くまだから人外日記

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新春ドリームマッチ2018 鬼のイヌ間にババ抜きを 18

2018-02-08 13:07:34 | 【偽書】シリーズ
「黄菜達変身終わったけど…加わる雰囲気じゃないよね」
「ねえ茜ちゃん。どうなってるの。これ」
“ナースのねえちゃんもビックリやね”

「かぐや姫?そうか…じじいが3つの宝物(ほうもつ)を探して来てお前がババアを蘇えらせたのか」
「ピンポーン大正解です」
「軽っ…」
黄菜が驚く。
「せっかく蘇ったのに、アナタの様な口の悪い金の亡者を庇うなど…」
「いいのです。桃太郎ちゃんが元気で居てくれたらこのババアの命なんて」
「命がけで溺愛してる…」
桃子が驚く。
「どうしますか?」
「何を?」
「このお婆さんは再び絶命しようとしています。しかし…」
「3つの宝なんて探す気は無い」
「3つの宝は今は私が所持していますから。ですが、アナタは鬼から奪った財宝があるでしょう」
「あれはこの僕ピーチプリンス桃太郎ののものだ」
「3つの宝物の代わりに鬼達の財宝を全て差し出せば、その者達でもご老人やお婆さんでも生き返らせて差し上げますよ」
「断る。いや、お前の持つその3つの秘宝はこの僕、ビーチプリンス桃太郎が全てもらおう。元々あの爺さんが集めた物なら、所有権は戸籍上息子であるこの僕、ビーチプリンス桃太郎の物だからね」
「桃太郎さん。何て事を言うの?お爺さんがお婆さんを助ける為にかぐや姫さんに渡した秘宝を狙うなんて…」
「こいつ、骨の髄まで腐ってるよ」
「うん。笑っちゃうくらい草だね」
「所有権を主張なさるなら既にかぐや姫さんの持ち物ですよね。お婆さんを生き返らせる対価に支払われたのですから」
“せやせや。おんどれ、脳みそがタイカして草生えてるんとちゃうか?”
「ウルサい。ガキの頃から、“やれ立派なお侍さんになれ”だの“鬼を退治して困っている人を救え”だのあの爺さんに言われて育ち、偉い侍になった金太郎や亀を助けて財宝を手に入れた浦島太郎みたいにそうそうなれるものか。あの強靭な鬼達を倒すのだって、たいして役にも立たない猿やら犬やら鳥やらを連れてやっとの思いで倒したんだ。財宝くらい所有して何が悪い」
「すっかり財宝に目が眩んでいますね」
「お爺さんは財宝を奪えなんて言っていないと思うよ」
「身勝手な正義を振りかざして泥棒していたら世話無いわ」
“コイツ、ウチが一番嫌いなタイプや。自己チューは滅びいや”
「桃子のお兄さんだと主張するなら、そんな酷い事をする生き別れの兄なんて要らない。だって私は正義の美少女戦隊ビューティーV(ファイブ)のリーダービューティーピンクだもの」





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筆者敬白