テッカ(湯田伸一)の中学受験伴走記

私立・国立中学受験生を応援し続けて29年。
中学受験『エデュコ』を主宰するテッカ(湯田伸一)の応援メッセージ。

『四科のまとめ』学習で、確かな得点力をつけよう 

2017-07-08 19:58:31 | 中学受験


 いよいよ、6年生(エデュコ25期生)の総復習学習が、7月9日から開始されます(5年生以下の学年では、7月16日から夏休み学習の開始)。今週までに、ほとんどの6年生から、具体的な夏休み学習計画が提出されました。6年生にとって、夏休み学習は、志望校の入試問題をクリアするための「序章」と言えます。
 「序章」と位置付けるのは、各学校の固有の問題に対して取り組む前の、「基盤整備」にあたる学習といえるからです。多くの私立中学の入試問題は、「共通認識」ともいえる問題(「基盤的な問題」)に、各校がこだわる「分野」「思考法」を乗せた問題の「2階建て」で構成されているとみる事ができます。この夏休みは、この「1階部分」をしっかり固める期間としたいものです。

 算数を例にとれば、開成中学・武蔵中学等の大問3~4題で構成される学校も見受けられるものの、ほとんど私立中学では、1番:計算、2番:小問集合(1番:計算と小問集合の例も)、3番~:独立題という構成になっています。
 さらに、この「1階部分」ともいえる問題群の配点割合は、決して小さいものではなく、その「出来・不出来」が合格・不合格に最も影響すると言っても過言ではないでしょう。

 エデュコ生がよく受験する学校で、配点が公表されている私立中学の例とすれば、
豊島岡女子学園中学:計算問題1問、小問7問 小計5点×8問=40点
吉祥女子中学:計算問題2問、小問5問 小計4点×4問+5点×3問=31点
恵泉女学園中学:計算問題3問、小問4問 小計6点×7問=42点
等を挙げることができます。
 どのような学校の入試においても、6割得点が合格の目安になっている実態を考えれば、なるほど、「1階部分」「基盤問題」が重要と認識されることでしょう。
 ちなみに、例年多くのエデュコ生が入学する近隣の富士見中学でも、計算問題2問+小問6問の計8問、同様に城北中学でも、計算問題2問+小問6問の計8問です。配点の構成比が、推量されますね。
 
 そして、この「1階部分」「基盤問題」に対する学習の中心となるのが、各教科の『四科のまとめ』ということになります。『四科のまとめ』は、決して難解な問題ではなく、算数なら基本的な解法原理、理科・社会なら基本的な知識の確認を行うものですから、しっかり、確実に手がけましょう。「自分の理解ペースで、妥協を許さず」取り組みたいですね。確実に、「わかる」「できる」が増え、確かな得点力が身につくことでしょう。
 「気持ちを切り替えて、頑張ろう!」

 なお、6年生に限らず、夏休み学習の具体的な取り組み方については、本欄2016年7月4日付の「夏休み家庭学習の要領を確認します」を参照してください。

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テスト解答の様子から、学習方法の改善点を確認しましょう

2017-06-17 13:16:29 | 中学受験


 本日(6月17日)から、エデュコ前期15回(6年生は14回)総合回テストの答案を返却いたします。中学受験学習のテストは、相対比較という観点を意識していますから、その結果には一喜一憂が伴うことは無理もありません。
 とはいえ、他者を負かして点を取るものではないわけで、純粋に、「どれくらい自分を変えられるか、どれくらい頑張れるか」を問うことが、受験学習の本質と言えるでしょう。
 本稿では、テストの結果から垣間見える子どもたちの様子、また、個々においてテストをどのように生かすべきか、確認してみることとします。

3年生
 この時期の3年生クラスは、いろいろな子どもが集まり始めた集団であり、当然ながら、これまでの学習過程の違いから、算数の計算技能も様々です。それは、実力というより、これまでの計算知識の差といった方がよく、本テストでの評価目的もそれぞれの出発点を自覚することにあると言えるでしょう。
 すでに、できるはずの問題を多く間違えた人は、正確に手がける学習スタイルを心がけるべきで、授業で初めて手掛け始めた人は、あせることなく、新しいスキルを丁寧に習得していくことを心がけましょう。
 国語では、漢字の書き取りを含む言語要素問題から先に手掛けた人、読解から先に手掛けた人、ほぼ半数でした。スコア・メイクを主目的とする時期ではないですから、いずれにせよ、じっくりやらせたいものです。時間内に、ほぼすべての問いに答えた人は、少数でしたが、この件は慣れに伴い解消されていくものです。
 3年生のうちは、他者との比較よりも、個々の学習スキルの成長を観点にして、親子で課題を話し合うことなどが重要でしょう。

4年生
 エデュコでも、4年生時からはテストごとに順位表が配布され、頑張る競争が意識されてきます。とはいえ、4・5年生は「点数よりも実力を上げる」時期に違いはありません。
 今回のテストで感じられたことを挙げてみましょう。
 算数について、たとえば、「0.77÷0.5の商を小数第1位まで求め、あまりも答えなさい」という問題では、正答率が15%に止まりました。この問題の困ったところは、いわば「商は割合で、あまりは実数」という点です。このような問題は、難関中学入試問題に頻出する「数の性質」につながるもので、計算問題と言えども、「やり方」ではなく「理由(ロジック)」にこだわる姿勢を持たなければなりません。
 また、曜日を答える問題(日歴算)では、周期を見定める作業を意識し、規則の理解に自信を持ってから計算・解答した人が多いと評価できますが、中には、ただ、気の向くまま計算するだけの人も見受けられました。解答の枠組みを設定してから、解を求めるスタイルが望まれます。
 平面図形の角度を答える問題では、図中に与えられた条件や、気づいた要素を書き込むことなく解答する答案が散見されました。解法の根拠を自覚し、自信を持って答える解答スタイルにしたいですね。条件を書いて整理し、解答過程を確認しながら解くということに他なりません。
 国語では、ほぼ全員が、全問に解答できるようになってきており、文字数の多い中学受験学習問題に慣れてきていることがわかります。
 ただ、答えてはいるものの、主語・述語の関係が不整合であったり、設問文に適応する文末になっていない解答が散見されるのも事実です。例えば、物語文の「気持ち」を答える問題で「~だから」と書いてしまったり、説明文の「理由」を聞かれた問題で「~こと」と答えたりする例が挙げられます。
 自由な鑑賞ではなく、共通理解を求める受験国語では、設問に呼応することを強く意識しましょう。

5年生
 今回の算数の出題範囲は、「柱体と錐体」「場合の数」「数の性質」でした。
 一般に図形問題の場合、ほとんどの解答者が「何を求める問題か」わかっているため、手を付けやすい分野と言えるでしょう。「柱体と錐体」の問題では、計算要領の力量差が見られました。無駄のない計算要領で、極力間違いを避けることを心がけましょう。
 「場合の数」では、「場合分け」のいらない基本問題ならできるものの、自ら「場合分け」して解を求める問題になると、手をつけられない人もいます。「やり方」ではなく「考え方」にこだわる習慣をつけましょう。
 「数の性質」分野は、約数を問う問題なのですが、単純な割り算として考える約数のレベルなら答えられても、素因数の概念をもとに考える問題(約数の個数や、2つ以上の整数の関係など)では、解法の枠組みそのものを設定できない人も見受けられます。例えば、最大公約数を求める際の、連除法の物まねだけでは、数の仕組み(素因数の概念)の理解を伴わず、苦慮するだけに終わります。「正解か不正解か」ではなく、「わかったうえで出来ているか」にこだわりましょう。
 つまり、「解法の理由づけと要領にこだわり、1ページ1問を徹底する」エデュコ内授業のノート問題の研究を徹底することが求められます。
 国語では、気持ちを説明する際の「心情語」を豊かにすることが課題と言えそうです。今回のテストにおいても、「さみしい」「つらい」「がまんできない」「いてもたってもいられない」「無事を確かめたい」等の感情を表す言葉を用いて解答する問題において、苦慮している様子がうかがえました。
 一般に、国語の解答は、説明的文章の読解では、共通理解の確認のために「文中のことば」を使うことを求められ、文学的文章の読解では、登場人物の心情などを「自分のことば」で説明させられる傾向があるといっていいでしょう。私たち講師の立場から言えば、「自分のことば」で心情を表現しなければならない物語文の読解力養成は、簡単ではありません。
 決して背伸びした表現ではなく、素直で豊かに表現する言葉、例えば、「むなしい」「おびえる」「なげく」「うろたえる」「うしろめたい」「あきれる」「うちょうてん」等の10歳~12歳が用いても不自然ではない心情語は使えるようになりたいものです。

6年生
 6年生の算数学習は、既に総復習の段階になっており、今回のテストも広範な領域からの出題になっています。達成度の違いを一言で言い表せば、これまで習得してきた思考方法をどれ位使えているかということになるでしょう。
 今回のテストで確認したい解答思考とスキルの例として、次のような観点を指摘できます。
①食塩水の出し入れによる濃度変化の問題では、文脈を捉えた「流れ図」や「天秤図」「面積図」を描けているでしょうか。
②規則性の問題では、「規則を定めた」うえで、計算しているでしょうか。また、「表を用いた整理」はできているでしょうか。フィボナッチ数列も当たり前のように出てくるのが中学受験問題です。
③「点の移動」における「結果の図」は整然と描かれているでしょうか。図形の「変化をとらえた」うえで解答しなければならないのですから、思考のための図形が見当たらない解答は、正解とは程遠いと言えます。
④「容器と水量」における「水面の変化図」はきちんと描かれているでしょうか。この問題も「変化を捉える」問題ですから、到底、覚え学習では対応できません。
 このように、「出来た問題」「出来なかった問題」という区別ではなく、「確かな思考」「確かなスキル」が伴っているかを点検し、修正することが実力向上の秘訣と言えるでしょう。仮に、上記のような解法過程が見られない場合、それらの流儀を徹底することを心がけましょう。
 国語では、ボリューム感のある解答が多くなっています。設問に対する解答文の文末もしっかり適応している場合がほとんどです。
 ただ、設問の要素を軽視する解答文はまだまだ多く見受けられます。例えば、気持ちの変化を問う問題、つまり、ビフォアとアフターを比較的に答える必要がある問題で、アフターだけ答えて終わりにしたり、考え方(理由)を二つ答える問題で、一つしか答えなかったりというものです。
 特に、自由記述での解答の際には、設問の要素に○囲いするくらいのこだわりを持つ必要があるでしょう。中学入試問題の中には、発達途上の子どもたちには、無理な問いもあることは事実です。ですから、1問ごとに解答の機微を追及するのではなく、解答の姿勢(型)を揺るぎないものに近づけることを目指しましょう。
 
 本稿は、前期15回(6年生は14回)のテストという範囲限定テストの講評ですが、中学受験学習の学年ごとの課題は、概ね、上記のとおりと指摘できます。
 また、テストの活用としても、「出来た問題」「出来ていない問題」として分類し、ただ、「出来ていない問題」を繰り返し手がけるということだけでは、課題解決につながるとは言えません。
 つまり、「×」を「○」に変えようではなく、「なぜ、正解に出来ないのか」「かけている解答要件は何か」を確認し、学習の型を「改善」していかなければなりません。こういえば、難しく感じられるかもしれませんが、要は、「日ごろ練習している、解法図・表・解答要領等を自分のスキルとして使えているか否か」をチェックするということに他なりません。
 求められる保護者の役割も、「点数をチェックしたり」「細かく説明したり」ではなく、上記のような評価枠組を擁して、「学習方法の改善点を確認し支援する」ことといえるでしょう。
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夏期講習の「振替受講」は遠慮なくお申し付けください

2017-05-28 15:09:22 | 中学受験


 エデュコ夏期講習の受け付けが5月25日から開始されました。一般的な理解に立てば、学習塾に在籍する塾生の場合、講習受講は必然であり、受講の手続きなども必要ないことが多いことでしょう。
ただ、繰り返しになりますが、エデュコが考える季節休暇期間は、「自分らしい学習枠組み」を設定できる期間であり、「塾主導」ではなく「自己判断基準」に基づく行動をとり、講習受講も行動の一つとして、その枠組みに組み入れてください。

 この夏、やりたいことは(やらなければいけないことも)山ほどあることでしょう。家庭学習、夏期講習受講、林間学校・臨海学校への参加、体験的なサマースクールへの参加、スポーツ合宿への参加、習い事の発表会、帰省…など、きりがありません。
 そこで、夏期講習受講日程との調整に悩むケースは少なくありませんが、結論めいたことを言えば、「講習受講を最優先事項」にする必要はなく、「やりたいことをやってみる」こと、そのうえで「講習受講を上手に」、つまり、「振替受講」制度も駆使して受講することをお勧めいたします。「振替受講」の具体的な事例を考えてみましょう。

 例えば、4年生において、7月22日~7月26日の予定の「算数重要単元復習」を受講したいものの、「1日目:周期算」「2日目:等差数列」に参加できない場合、8月24日~8月28日に予定される「算数予習シリーズ(上)速習講座」の「2日目:周期算・四角形の面積」「5日目:等差数列」で振替受講すること等が考えられます。
 
 5年生においては、ときわ台駅前校で7月28日~8月1日の「物理・化学・地学復習」を受講するものの、「4日目:光」「5日目:音」に参加できない場合、志木駅前本部校で8月18日~8月22日に実施する同講座の4日目・5日目に参加することもあるでしょう。
 6年生になると、開催講座が多くなりますから、さらに柔軟に対応することができます。
 
 また、学年を問わず、異教科間の振替受講も可能です。例えば、5年生「理科:植物・動物復習」の「4日目:動物とヒトの体(1)」「5日目:動物とヒトの体(2)」に出席できない分を、日程の異なる「社会:地理復習」の2日分に振り替えることなども実際に行われています。
 
 一つだけ、お断りがあるとすれば、配布される教材は、原則としてお申し込み講座の教材であり、振替出席の場合、あくまでその1日分に限定されることをご了承ください。

 次回の保護者会では、「夏休み家庭学習計画表」についても、確認する予定です。学習の予定に限定されず、いろいろなアクティビティを楽しめるといいですね(ただ、6年生は受験生として熱い夏になっています)。
 振替受講の件を含めて、個別具体的なご相談は遠慮なくお申し付けください。
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夏期講習の受講提案書(「夏期講習のお勧め表」)を配布します

2017-05-15 13:52:19 | 中学受験


 5月15日(月)より、エデュコ夏期講習の受講提案書(「夏期講習のお勧め表」)の配布を開始します。通常学習が毎週の課題と向き合わなければならず、立ち止まりの許されない学習スタイルを強いられているとすれば、季節休暇期間は個々の考えで、家庭学習や講習受講において、「自分らしい学習枠組み」を設定できる期間と言えます。

 夏期講習を受講するか否か、受講するとすればどの講座を受講するか等は、ご家庭の判断によるものですが、本「夏期講習のお勧め表」を、その判断の一要素としてご利用いただければ幸いです。
 「お勧め」は下記のような理由に基づきます。

 3年生…個々の到達度にこだわる段階ではないことから、「算数:重要単元予習」講座を第一のお勧めとし、「算数:重要単元復習」は各人の事情・判断 次第と位置づけました。

 4年生…「算数:重要単元予習」は、『予習シリーズ下』で履修する単元について、書籍による説明の限界を超えた、「具体的な解法」を基礎から紹介するクラスですから、ほとんどの方に、第一のお勧めとしてあります。そのうえで、例えば、特に途中入会の方々へは、「算数:重要単元復習」を加えたり、既習範囲の理解が順調と思える方の場合、「理科:天体・植物復習」や「社会:地域のくらし復習」を加えたりしています。

 5年生…予定する10講座のうち、「算数:重要単元予習」は、4年生同様の目的で、ほぼ全員の方に第一のお勧めとして位置づけました。そのうえで、復習学習を重点的にお勧めしたい方々へは「割合復習」「規則性復習」「和と差の復習」などを、難関校志望の方へは「数の性質復習」等をお勧めしました。また、「物理・化学・地学復習」は、中学受験理科の重要領域として多くの方にお勧めしています。

 6年生…6年生の講座は、20講座用意してありますが、4月に頂戴した「志望校調査票」に基づき、「お勧め表」を作成しました。第1志望校に留まらず、第2志望校・第3志望校まで視野に入れて記入しました。志望校の入試問題における、特に算数の出題領域、理科の出題領域に留意したものです。ま た、6年生の夏期講習は算数重視の他学年と異なり、理科重視の傾向を帯びています。これは、例えば「電気」における電流計算、「気体・水溶液」に おける化学反応のロジックなど、計算力・理解力の高まった6年生段階でより深い理解を得る目的です。

 「お勧め表」をたたき台として、ご家庭での検討を加えて受講を決定することになりますが、お迷いの件等は、電話等でお問い合わせください。受講の申し込みは、「夏期講習お勧め表」の右側にある「季節講習申込書(会員用)」に受講クラス番号を記入のうえ、5月25日から各校受付で行ってください(他校舎講座の受講申し込みも所属校舎で可能です)。また、夏の予定が決まっていない場合がほとんどですが、事後キャンセルも可能な受講制度ですから、旅行等の件等とは切り分けて検討してください。

 6年生の場合、学習面においても精神的な面においても受験体制をとる段階になってきました。必然、通塾日が多くなりますが、「自分を変える頑張りどころ」ととらえて、励みましょう。5年生以下の場合、「家庭学習」と「講習受講」のバランスのとれた「自分らしい学習枠組み」が大切といえます。
 以上に係る具体的な件は、6月・7月の保護者会で確認します。ご出席をお待ち申し上げます。
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理科・社会の学習は、楽しくわかる4年生用『予習シリーズ』から始めよう 

2017-04-28 23:23:22 | 中学受験


 エデュコの2017年4月度の授業は、今日(4月28日)で終了しました。5月の通塾開始日は、5月6日になりますのでご注意ください。3・4・5年生にあっては、この連休で大いに「羽を伸ばせる」といいですね。
 6年生は、受験モードに変わってきていますので、「羽を伸ばす」という心持にはなれないことでしょう。「通塾のないGW期間に何かできることはないだろうか」と考える人は少なくないはずです。仮に、課題設定をしたくても決まっていない場合、『予習シリーズ理科4年(上)(下)』『予習シリーズ社会4年(上)(下)』の再確認などは、効果的な学習の一つとしてお勧めできるものです。
 4年生の範囲と侮るなかれ、『予習シリーズ理科4年(上)(下)』『予習シリーズ社会4年(上)(下)』は、中学入試問題のかなりの範囲を担っているといって過言ではないでしょう。以下に、その例を挙げてみましょう。

 例えば、開成中学の2017年入試、理科の問題で確認してみましょう(個人的に言えば、例年、小学生の発達段階を踏まえた良問を出題し続けていると評価しています)。
 1番は、ガスバーナーを燃やして、酸素や二酸化炭素の性質について考えさせる問題です。
 問1 ガスバーナーの燃料が燃えるために必要な気体とその性質について
 →酸素の性質を答えさせる問題であり、選択肢から「ものを燃やす働き」「二酸化マンガン+過酸化水素水」 「無色無臭」の3つを選ばせます。
 問2 ガスバーナーの炎を青色にするための操作について
 →空気調節ねじの回す方向を選ばせます。
 問3 ガスバーナーを燃やして発生した気体について
 →二酸化炭素を答えさせます。
 問4 二酸化炭素を溶かした水溶液と同様に加熱後何も残らない水溶液について
 →塩酸とアンモニア水を選ばせます。
 問5 炭酸水の性質として適当なものについて
 →BTB液反応(酸性)を選ばせます。
 問6 ビーカー内のくもりの理由について
 →ガス燃料が燃えてできた水蒸気が、ビーカーによって冷やされたことを選ばせます。

 いかがでしょうか。以上の問いに関するロジックは、『予習シリーズ理科4年(下)』の第13回「いろいろな気体」、第14回「物の燃え方」、第17回「いろいろな水溶液」でほぼ完結できることが確認できるでしょう。
 
 同様に、2番は川の流れとその作用、土地の隆起や海面の上昇低下などを考えさえる問題です。少し応用的な問題とも言えますが、基盤となる知識とすれば、『予習シリーズ理科4年(下)』第8回「流れる川のはたらき」で十分でしょう。
 また、3番は動物や植物の子(植物の子は種子)について考察させる問題ですが、『予習シリーズ理科4年(上)』第11回「植物のつくりとはたらき」が参考になります。

 次に、社会科では、具体例を出すまでもなく、地形図や農産物に関する問題が、最も多く出題されます。
 「地形図」に関する問題は、個別の地方を取り上げて地図記号や標高に関することを答えさせる問題です。また、「農産物」に関する問題は、統計資料を用いて都道府県ごとの特徴を答えさせる問題です。
 前者は、『予習シリーズ社会4年(上)』第7回「地図の見方(1)」、第8回「地図の見方(2)」が土台になり、後者は、『予習シリーズ社会4年(下)』第11回「米づくり」、第12回「畑でつくられるもの」、第13回「野菜とくだものづくり」、第14回「肉や牛乳を作る」が土台になっています。いろいろな学校の入試問題と照らせば、ここに挙げた回期の学習はとても重要であることをご理解いただけるでしょう。

 また、地理と言えば、国土の様相を掴んでおくことも不可欠です。この件に関しては、地図を見ながら考える習慣を持つことが重要といえるでしょう。
 例えば、学習院女子中等科2017年B入試の社会の問題で確認してみましょう。
 3番は、瀬戸内海とその周辺地域について答えさせる問題です。
 問1 瀬戸内海の島のうち、最も大きい島の名前を答えなさい。
 →瀬戸内海の東に位置する淡路島を答えさせます。
 問2 瀬戸内しまなみ海道が通る都市を一つ選び記号で答えなさい。
 →「あ~え」から尾道を選ばせます。
 問5 瀬戸内海に面する府県に位置していない…2つ選び記号で答えなさい。
 →「あ~く」から室戸岬、出雲大社を選ばせます。
 問6 次のA~Cに最もかかわりが深い府県を、それぞれ1つ答えなさい。
 →A関さば・関あじ=大分県 B備前焼=岡山県、Cすだち収穫量日本一(平成25年産)=徳島県を答えさせます。

 少し大胆な表現を許してもらえば、『予習シリーズ理科4年(上)(下)』は、小学校理科をしっかり網羅したものであり、『予習シリーズ社会4年(上)(下)』は、小学校社会の地理分野の要諦をまとめていると言っていいでしょう。
 だとすれば、本来、学習指導要領に照らして作成される中学入試の理科問題・社会の地理問題の質は、『予習シリーズ4年』に近いはずであり、その理解を深めることで相当の力量がつくことになります。
 特に、「理科・社会の勉強が面白くない」という方は、楽しくわかる『予習シリーズ4年』を見返してみることで、興味・関心がわいてくるかもしれません。試してみてはいかがでしょう。
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