正林寺法華講員手引書

『折伏・家庭訪問・教化育成・法統相続・教学研鑚・邪義破折・支部組織の充実強化に活用』 法華講正林寺支部 正林編集部

横難横死は正法誹謗の罪障

2005-11-21 | 手引書④

 「横難横死」は「横難」が邪に襲ってくる突然に思いがけないところからの難であり、「横死」が不慮の非業の死であります。この「横難横死」は世間の一般論では理解しにくい、「正法誹謗」という仏様が説かれる御指南によって理解できます。私達の記憶にない過去世における、仏様が説かれた正しい教えに対し非難中傷し、更にその教えを信じる人に対して迫害を加えた人が受ける難が「横難横死」です。
 納得しがたい方もいると思いますが、世の中で起こっているあらゆる事件や事故は過去世の記憶にない「正法誹謗」が原因です。また現世に於いて日蓮正宗を信心する人に誹謗中傷し迫害を加えれば「横難横死」の現証を目の当たりにすることがあります。しかし日蓮大聖人は『開目抄』に、
 「順次生(じゅんじしょう)に必ず地獄に堕つべき者は、重罪を造るとも現罰なし。一闡提人これなり」(御書571)
と御指南の如く、現世に於いて重罪である「正法誹謗」の罪をつくっても、現証は全く出ずに来世生まれてきた時に現証が「横難横死」という姿で現れると仰せであります。その地獄というのが「横難横死」です。  
 日蓮大聖人は『四条金吾釈迦仏供養事』に、
 「経文に不知恩の者は横死有(あ)りと見えぬ。孝養の者は又横死有るべからず」(御書995)
と御教示のように、真実の仏様に恩を報じず誹謗中傷し、真実の仏様が説かれる教えを信じ行ずる人を誹謗中傷すれば「横死」に遭うことを仰せです。この罪を素直に改め日蓮正宗の信心を行っていけば転重軽受の御利益によって、「正法誹謗」の罪障は軽くなります。日蓮正宗を誹謗中傷する人は、改心し「正法誹謗」の罪を懺悔すべきです。現世に於いて罪を改めれば安心できますが、罪を改めずに今生を終わってしまえば、先の『開目抄』に説かれるような罪障である「横難横死」を身心に抱えることになります。
 「横難横死」の境涯は、三悪道といわれる地獄・餓鬼・畜生の生命になることであり、人間に生まれてきても六道輪廻を繰り返し、更に人間界と天上界の命にはなりにくく、常に息苦しい生活を送ることになります。この苦しさは経験した人にしか理解できない地獄の苦しみがあります。楽しい出来事が起きても、心の奥に染み付いた地獄の経験が全てをうち消します。歓喜が涌かず、周りの人が楽しい気分でも理解できなくなります。終いにはうつ病やノイローゼになり精神異常や精神分裂症などを引き起こし、「頭破作七分」という現証を経験します。「頭破作七分」になると「悪鬼入其身」という餓鬼界の命・悪鬼が心の中に於いて活発化し、「正法誹謗」の現証があからさまになります。
 つまり「横難横死」はこのような生命状態によって、正しい判断が狂ってしまった結果から生まれます。判断が狂うと難を引き起こす確立が高くなり、死に直面する縁が多くなります。いち早く正信に目覚められ日蓮正宗の信心をされることを念願いたします。
 『兄弟抄』に曰わく、
 「文の心は、我等過去に正法を行じける者にあだ(仇)をなしてありけるが、今かへりて信受すれば過去に人を障(ささ)へつる罪によて未来に大地獄に堕つべきが、今生に正法を行ずる功徳強盛なれば、未来の大苦をまね(招)きこ(越)して少苦に値ふなり。この経文に過去の誹謗によりてやうやう(様様)の果報をう(受)くるなかに、或は貧家に生まれ、或は邪見の家に生まれ、或は王難に値ふ等云云。この中に邪見の家と申すは誹謗正法の父母の家なり。王難等と申すは悪王に生まれあうなり。此の二つの大難は各々の身に当たりてをぼへつべし。過去の謗法の罪の滅せんとて邪見の父母にせ(責)められさせ給ふ」(御書981)