正林寺法華講員手引書

『折伏・家庭訪問・教化育成・法統相続・教学研鑚・邪義破折・支部組織の充実強化に活用』 法華講正林寺支部 正林編集部

人生の不安を取り除く方法は

2005-11-21 | 手引書⑤

 人間は生きていれば「不安」が付き物です。新しい人生の出発となる学校や仕事、今まで経験したことのない事へ挑戦するときは「不安」が生まれます。
 「不安」には、また自分自身を意識しすぎ、周りの人と比較し劣等感を持つ不安、未来の仕事や生活に絶望を感じる不安など、人の性格や住んでいる環境によって様々です。なかには楽観的な人で「不安」が生まれない人もいます。「不安」とは安心できないことです。「不安」により人生の明暗を分けます。
 「不安」という心の働きは、精神のバランスが乱れる時に起こります。つまり、落ち着きや冷静さという気持ちの安定が損なわれた時、楽しい出来事を失ったときです。「不安」の度合いも様々です。見方を変えると「不安」は一種の人間に具わった、有り難い防衛本能でもあります。
 「不安」という心の働きがなかったならば危険です。「不安」とは善知識であるプラス思考で考えた場合、用心深さに繋がり安定しない事柄には手を付けず、心の準備を万端にしなさいという本能的警告と考えることが出来ます。
 反対にマイナス思考になりますと、対人恐怖症や未来に希望が持てない心の病になります。考えすぎて不眠症にかかったり、精神的な病を誘発させる原因を含んでいます。心に「不安」が生まれたときの気持ちのあり方と言動を十分に誡める必要があります。「不安」なとき、思ったことを咄嗟(とっさ)に出さず、考える余裕を気持ちにつくることが大切です。そして心の中にストレスを溜め込まないことが不安解消に繋がります。心の「不安」は御題目を声に出すことで解消されます。
 「不安」という心の要素は、考え次第で人生を有意義にする秘訣を有しています。人生の不安を取り除く方法は、特に根元から取り除くには、日蓮正宗の信心しかありません。御本尊様に御題目を唱えることです。御題目を唱えることで、不安定な気持ちを落ち着け、身口意の三業を調えることが出来ます。つまり衝動的な言動を防ぎます。
 「不安」は一時的、完全に忘れ気持ちを違う方に向けることが大事です。一度「不安」な状態から解放されて、新たに考え直した場合スムーズに行くことがあります。「不安」が襲ってきたときは、考え過ぎや孤独にならないように注意し、「不安」に意識や集中力を注がないことが必要でしょう。
 場合によって、「不安」の度合いが強すぎると、正常な精神状態が麻痺し、「不安」によって発生した脳内からのストレスホルモンにより脳の神経回路が侵され、被害妄想的な言動を顕露する事があります。一つの精神病です。現実と非現実的な違いにけじめが付かなくなるときがあります。この「不安」を払拭させる要素は「歓喜」です。歓喜を失うと「不安」は増大します。
 「不安」によって生まれる脳内で発生した物質は、体の自律神経を混乱させる作用があります。この作用を止めるには、「歓喜」が特効薬です。御題目を唱えたときの「歓喜」は、脳内から様々な自然治癒力を蘇らせ、脳内の悪知識に依って汚染された不安分子を中和し、更に楽しい気分にし「歓喜」に満ちていきます。これが御本尊様に御題目を唱えるときに働く作用です。脳の神経回路が麻痺している状態を回避し、正常な状態へと戻します。
 何気ない日蓮正宗の修行である勤行唱題には、御本尊様からの不思議な働きが存在するのであります。人生の不安を取り除く方法は、日蓮正宗の「信心」しかありません。人生に不安が生まれたときは、寺院に参詣し唱題をしましょう。