性犯罪報道と『オタク叩き』検証

大谷昭宏part17スレの138、siebzehn138による、海外情報等の補足。『オタク叩き』は性犯罪抑止にあらず。

『野球は子どもにいろんなことを教えてくれる』 (4月12日フラッシュアップ) (5月20日更新)

2005-04-18 15:28:51 | 大谷昭宏
(一回書いたけど、ログアウトしててやり直し。トホホ。)
今年から改革の一環として、いまさらながら各球場の観客数を実数か実数に近い数字で出すようになった。甲子園は相変わらず、すごいなと思うけど、例えば4月6日の巨人-横浜戦の横浜スタジアムは観客わずか1万3046人。この日のパリーグの日ハム-楽天、オリックス-ソフトバンクさえ下回っているのだ。

 週末の巨人-中日は、いずれも4万人台を確保したものの満員にはならない。テレビ視聴率になると、7日の巨人-横浜戦は関東地区で8.8%と去年より1か月以上も早く10%を切った。巨人-広島の開幕戦も13.5%と過去最低だ。「ごくせん」の25%を目指すなんていっても、その半分がいいところなのだ。

 巨人のことばかり言っているのではない。少年の暗い事件ばかり取材して、子どもたちをテレビゲームからスポーツに引っ張り出せと言っている私としては、この現実が悲しいのだ。中でもやっぱり野球というスポーツの魅力を子どもたちに知ってほしい。
ところで、大谷氏がテレビゲーム全般を『悪』としたのは、自分が見る限り、今回が初めてである。

寝屋川事件では、2月15日(火)・ワイド!スクランブル、スーパーJチャンネル(テレビ朝日)共に、「ゲームは趣味の一環」として、当時よく見られた『原因叩き』の対象にはしていなかった。(しかし、ひきこもりは『社会の害』、大谷氏がその原因として捉えているネットとオタク趣味は『悪』として、「ひきこもりを農家に送り込め」との発言はしている。)

大谷氏は、美少女ゲームのみを前提として、『フィギュア萌え族(仮)』の日刊スポーツ大阪版での解説にあたる、『対話も感情もない「萌え」のむなしさ』(04年11月23日)、および『少年たちに希望のない日本』(05年2月22日)に酷似する、しんぶん赤旗日曜版・熱血ジャーナル『要塞にして防げるのか』(05年2月27日)にて、『PCゲーム叩き』はしていた。
それよりも、不登校にひきこもり、少年少女はなぜ、暗い闇の世界に入り込んでしまうのか。

 「モノがあふれたいまの日本で、ないものは希望だけだ」と書いたのは、作家の村上龍さんだが、闇の中に閉じこもってしまった少年少女をどうしたら、少しでも希望という光のある方に引っ張り出すことができるのか。
日刊スポーツ大阪版・フラッシュアップ 注・週刊実話3月17日号(3月3日発売)『ズバッと!正論』でも、同文章を使いまわした。
いま私たちがなすべきことは、少年たちの心がどうしてこうまで閉ざされてしまったのか。パソコンのゲームに、不登校、そしてひきこもり。この少年たちをなんとか少しでも希望のある方向に引き出さなければならない。
しんぶん赤旗日曜版・熱血ジャーナル

今回のフラッシュアップと総合すると、スポーツ、特にプロ野球こそが少年少女の希望の光、と大谷氏は主張しているが、昨年の再編騒動、プロ野球選手に対する不祥事処分の甘さにより、球界にすっかり失望している人々も、また多いのだ。

特に関東では、巨人戦の人気低下が明白になっている。(注・文中の視聴率はビデオリサーチ調査による関東地方のもの。)

今季ワースト視聴率を記録した、4月7日・横浜×巨人(横浜スタジアム)は、ベイスターズの親会社であるTBSによる中継だったが、対する関東民放キー局は全てが特番。日本テレビがサルヂエ(中京テレビ製作 12.9%)、フジテレビがミリオネア(17.9%)、テレビ朝日が黄金伝説(15.8%)、テレビ東京がポケモンAG(7.1%)。TBSは、日テレ・フジ・テレ朝に惨敗する結果となった。

TBSは巨人戦視聴率を見込んで、ベイスターズ株をマルハから譲り受けたものの、昨年9月23日(祝)には、『渡る世間は鬼ばかり』特番を夜7時から放送させるため、同日の横浜×巨人をデーゲーム開催に。『看板ドラマのほうが巨人戦より率が取れる』という本音が出た結果だ。

同様に日テレでは、日曜日にデーゲームを増やしたい巨人側との折衷の結果、4月10日の巨人×中日は午後5時からの開催となったが、試合内容は山本昌に封えられっぱなし、大量点も取られ、局側からすれば、7時58分からの『FBI超能力捜査官』(かつて『ゲーム脳』の森昭雄教授も出た)を7時から放送すれば…とか思ったのではと。4月3日・サンデープロジェクト(テレビ朝日・ABCテレビ)にて、今年からファンサービス部を設けたジャイアンツの宮崎キャンプと、清武球団代表への取材VTRを放送したが、以前からファンサービスに力を入れているパリーグ球団に比べれば、巨人とセリーグ球団の対応は遅すぎた。

(TBSにしても、ベイスターズ応援企画を今年から増やしてはいるが、tvkの人気番組、saku sakuでの取り上げ方や、ジゴロウぬいぐるみ持ってハマスタで応援するファン見ると、どうもねえ。)

そして、フラッシュアップが出た当日、4月12日・阪神×巨人(関西テレビ製作・フジ系列)が今季ワースト2位の8.9%をマークし、その裏にて『青木さやかセミヌード 21.9%』、とスポーツ紙・タブロイド紙で報道されたが、そのロンドンハーツ特番を製作・放映したのは、

テレビ朝日。

Special Thanks to 『赤旗日曜版定点観測』氏、大谷スレpart16の926・929氏。

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(2005/04/29)

後藤和智氏による同記事への批判がなされたので、TBさせていただきます。後藤氏は、キャッチボールが公共の公園で禁止されたに等しい判決に触れ、遊びとしてのスポーツを子供から奪っている現状で、大谷氏が『スポーツによる青少年健全育成』を訴えることのナンセンスさを指摘している。
そうでなくとも、最近の公園には、多くの禁止事項が設定されており、子供たちが自由に遊べる自由を「安全」の大義の下に奪っているのである。(中略)

必要なのは環境の整備だ。青少年「対策」としてのスポーツは、その「内面」への働きかけを強調するあまり、技能の鍛錬とは別のところで大きな問題が起こる可能性がある(例えば、学校生活を息苦しいものにさせてしまったりとか)。

スポーツを青少年「対策」から自由にさせるべき。そこから、スポーツの魅力を子供たちに感じさせることは始まる。
ところで大谷氏は、プロ野球選手・経営者が、性的スキャンダル・犯罪を複数起こしてきたこと、あるいはテレビ番組で過去の性体験を自慢げに話す元選手が存在することを全く無視している。

以下書籍では、アメリカの例ではあるが、複数の有名な男性プロスポーツ選手による性犯罪、高校スポーツ部の男子による集団レイプ事件が取り上げられている。訳者の山田氏は、国内スポーツ界における女性蔑視・セクハラ・性犯罪に関するサイトも開いていた。---

(2005/05/20) 後藤和智氏よりブログ移転の連絡を受けましたので、リンク先URL等変更しました。