島津明香(しまづはるか)活動報告

高砂市議会議員、島津明香(しまづはるか)の日々の活動を報告いたします。

4・5歳児の保育料軽減をする意義とは

2016-12-06 22:22:55 | 日記
昨日に引続き本会議での質疑でした。
条例議案に引続き、予算議案の質疑を行いました。

条例議案では農業委員会等に関する法律の一部改正を受け、
農業委員の選出方法等が変更となる条例改正について議論となりました。
また、予算では人件費や文化会館の改修なども議論がありました。

その中で私が質問をしたのは4歳・5歳の保育料の一部を軽減する幼児教育保育料軽減事業。

市内在住で幼稚園・保育園(認可のもの)・認定こども園に通園する4歳・5歳の1号認定・2号認定の子どもが対象となります。
助成範囲は
1号認定の子どもは市が条例で定める保育料の1/2、
2号認定の子どもは市が条例で定める保育料から給食費を除く分のうち1/2を教育に係る部分とし、そのうちの1/2の額となります。



子育て家庭の負担軽減は考えていかねばならない課題ですし、
この助成が行われることによって助かるご家庭も多くあると思います。
ただ、本当にこの助成が意味のあるものになるのか、ほかにやるべき施策はないのか、検討はしなければなりません。
また、この助成が行われる限り、年間4600万円を超えるお金が毎年この助成に使われることになります。
2年、3年もすればその金額は億単位となります。
まだまだ30年後も現役世代の私たち世代としては、より慎重に審議しなければならない予算であると考えています。

この施策の目的は
1.すべての子どもに質の高い幼児教育を保証する。
2.子育て家庭の経済的負担を軽減することにより少子化対策や子育て世代の定住に繋げる。
3.小学校就学前の幼児教育と義務教育である小中学校教育との円滑な接続を推進する。
とされています。
子育て家庭への支援はもちろんではあるものの、教育への支援を重視したものとのことです。

私が主張したことは、一つ目に、教育にお金を投資するのであれば、助成ではなく質の高い教育を行える園や学校を整備するべきではないかということです。
保育料の助成よりも、質の高い教育によって公立の教育を希望する方々が高校や大学も公立に通うことができる基礎学力を提供するほうが
長い目で見ると各家庭が子どもの教育にかけるお金は少なくなります。

二つ目は助成によって今現在幼稚園・保育園(認可のもの)・認定こども園に通園していない4歳・5歳が通園できる環境が整うのかということです。
4歳児は93%以上が、5歳児は95%以上がすでに幼稚園・保育園(認可のもの)・認定こども園に通園しているとのこと。
現状、保育料は応能負担であるため、それ以外の方々は経済的理由というよりは、
お子様に合った就学前教育を受けるためや保護者の方の勤務の関係でこれら以外の園に通われている方であると推察されます。
現在幼稚園・保育園(認可のもの)・認定こども園に通園していない方に通っていただく制度としては妥当性に欠けるのではないかと疑問に思います。

三つ目は他の市町との差別化や競争性について。
似たような施策を行う他市町は多くあります。しかしながら、その多くは多子世帯への助成や子育て家庭への支援を目的にされています。
せっかく、高砂市は教育に力を入れて施策を打ち出すのであれば、
やはり助成ではなくより質の高い教育の提供に力を入れ、差別化を図るべきではと思います。


これらを主張したところ、答弁ではあくまで目指しているのは教育の機会均等であり、
すでに園や学校など施設は十分に整備できているため、そこに通っていただくことを目指したいとのことでした。

とはいえ、まだまだすっきりしない点もあるため、明日も引続き行われるこの事業についての他の議員の質疑に耳を傾けたく思います。