しなの高原鉄道の日々

安楽マニアのおじさんが一念発起して 開業した「しなの高原鉄道の日々」をご紹介します。

構想(妄想)の日々-2

2010-03-07 | レイアウト

先ほどの続きです。

泣く泣く修正したプランがこちらです。

駅があったところに本棚を設置します。ただレイアウトと同じ高さの棚板を前方に張り出しそこにレイアウト入線用の線路を敷きます。

これは車両工作時の試験線にも使えるはずです。(車両工作なんて少年時代にGMのキットを組み立てたことしかないのですが)

ちなみに図面左側と下側の緑の四角は納戸の名残り、実用棚です。コレまでは移動できません。

修正プラン

転んでもただでは起きません。

メインの駅を本線側に寄せた事でよいことがひとつありました。

駅自体にリバースを設置できることに気がつきました。ピンクの色の路線がそれです。

おかげさまで機関車に引かれた列車も方向転換が簡単になりました。

 ここで運転方法のプランを確認します。

まず黄緑のラインで描かれた主要駅から先行列車Aが左側に向かって出発します。

(この主要駅には3本の列車が配置できますがとりあえず2本の列車が居るものとします。)

駅反対側のポイント部分で赤のラインの本線内回りエンドレスへ入ります。そのまま、反時計回りに周回し、そのあと紫のラインの本線用リバースを通り、青のラインの本線外回りエンドレスへ進入、そのまま時計回りで周回します。本線上は普通に左側通行となります。

周回後、また図面上部のポイントから黄緑のラインに入って主要駅に戻ってきます。

この際に新たに追加したピンクのリバースを通ることにことにより、最初の出発時と同じ方向に向いた状態で駅に戻れます。

また、先ほどのA列車が外回りエンドレスを周回中に主要駅からB列車を発車させ、内回りエンドレスを周回させることで複線の本線上で列車のすれ違いを楽しむことができます。

後は主要駅と隠しヤードの間で列車をやり取りしていろいろな列車の運転を楽しむことにします。

以上のような運転をするためのコントロールシステムとして当鉄道ではデュアルキャブコントロールを採用しています。(この辺はまた別の機会に書いて見たいと思います。)

次に配線プランを具体化するための作業が必要でした。

配線図の線路が交差しているところは立体交差をすることになります。

パンタグラフがついた車両が支障なく交差するためには最低50mm程度の高さが必要になります。それを元に線路の高さを決め勾配を確認します。こちらの図面です。

高さ記入およびプラン再修正

図面に高さを入れて、「ああ、できた。」と思ったのが大失敗。あとで泣きを見ることになります。

そうです。線路と、乗って居る板の厚さを忘れています。このため制作をはじめてから調整し直しています。

図面をいじっていると別な欲望がわいてきます。下の主要駅にも単線ならエンドレスが入れられるのではと、またまた変更となりました。

「これで3列車の同時運転も夢じゃない」と一人でほくそ笑んでいました。

最後に地形を考えて書き込みます。この頃には漠然とではありますが、ここはこんな景色などと想像をめぐらせるようになりました。

地形を考える上で一番検討したことが「どこまで線路を見せるか」ということでした。

出来るだけたくさん走っている姿を見ていたいという要望があります。

狭いスペースでの宿命です。当然のように曲線半径が小さくなります。

走る列車はクリ、クリ。と曲がっていきます。

 「うーん、なんかなあー」

それはそうです、当鉄道ので想定している半径は約300mm、実物に換算すると曲線半径45m。

コレは模型鉄道のお約束事、決して気にしてはいけません。

「うーん、でもなあー」

ということで思い切って隠してしまうことにしたのです。こっちの曲線も、あっちのカーブもみんな仲良く山の中へはいっていただくことにしました。

「あれ、コレしか線路が見えないの?」「つまんないの!」そういう声(自分の中の)を振り捨てて突き進むことにいたしました。

「地形記入プラン

地形のプランは実際に制作に入ってから大きく変わっていきますが、そこから先は現物合わせのため、最終的な図面はありません。

この設計の段階ではどこの線路を使用するか具体的に決めていない部分もありポイントの番数、開き、曲線半径などかなりアバウトなところがあります。

(今考えると、よくまとまったと思います。)

この構想(妄想)の日々は 行きつ戻りつしながら制作に取り掛かる1年以上前から続いていたのです。

次回は制作の日々にもどろうと思います。

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構想(妄想)の日々

2010-03-07 | レイアウト

しなの高原鉄道の制作記事がつづいていますが。

肝心なことをわすれていました。

鉄道事業の基本構想です。制作に入る前の長い長い日々を思い出してみます。

今日はお休みなので少し頑張って書いてみます。

家のなかで怪しく佇むお父さんがいます。

家内「お父さん、何してるの?」

夏風「うん、別に」

そう、この段階でこのプロジェクトの機密をさとられてはいけません。

「あそこの家具をこうずらせば、このくらいのスペースが。いやいやあっちの部屋の方が」

などと考えていることは決して悟られてはいけません。

 レイアウトの設置スペースとそのために犠牲となる空間に変わる代替用地の確保をしておかなければなりません。当然意味もなく家中の片付けに熱心なお父さんが出来上がります。

この頃は下心も知らずに家内も喜んでいます。

 そしてプロジェクトの発表の日、「どうするのよ!! ここはどうなるのよ!!!」

それはそれは大変でしたがなんとか乗り切りました。

用地交渉とは別に具体的なプランニングを進めます。とても楽しい作業です。

まず、何を走らせるのか 

 コレは比較的簡単に決まりました。当鉄道の所有車両は国鉄型に限られているのです。

しかも蒸気機関車は当鉄道創業時に購入した関水のC11のみ。

 私が一番鉄道にのめり込んだ時代、昭和45年頃から昭和50年代前半の頃の車両です。

次に、どんな景色の中を走らせるか。

これは悩みました。

山の中、のどかな田園風景、海もいいな、大きな鉄橋を渡る姿、いえいえ、上野駅のような大きな駅と複々線、3複線    妄想は限りなくひろがります。

ここは安楽マニアの真骨頂。 

 何でも御座れのすき放題。レイアウトは頭の中を駆け巡ります。

このままでは前に進めません。

邪念を振り払い、絞込みを行います。結局自分の一番好きな信州の情景、春の伊那谷、早春賦の安曇野、夏の軽井沢・・・・・・・でも海も欲しいな。

「信濃の国は十州の境連なる国にして・・・・・・・・・・・・海こそなけれ、物さわに・・・・・・・・」

ここが正念場、海はないのです。欲張ってはいけません。

さて、イメージが出来たところでどんなレイアウト(配置)にするか具体的な作業に入ります。

 列車がすれ違う情景・・・・・・・複線が必要です。

 手放しで見ていられること・・・・・・・エンドレスがいりますね。

 本線上で後退運転をしないこと・・・・・・・上野駅の推進運転なら良いんですけど。

 メインとなる駅も欲しいですね・・・・・・・・このスペースで本線上に駅を作ると有効長が?

 バックしないで元の駅に戻るには・・・・・・リバースもいりますね。

 列車をとっかえひっかえ・・・・・・・・・隠しヤードが欲しいです。

そんなことを考えながら描いた最初のプランがコレで

「最初のプラン」

この時点で有効長は20m車7両でした。

電車の編成はそのまま折り返し、機関車の編成は

機回し線を使って機関車を前方に付け直します。

ところがここでまたまた問題が、本棚(自分の本、もちろん鉄道、模型関連です。)を置くスペースがないんですね。(他の部屋への設置を断固拒否されました。)

この辺の交渉は大プロジェクトにつきものの用地交渉とかわりません。地元住民の方の意向は最大限に尊重します。さもないと鉄道事業そのものが頓挫しかねません。

泣く泣く駅を本線側へ移動しました。

以下つづきます。

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台枠制作の日々

2010-03-07 | レイアウト

順番に戻ります。

いよいよ制作にはいります。といいたいところですが用地取得の条件であった片付けが残っておりました。たくさんのダンボールに詰め込まれた本、本、本。コレを処分いえ、収納するための本棚を作成することになりました。インターネットで調べてみると「清く正しい本棚の作り方」というHPを発見、木工などまともにしたことのない私には大変参考になりました。

いわく「材料は本職に切っていただけ」   

すぐさま知り合いの材木屋さんに図面片手に駆け込み、本棚3台分とレイアウトの台枠の材料一式を切りだしていただきました。正月休みに入る前に我が家に届いた材料はHPにあるとおり重ねられた棚板は寸分の狂いもなくひとつのブロックになっていました。(写真とっておけばよかった)

急いで本棚を作成、つづけて無事台枠の工作に入ることができました。

1p1010033_3

台枠の柱は9cm角の材木、梁となるのは9cm幅の貫板と呼ばれるものを使いました。組立は木ねじと木工用ボンドを併用しました、このへんの工作法も先のHPを参考にしています。

1p1010035_3

天板は9mm厚のベニヤ合板をベニヤ釘で打ちつけてあります。天板の水平が出るように気をつけましたが、さすがに本職に切りそろえていただいた柱は寸分の狂いもなく高さがそろっていました。

P1010060_2

台枠制作後レールの敷設に入りましたが、なぜか途中の過程を撮影していません。おそらくはじめての経験に、ひとりで大騒ぎしながら作業をすすめていたので、それどころではなかったのですね。この写真は年も明けて2007年1月14日付けのフォルダーにはいっています。

年末年始をどう過ごしたかはご想像におまかせします。

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景色がうまれた日々

2010-03-07 | レイアウト

うれしいことがありまして、ちょっと順番を飛ばします。

実は始めたばかりのブログですが、リンクをかけていただきました。

必撮!箱庭仕上人」様のサイトにご紹介いただきました。

管理人の浦島支線様が

「鉄道模型ジオラマをよりリアルに撮影するために、日々挑戦する管理人の画像記録集」

として運営されています。

ちょっと長くなるかも知れませんが しなの高原鉄道にとって大きなきっかけを与えてくださったサイトなのでその辺の話を書かせていただきます。

 しなの高原鉄道は昨年12月発売の「Nゲージマガジン52号」に掲載していただくことができました。その中でもご紹介させていただきましたが当鉄道の背景は「必撮!箱庭仕上人」様の背景画像を使わせて頂いております。

当初は背景をどうしようという具体的なイメージがなかったのですが

Tp7010039

この部屋を占拠(いえいえ快くお貸しいただいています。)したときの条件で

必要が生じた場合いつ何時でもこの土地の明け渡しに応じること。

その際は現状復旧をすること。などなどいろいろな制約がかかってしまいました。

最初は安直に壁紙も白いし、ここに背景画をささっと描いてなどと妄想しておりましたが

よくよく考えるまでもなく絵を描くセンスはないし、壁を汚すとおこられてしまうしなどと

悩んでいるときにこのホームページに出会いました。

 すばらしい写真を背景に生き生きと走る列車たち。

これだ!と思い早速背景画像をダウンロードして試して見ました。

Tp7080042

ダウンロードした画像を大きく伸ばしてプリントし画鋲で貼り付けてみました。

レイアウトの上に作成した情景の後ろに景色がある。

この情景を見渡したときの感激、今でも忘れません。

上の写真がそのときの写真で撮影日は2007年7月8日となっています。

その後地形にあわせ、山の稜線に合わせて画像を切り貼りし、残雪の北アルプスの写真も欲しくなったり(コレは自分で撮影しました)

Tp5040142

さらに写真の切り貼りを重ね、プリントアウトしたものを「画鋲で」(あくまでも壁を汚してはいけません)壁に貼り付けました。

画像の処理ソフトをもっていないので以上の加工はエクセル上で行いました。

Tdscf2688

Tdscf2689

上の写真が2009年5月10日の状態です。

 「必撮!箱庭仕上人」様のサイトには背景画像をたくみに使われた情景写真がたくさん載っていて制作のモチベーションを高めていただいております。

ぜひ皆様も遊びにいかれると良いと思います。

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