今月の朝生は今夜だが、録画だけして寝るだろう。いつ見るかもわからない。見る価値があるとも思えないからだ。TPPにせよ増税にせよ、危急の課題には事欠かないはずなのだが。。。なぜかテーマは「首相公選制」。
朝まで生テレビ 2011年10月 激論!国民に総理大臣を選ばせろ!
番組進行: 渡辺宜嗣(テレビ朝日アナウンサー)、村上祐子(テレビ朝日アナウンサー) 司会: 田原 総一朗 パネリスト: 大塚耕平(民主党・参議院議員、「日本型首相公選制を実現する会」呼びかけ人)
猪口邦子(自民党・参議院議員、元「首相公選制を考える懇談会」メンバー)
浅尾慶一郎(みんなの党・衆議院議員、「日本型首相公選制を実現する会」共同座長)
東浩紀(批評家、作家)
猪瀬直樹(東京都副知事・作家)
今井一(ジャーナリスト、「みんなで決めよう『原発』国民投票」事務局長)
上杉隆(ジャーナリスト)
河村たかし(名古屋市長)
金慶珠(東海大学准教授<メディア論>)
小林節(慶応大学教授<憲法学>)
野中ともよ(NPO法人ガイア・イニシアティブ代表)
長谷川幸洋(東京新聞・中日新聞論説副主幹)
山口二郎(北海道大学教授<政治学>)
民主党の大塚耕平は菅内閣までは厚生労働副大臣として、放射線関係の対応で激しく忙しかったはずだが、今はそんなことではなく、首相公選制を議論するべき時だということなのか。さすがことの優先順位がよくわかっている民主党議員だ。
猪口邦子も浅尾慶一郎も同様。震災対応がまだまだ足りないという今、首相公選制を議論することの意味は何なの?
一番不思議なのは、金慶珠が、なぜ「首相公選制」を議論する朝生にパネリストとして出てくるのかということ。彼女は在日韓国人だが、韓国は大統領制であって、首相公選制ではない。
金慶珠は、昨年3月のTVタックルで外国人参政権についての議論で初めて見かけたが、当時書いたように、学者とは思えない議論の下手くそさである。一部再掲する。
<金慶珠氏>
10.3.1 TVタックルでの外国人参政権特集(その1)(当ブログ 2010-03-02)
10.3.1 TVタックルでの外国人参政権特集(その2)(当ブログ 2010-03-24)
何度引用しても「ひどい」の一言に尽きる。
阿川佐和子
「同じ民主党でも二手(小川は賛成、長島は反対)に分かれている」
金慶珠
「地方の市長選挙、議員選挙、もうひとつは住民投票、たとえば市町村合併みたいな、それに対する投票権を与えると」
高市早苗
「他にも、教育委員を解職請求する権利とか、ご自身が公的な地位につく権利、そういったものも出てくる」
長島昭久
「金さんに質問したい。私は慎重派だが、さっき説明があったように、地方の選挙権だけだからいいじゃないかっていう議論なんですね。何で被選挙権与えないんですか、なぜ国政はだめなんですか。どうしてそこに線が引けるのか。非常に偽善的な議論だと思う。最初は選挙権から始まって、私、民団の人と話したら、いや、いずれは国政をお願いしたいと言ってた。それが人権を獲得してきた人類の歴史からいったら自然でしょ。だから国籍を獲得しているかしていないかで線を引かざるを得ないんですよ」
金慶珠
「まず、たとえば今、被選挙権を与えたら、それこそなし崩し的にそのうち国政まで要求してくるに決まってるという議論自体は全く危惧」
長島昭久
「民団の人がそう言っている」
金慶珠
「民団の人が何をどれだけ代弁してるっていうんですか」
金が
>今、被選挙権を与えたら、それこそなし崩し的にそのうち国政まで要求してくるに決まってるという議論自体は全く危惧
などと、在日朝鮮人の希望や主張の範囲を明確に規定できる根拠が全くわからない。それこそ、金自身と同じ理屈で、
金が在日朝鮮人の何をどれだけ代弁しているっていうんですか?
と聞きたくなるのだが。
金がまともな学者様であれば、
「在日朝鮮人が国政レベルの選挙権まで要求するかどうかはわからない。私は在日朝鮮人全員の希望を全て把握しているわけではないから。」
としか言えないはずだ。この発言こそが、推測できる範囲内でしか発言をしないという、ごくまっとうな学者様のそれである。しかし、なぜかこの発言ができなかった。それは一体なぜだろう。
それは、「在日朝鮮人が、地方参政権まで求めたら、参政権要求を収め、国政参政権までは要求してこない」と、リテラシーの低い日本国民が漠然と抱いている空気的前提を長島が壊そうとしたため、それを守ろうとしたからだろうとしか想像できない。
でなければ、まともな論理的な議論ができないという意味で、このヒトは学者失格と言わざるを得ない。
(再編集、引用ここまで。詳しくは元記事を)
というわけで、メディア論だか何だかわからないが、この程度の議論しかできないオバハンを「パネリスト」として呼び、「首相公選制」について議論してもらっても、
「韓国は大統領制でこんなにいいこといっぱいあるよ。なんで日本では大統領制にしないの?」
と、このオバハンらしく、また根拠もなく上から目線で語るのが関の山であろう。
そりゃ朝鮮人には皇室のメリットなど永久にわからないだろうさ。李朝時代一つ取っても、国民は王室のメリットどころか、出身地と姓のカタマリどうしで内部抗争し続けてただけなんだから。
上杉隆を呼んでいる理由も全くわからない。また小沢問題についてしゃべらせるつもり?これも首相公選制とは全く関係ない。東浩紀も、昨年あたりに
「インターネットがこれだけ発達した世の中なのだから、ネットを使って直接民主制に近い政治体制が作れるかも知れない」
という主旨の発言をしたと記憶しているが、インターネットでどれだけ多くの議論が日々こじれているかは、ご自分のツイッターを振り返ればよーくわかるだろうに。
長谷川幸洋と山口二郎は民主党応援団要員。ただ長谷川はこの数ヶ月連続して出ていることもあって、しゃべり慣れているから、一見中立的に見えるスタンスで発言はするだろうけどね。山口教授は週刊金曜日で政治コラムまで書いているのか。これだけで「スジ」がわかるというもの。
というわけで、長らく続けていた、朝生終了直後のリポートは、今回はないと思っていただきたい。いつリポートするかもわからないし、そもそも録画したものをどれだけ見るのかもわからない。今扱うにはあまりにもどうでもいいテーマであるし、パネリストの人選もいい加減そのもの。まるで田原総一朗が、どんなテーマとパネリストなら東浩紀にまた出てもらえるの?と聞いたかのようなお膳立てである。