんが…
現役MRさん訂正があればお願いいたします。
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