day by day

癒さぬ傷口が 栄光への入口

【あの9月(5)】そして、礒部の涙

2005-09-23 | ヤキュウ。
【あの9月】シリーズは「来年」を失わないためにに掲載しています。なお、この記事はそちらにも同時掲載します。
(1)一緒に歩いた道
(2)記事の隅についでのように書かれた一文
(3)9月15日は何の日でしょう?
(4)野球のない週末


2004年9月23日。
1年前の今日。

大阪ドームで大阪近鉄バファローズはオリックスブルーウェーブとのホーム最終戦を戦っていました。
私は6月13日以降、大阪ドームでの主催試合は2試合を除いて全て足を運んでいましたので当然この試合もライトスタンドで見守っていました。
この試合は、結局バファローズが敗れたということくらいしか、覚えていません。

いつそのニュースを聞いたのかも実を言えばよく覚えていません。
ただ、
「今週末のストは回避されたらしい」
という情報だけはスタンドで耳にしていたように思います。

ストが回避されたということは、選手会側とNPB側の折り合いがついたということです。


けれど、ストが実施された決定の時に古田が謝罪したように、
その「折り合い」の中には私が、私たちが本当に望んでいたはずの「合併撤回」という内容が含まれていないだろうことは───

容易に察しがつきました。


帰宅して、ネットで情報を集め、そしてニュース映像をチェックし………


その後の数ヶ月の間、思い出したくもないのに繰り返し繰り返し見せ付けられることになる、あの映像を見ることになります。


そして、私はこの日記を書きました。


なんで礒部が泣いて謝っているのか、どうしても納得がいかなかった。
私たちをこんなに苦しめた元凶は、悪いことをしたなどひとかけらも感じずに上機嫌に笑っているというのに。




あれから1年。

あまりにも多くの心を踏みにじって出来た合併球団。
選手は頑張ってる。監督もよくあのチームをまとめあげてくれたと思う。

でも、チームをあんな形にした「上の人」はきっとこう思ってる。

「合併したおかげでたいした補強費も使わず補強ができてチームは強くなったし招待券をばらまいたおかげもあるだろうが客もそこそこ入るようになったし、あれはやっぱり大成功だったな」

仮にあのチームがまた低迷期を迎えたり動員が伸び悩む時期が来たら、彼は考えるだろう。

「またどっかの同じように伸び悩んでるチームと合併したら何年かはもりかえして美味しい汁が吸えるはず」

頑張ってる選手やその選手たちを一生懸命応援してるかつての仲間たちには本当に申し訳ないけど。
そう思ったらこれ以上あの会社に美味しい思いをさせたくないです。




あなたの愛するチームに「来年」があるという約束は、誰もしてくれないのです。
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3 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
すみません (☆maruko☆)
2005-09-23 22:12:58
どうしてもこの日のことは忘れて欲しくない。

虎に沸き立つ関西では無駄かもしれませんが。



昨日のことのように思い出されるのですが、もう永遠に戻らないのですね。

さいんさんのように上手くは書けませんが、一応TBさせていただきました。
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Unknown (なにわっち)
2005-09-24 01:40:37
先週でしたっけ。神戸で岩隈が投げて、村松に逆転サヨナラ食らった試合は。最後、礒部が捕れそうもない打球なのに常識ではあり得ないくらいの勢いでダイビングする姿に、えもいわれぬ熱いものを感じてしまったりしましたです。



「もう1年」、「まだ1年」、「やっと1年」、どれにも当てはまらないけど「なんとなく1年」、そうこうしているうちに「また1年」って感じなのかな。忘れられるものなら忘れてしまいたいけど、なかなか忘れられない。手前味噌ながら潰れてもなお存在感のある、あらためていいチームだったなと…。
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Unknown (さいん)
2005-09-24 11:15:31
>☆maruko☆さん

忘れて欲しくないですね。てゆーか、少しでも忘れられないよう、思い出してもらえるようにというのもこういう記事を書く目的のひとつだったりします。

2003年や今年を見ていると、去年の騒動が「阪神が優勝を争っている」状況で起こっていたらと思うと背筋が寒いです…(苦笑)

>永遠に戻らない

そうですね。どんな形で「近鉄バファローズ」を継ぐような球団が復活したとしても、あの時失ったチームは二度と戻ってきません。どうしても取り返しがつかない、せつなく悲しいことですが…(涙)



>なにわっちさん

その試合、神戸で見てきました…。

「1年」で恐ろしく変わってしまったこともあれば、なにひとつ変わってないこともあり。時間の流れは一定ではないのだとよく思います。

忘れてしまえばラクなのかもしれませんね(笑)

でも、あのチームのことをただの思い出にしてしまうには1年は短すぎで。

チームのことも流した嬉し涙や悔し涙のことも忘れたくなくてこんな風に時々自分で傷口を開いてみたりしています。

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