oregonian way of life. 

オレゴンでの学生生活から南下して社会人生活へ。IT産業でホットなサンフランシスコ・ベイエリアで地味~に文系の仕事してます

目先の満足感だけを追及するのは、貧乏人?

2006-01-02 | 消費文化
自分の健康なんかより、目の前にあるおいしそうな、でも不健康そうな食事。地球環境保全なんかより、便利な日常生活。健康管理や地球環境保全などは、長期間にわたって考えるもの。魔法でも使わない限り、不健康な体や汚染された地球が、目に見えて瞬時に良くなることはありえません。そんな長期間にわたって、どんな結果をもたらすかはっきりしないことなんかに気を使いたくない、という気持ちは分かります。そんなことより、即座に満足感が得られること(instant gratification)を追求するほうが、楽で分かりやすい。目の前にあるおいしそうなご馳走を食べれば、明白な満足感が得られます。

即座に満足感が得られることを追及するのは、貧乏人の思考構造であるというのを、先日ちらっと読みました。明日の食べるものを心配しないといけない貧乏人にとって、長期間にわたって自分の健康管理をするなどというのは、したくてもできない夢のような話。もし目の前に食べ物があれば、それを食べてしまわないと、今度いつ食にありつけるかわかりませんから。長期間にわたって食事を含めた健康管理ができるというのは、明日食べる物があるかどうかを心配しなくてもよく、数多くある食品の中から自分が食べたいもの、または食べるべきものが選択できる、非貧乏人の特権なのです。

世界中の他の国と同じように、日本もかつて多くの人が貧しく、動物を殺して食べるしかないなど、長期間にわたって自分の食事を管理するなど不可能でした。しかし、この飽食の時代になっても、この「貧乏人精神」を未だに持っている人は多いようですね。表面上は(物質面は)裕福に見えるけれど、精神面は未だに貧乏人思考で、目先の喜びのみを追及する人たち。この社会がいびつに見えるのは、この物質面と精神面の不一致に原因があるのかも。それはともかく、非貧乏人の特権を駆使しようとしないなんて、もったいないゾ!