korou's Column

2024.5.1 音楽ブログとして再スタート。

Luxury Xmas Night 2013(10)「dearest.」

2017-12-23 | 松浦亜弥

「Luxury Xmas Night 2013.12.20」の第10回(最後)です。

前回のMCで最後の曲と告げた後

dearest.が歌われます。

今回の音源では

アンコール曲は録音に入っていないので

この回のライブの様子はこれで終わりです。

(そもそも、アンコールの有無すら分かりません。

 全体としてかなり短い時間のライブになったので

 これでアンコール曲もないとなると

 かなりの「物足りなさ感」が出てしまいますが)

 

20131220night 10


思ったより無難に歌えていますが

でも、これより数年前の

たとえば「想いあふれて」ツアーでの歌唱などと比べると

声質の充実度に格段の差があり

何度も聴いてみようという気は起こりません(残念ながら)。

 

翌日の1回目のライブについては

ブルーレイで発売された分で聴くことができます。

これは、声質からいえば

前日よりもっと劣化していて

抜群の実力派歌手というよりも

単に、歌がかなり上手い元アイドル歌手くらいのレベルでしょう。

 

でも、ここが音楽というものの不可思議さだと思いました。

この回の歌唱は繰り返し聴いてみようかと思うのです。

この曲に関しては

以前も似たようなことを書きましたが

まず完璧な歌唱は難しく

仮に完璧に歌えたとしても

それがベストとは限らないように思うのです。

やはり技巧以前に

この曲自体への愛情が感じられないといけないと思うので

その意味で

ブルーレイ収録分の歌唱(12月21日)には

そうした、この曲に込められたひたむきさな感情が

十分に伝わってくるのです。

(全くの個人的見解ではありますが)


逆に、そうしたものが

今回ご紹介した(12月20日の)音源には感じられない。

その意味で

ライブの歌唱としては十分成り立っているものの(もちろん推測の域を出ませんが)

リピートして鑑賞するような歌唱ではないと思いました。

 

☆☆☆

 

以上で、今回の

「Luxury Xmas Night 2013(2013年12月20日/2回目)」の音源紹介を

終わります。

全体を通して

その翌日のライブ(12月21日)の

1回目と2回目をごちゃ混ぜにして作られたブルーレイで聴かれる歌唱よりも

声質そのものが安定していて

この段階では

少々のボイストレーニング程度で

そこそこの歌唱実力が維持できていたのではないかと思われます。

でも、2日目になると

もうかなり声質が荒れてきていて

やはりブランクだった期間の影響を感じます。

 

あれほど歌の上手かった森昌子が

それこそ長期間のブランクを経て復帰したとき

聴くに耐えない歌唱にまでレベルダウンしていたこと。

あるいは

復帰をせがまれて

本人もまだ歌えるだろうと思って復帰したところ

予想以上に発声が苦しくて

戸惑いのまま復帰を断念した南沙織の例など。

そういう不安材料だらけの前例のなか

松浦亜弥の未来はどうなるのでしょうか。

 

荻野目洋子が

2009年12月に「Hey!Hey!Hey!」に登場し

「ダンシング・ヒーロー」を歌ったときの驚きは

個人的には、未だに忘れられない記憶として残っています。

一度休業して、数年経て復帰してきた歌手で

以前より明らかに歌が上手くなっていた稀有な例として。

 

荻野目洋子は1968年12月生まれ(来年は50才!驚き)。

2001年に結婚して休業したので

33才での芸能生活中断です。

2002年に第一子、2004年に第二子、2006年に第三子を出産し

その間、芸能活動は休止していましたが

それでも第三子出産前の2005年に

インディーズ系コンピレーションアルバムにゲスト参加していて

2006年には洋楽カバーアルバムをリリースしています。

そして、2009年には

上記のようにゴールデンタイムの音楽番組に出演を果たしています。

自分としては

そのときの”荻野目チャン”のルックス、歌唱が

劣化どころか進化していたことに

驚きを超えて感銘を受け

その後も(数少ないとはいえ)テレビ欄で名前を発見すると

できるだけチェックするようにしていました。

そして、見るたびに感動していたのですが

さすがに2013年頃から

ダンスのキレとか声の伸びに限界が見えるようになり

まあしょうがないかと思っていたところ

その頃から徐々に現在の再ブームの始まりになってきたわけですね。

現時点では

再ブームでもレベルアップに成功という稀有な例として

石野真子と双璧かなというイメージです。

(今年の荻野目ちゃんの再ブームについては

 嬉しいのだけれど、数年前はもっと凄かったよと

 隠れファンとしては言いたいところ)

 

こういう成功例もあるので

完全悲観もあり得ないわけですが

荻野目洋子の場合

休止状態から4年後には

芸能活動を(ちょっとだけとは言え)再開しています。

そして、翌年のアルバムリリースに向けて

賢い彼女のことだから

ちゃんとボイストレーニングも開始していたことでしょう。

それと比べると

2014年から休止している亜弥さんの場合

2018年が間近となった現時点が

タイムリミットになるかもしれないと

思ったりします(あくまでも荻野目洋子との対比で言えば)。

荻野目ちゃんほど歌手としての自覚がきちんとしていない彼女なので

(そして歌手としての才能を思えば荻野目洋子以上であるという事実!)

こういう対比には意味がないのかもしれませんが

あの感動的な歌唱を再現するためには

今ぐらいから(ゆっくりでもいいので)準備を始めておかないと

手遅れになるのではと

思うこともあります。

 

今までブログで定期的に扱ってきたわけですが

これからは

亜弥さんに関しては

亜弥さんの動き次第で

記事を書いていきたいと思います。

2018年は彼女にとって重要な年になる?・・・いや、なるべきです。

あまりに長い中断は

せっかくの復帰を台無しにしかねませんから。

その意味で

注目の一年としてチェックは継続していくつもりです。

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Luxury Xmas Night 2013(9)「灯台」

2017-12-16 | 松浦亜弥

「Luxury Xmas Night 2013.12.20」の第9回です。

前回の終わりのMCからの流れで「灯台」が歌われます。

そして、歌った後のMCで

「切ない歌は幸せだと気持ち入んないかも」とか言って

イマイチな出来であったことを告白したのでした。

 

 

20131220night 9

 

今回、この歌唱を何度も聴いてみたのですが

出だしからサビに入るところまでは全然悪くないですね。

声の伸びはともかく

徐々に気持ちが入っていって

あっという間にクライマックスまで

聴く者を引きずり込む「魔術」は健在だと思いました。

 

ただ、その後が決まらない。

着地点が決まらない。

ここまで盛り上げたのに

そこから後が平凡すぎて物足りない。

結局、聴いた後に”不完全燃焼”という印象が残るのです。

「気持ち入んないかも」という自己批評も当然かなと思いました。

もっと素晴らしい歌唱を(我々は)知っているだけに

これで満足するわけにはいきません。

 

そんなMCの後

次が最後の曲であることを告げて

今後の予定を報告するMCになります。

これで引退するというニュアンスは完全否定しつつ

かといって、将来の活発なライブ活動などは決して約束しない感じで

確実なのは、時々CDを出すかもしれないということ。

でも、亜弥さんの真骨頂はライブでこそ発揮されると思うので

このMCには少々残念な思いがするのでした。

 

さらに言えば

現在の音楽状況というのが

もう「CDを出す⇒活動中」ということではなくなっているので

そのへんは2013年12月のこの時点から

わずか4年とは言え

亜弥さんの想定しているイメージとは

違ってきていると思われます。

亜弥さんの思いを汲みつつ

時代の趨勢に合ったプロデュースができるスタッフが

亜弥さんの周りに居るかどうかが

大きな鍵になってくると思いますが

その辺の事情が全然掴めないのがもどかしい限りですね。

 

私自身は、従前通り

”とりあえずは「過去の歌手」”というイメージを

持ち続けることにしておきます。

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Luxury Xmas Night 2013(8)「HAPPY TO GO!」

2017-12-09 | 松浦亜弥

「Luxury Xmas Night 2013.12.20」の第8回です。

「結婚しない二人」からMCを入れず

すぐに「HAPPY TO GO!」を歌っています。

歌い終わった後

クリスマスの予定を訊いたカップルの片方が

トイレから戻ってきたので

さっそくMCで茶々を入れる亜弥さん。

 

20131220night 8

 

この「HAPPY TO GO!」は

軽快で楽しそうですね。

この翌日に収録されたブルーレイでは

アンコール曲として歌われていますが

さらに楽しそうで

アップフロント提供の動画としては

「結婚しない二人」よりもこっちのほうが良かったのにと

当時から思っていました。

 

まあ、この曲に関しては

特に付け足すこともないので

以上です。

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Luxury Xmas Night 2013(7)「結婚しない二人」

2017-12-02 | 松浦亜弥

「Luxury Xmas Night 2013.12.20」の第7回です。

MCの後、「結婚しない二人」を歌っています。

 

20131220night 7

 

普段好んでは聴いていない曲なので

いい出来なのかどうなのか不明ですが

多分、アップフロント公式動画(この翌日のライブ)で見たほうが

いいでしょうね(同じような出来に思えるので、それなら映像があったほうが良いはず)

 

☆☆☆

 

(以下は個人的な詮索というか拘りなのでどうでもいい話としてお読みください)

なんで、この曲があまりピンとこないのかなと思い

ディスコグラフィーのときと同様

いろいろ聞き比べてみました。

結果思ったことは

カヴァーとして優れていないのではないかと。

 

今回オリジナルのKANの歌を聴いてみて

歌詞が男性の愚かさ・鈍さなどをテーマにしているように聴こえ

そう思えばKANさんのマイペースな雰囲気が好ましく思えたのに対し

そういう歌を女性が歌うのは普通に難しい上に

いかにもきちんと歯切れよく歌う亜弥さんの歌唱が

曲調とアンバランスな印象を受けたのです。

 

さらに、オリジナルでは

サビのところで、メロディ一音一音に独特のコードが付けられているのに対し

亜弥さんのカヴァーでは、メロディの流れに沿ったコードの流れになっているのが

決定的に違います。

一般的には、カヴァーの手法として

必ずしもオリジナルのコード進行に100%忠実である必要はないわけですが

この曲に関しては、このサビのコード進行のユニークさこそ

KANさんの楽曲であることを証明している重要な部分だと思うので

ここをカヴァーで普通のコード進行に直してしまうのは

どうなのかなと疑問に思えました。

 

ただ、これは曲全体のもつ雰囲気をどう表現していくかという

歌い方の根本にも関連しているわけで

ストレートに歯切れよく歌い切る亜弥さんの歌唱法であれば

コード進行もシンプルに流すほうがより合っているでしょう。

ただし、その歌い方が、曲の本質とズレていなければという話にはなりますが。

 

そして、テンポ。

オリジナルは♪=108くらいなのに対して

亜弥さんのカヴァーは、CDとツアーが♪=108、コットンクラブとマニアックライブが♪=120

という速さになっています(メトロノームなしに計測したので正確な数字ではない)。

曲調から言えば♪=108が正解でしょう。

ただし、亜弥さんの歌い方で心地よく聴けるのは♪=120のほうでしょうから

このあたりも微妙な感じです。

(その意味でCD音源と「想いあふれて」ツアーの歌唱はテンポ設定が不十分に思えます)

 

というわけで

結構いろいろな難しさを含んだカヴァーになっているので

私としては、聴いていてイマイチ気持ちがのれないのだという

と結論づけた次第です。

亜弥さん自身は

この曲について「元気になれる」等、いろいろな感想を持っているようで

そのあたりは私とは感覚が随分違うように感じました。

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