泉山の草木花

ひそやかに咲く花々や、やさしさに溢れた植物を皆さんに紹介したいと思います。

ねじき

2015-05-30 | 樹木
  ねじき/捩木  ツツジ科
釣鐘の形の白い花が連なって、
ロウのような、甘い香りを、
漂わせています。

その香りが、梅雨入りの近いことを、
教えてくれます。

ネジキは、幹がねじれています。

樹皮の細長い裂け目をたどると、
斜めによじれているのです。

わかりやす特徴と、
その特徴をよく表した名前ですね。

もうすぐ、アジサイや、花菖蒲や、
クチナシの季節になります。



からすのえんどう

2015-05-26 | 草花
  からすのえんどう/烏豌豆  マメ科
初夏の泉山の野に、
軽妙なリズムを見つけました。

すでに完熟した、カラスノエンドウの豆果。
黒くて、ねじれて、艶があって、
さわやかに立っています。

この黒い完熟豆果の色から、
烏の豌豆の名があるのかもしれません。

夏に見る、秋の風情もまた、いいものです。




あせび/馬酔木〜果実

2015-05-24 | 樹木
  あせび/馬酔木〜果実  ツツジ科
アセビの果実、初めてこの時期にじっくりと見ました。
目立つ花を持つ山野の植物は、
花が終わると、衆目を集めることは少なくなります。

あらためて、アセビの若い果実の魅力を発見して、
嬉しくなりました。

まん丸で、たくさん連なっている姿は、
癒されます。

この後、茶色く熟して、
たくさんの種子を出します。

世代をつなぐきっかけは、花。
次世代へ繋がるのは、果実〜種子。

なにごとも、似ていますね。


とべら

2015-05-21 | 樹木
  とべら  トベラ科
鐘堂の裏の日陰で、トベラの花が盛りになっていました。
5メートル以上ある大きな木です。

通常、トベラは海岸地に多く、
低木をよく見かけます。

黄白色の花は良い香りがして、
艶のある葉との組み合わせが、
印象的です。

「トベラ」とは不思議な名前ですね。
実は「トビラノキ〜扉の木」の略で、
節分に枝を扉に差した風習からきているそうです。

枝や葉が持つ独特の臭いが、
鬼の侵入を防ぐと信じられたからでしょう。





なつはぜ

2015-05-18 | 樹木
  なつはぜ/夏櫨  ツツジ科
毎年、泉山のやぶの中で、
可愛い花を咲かせる、ナツハゼ。

ブルーベリーと同じ仲間で、
日本のワイルドブルーベリーのひとつです。

ナツハゼのジャムは、少し苦味があって、
野性味のある大人の味です。

ナツハゼは、ジャムよりもむしろ、
生け花の花材として有名ですね。

赤い葉が夏でも見られ、風情ある姿が、
愛でられています。



たんぽぽ〜総苞

2015-05-14 | 草花
  たんぽぽ〜総苞
何に見えますか?

新生佛教の法紋「光章紋」を思わせます。

たんぽぽの種子が、風に散ったあと、

一瞬の出来事。

次の日には、乾いて、丸まって、

普通のたんぽぽの姿に、

戻っていました。

本殿のかたすみでの出来事でした。





しいのき/椎〜花

2015-05-07 | 樹木
  しいのき/椎  ブナ科
シイの木の花が咲きました。
樹冠いっぱいに黄白色の花を満たして、
泉山に、モコモコとした景観を作っています。

花が咲くと、こんなにもたくさんのシイの木があるのかと、
いつも思います。

シイの木には、実の長いスダジイと、
丸い実のツブラジイがあります。

5月の光に輝く、花の美しさに魅了されて、
なんどもカメラのシャッターを押しました。

よーく見ると、たくさんの雄花の穂に混じって、
雌花の穂も見えますね。

この時期の西日本の照葉樹林帯の風景は、
とても印象的です。

たぶのき

2015-05-03 | 樹木
  たぶのき/椨  クスノキ科
タブノキの、うす緑の花が弾けると、
八十八夜の近いことを、伝えてくれているようです。

雨の中でも、輝いて見えるのは、
生命感あふれる、舞台のひとコマだから?

そして、
私の心も、上昇しようとしてるから?…

春の盛りから、
立夏へ向かう時節は、
心高揚する「気」が満ちているのでしょうか…

雨のしずくも、香るようです。