家族が病院でお世話になっている。
命があぶなかったのだが、緊急手術をうけ、一命をとりとめる。
病院にいると、いろんな人と出会い、ふーっと、自分は何のために生まれてきたのかな、と考える。
今の私の原点は、高校時代にある。いや、もしかすると、もっと前から何かの影響を受けているのだが、今のような社会問題を追いかけるようになったのは、高校時代に参加した体験学習「青年ボランティア育成講座」(茨城県教育事務所主催)だった。
私は決して、ボランティアに向くタイプの人間ではない。しかし、その講座に行ったことで、福祉の道に進もうと思った。(詳しくは、近日、発刊される「週刊読書人」に執筆)
教育事務所の担当者に相談すると、「福祉の道に一人でも多くの人がきてくれることはありがたい。けれど、あなたは大学で法律を学び、政治家になって制度を変えて広く皆を助けて欲しい」と言われた。その担当者は、元新聞記者。世の中を変えるのは最後は教育だと悟って、教育の道に転身していた。のちに、調べたら、小学校の校長先生になっていた。
その人の言葉に強烈な影響を受け、法律学科を専攻し、現在、政治家にはなっていないが、近い職業ではないかと、この世界に入った。
だから、私の原点というか、考えには、まず、「自分が政治家だったら、何に取り組むか」ということがある。
政財界の取材の経験から、政治家には「しがらみ」がありすぎて、正しいことができないことに気付いた。
その「しがらみ」を断ち切れるのは唯一、世論である。
その世論を作るには現場の声を広く届けなければならない。
そうした想いが、私の書くものの背後にあり、自分に何か能力があるならば、それを社会に還元したいと思うのだ。