正林寺法華講員手引書

『折伏・家庭訪問・教化育成・法統相続・教学研鑚・邪義破折・支部組織の充実強化に活用』 法華講正林寺支部 正林編集部

折伏は不軽菩薩の精神で(常不軽菩薩品第二十)

2005-11-15 | 妙法蓮華経並開結 略要旨私考

 六根清浄の功徳を得る大事な修行を、不軽菩薩が私達に姿を示しています。釈尊は『法華経』の「常不軽菩薩品第二十」(法華経497)で説かれており、折伏で不軽菩薩の精神を身に付けることが出来ます。
 「常不軽菩薩品第二十」に、
「我深敬汝等。不敢軽慢。所以者何。汝等皆行菩薩道。当得作仏。(我深く汝等を敬う。敢えて軽慢せず。所以は何ん。汝等皆菩薩の道を行じて、当に作仏することを得べし。)」(法華経500)
と説かれています。信心をしない人々の心には、仏性が厳然と存在するため、不軽菩薩は慢心を起こさず敬ったのであります。私達も折伏において心得なければいけない大切な教訓です。
 折伏は、信心しない人から「罵詈讒謗」「悪口雑言」の応酬が時としてあります。この時に不軽菩薩の精神を思い出すことです。耐え忍ぶことで、六根清浄の功徳を得ていくことを確信しましょう。忍ぶことで「柔和忍辱衣」が、御本尊様の尊い力用により身に纏うことが出来ます。
 折伏する相手が「悪口罵詈」してくる場合、相手の心が貪瞋癡の三毒に汚されていることを理解します。私達は、相手の感情に左右されることなく、不軽菩薩の振る舞いを相手に示し、折伏を行うことが大事です。その姿勢に動執生疑が起き、正信に目覚め折伏の成果に結び付けることが出来ます。
 『御義口伝』に「常不軽品卅箇の大事」(御書1777)があります。「第一 常不軽の事」「第二 得大勢菩薩の事」「第三 威音王の事」「第四 凡有所見の事」「第五 我深敬汝等不敢軽慢所以者何汝等皆行菩薩道当得作仏の事」「第六 但行礼拝の事」「第七 乃至遠見の事」「第八 心不浄者の事」「第九 言是無智比丘の事」「第十 聞其所説皆信伏随従の事」「第十一 於四衆中説法心無所畏の事」「第十二 常不軽菩薩豈異人乎則我身是の事」「第十三 常不値仏不聞法不見僧の事」「第十四 畢是罪已復遇常不軽菩薩の事」「第十五 於如来滅後等の事」「第十六 此の品の時不軽菩薩の体の事」「第十七 不軽菩薩礼拝住処の事」「第十八 開示悟入礼拝住処の事」「第十九 毎自作是念の文礼拝住処の事」「第二十 我本行菩薩道の文礼拝住処の事」「第廿一 生老病死の礼拝住処の事」「第廿二 法性を礼拝する住処の事」「第廿三 無明を礼拝する住処の事」「第廿四 蓮華の二字の礼拝住処の事」「第廿五 実報土の礼拝住処の事」「第廿六 慈悲の二字の礼拝住処の事」「第廿七 礼拝の住処分真即の事」「第廿八 究竟即礼拝住処の事」「第廿九 法界礼拝住処の事」「第三十 礼拝の住処忍辱地の事」という三十の大事が説かれます。
 日蓮大聖人は法華経の行者として、法華経に説かれる不軽品を身読され、御書のいたるところに、その文証を拝見することが出来ます。私達は、大聖人の御書を心肝に染めることで、不軽菩薩の振る舞いをすることが出来、六根清浄の功徳を得ていきます。