ベトナム料理の味のベースは何といっても「ヌクマム」です。
ヌックマムやニョクマムとも記載されます。
ヌクマムは、イワシやアジなどの塩漬けを熟成、発酵させて作る魚醤です。
タイのナンプラーや、中国産の魚醤、日本のしょっつるなどを
イメージされると良いかもしれません。
ベトナム料理には欠かせないもので、様々なタレのベースになり、
調味料としてもたくさんの料理に使われます。
前回、ベトナムの生春巻きをご紹介させていただいた際に、
少しだけ登場した「ヌクチャム」も、
ヌクマムをベースに、にんにく、生とうがらし、レモン汁と砂糖、水を加えて作ります。
ヌクチャムは、匂いもあまり気にならず、少し甘酸っぱい味が
春巻きをはじめ、様々な料理との相性抜群で、
『ヌクチャム』という商品名で販売もされています。
ドレッシングのようなお手軽なタレです。
それでも、匂いが気になるという方には、
日本の醤油に似た「ヌックトゥオン」や、
ピーナッツペーストと味噌をベースにしていて、
生春巻きなどと共に出されることの多い「トゥオン・ダウ」というタレがお薦めです。
他にも「トゥオン・ゴッ」という赤味噌ダレや、
「トゥオン・デン」という黒ダレなど、多くのタレが存在し、
レストランで料理を注文すると、小皿に入っていくつか運ばれてきます。
どのタレがどの料理につけるのか迷ってしまいますが、
厳密な決まりはありません。
様々な味を楽しむのもよし。
一つの好きな味を見つけて楽しむのもよし。
食べる人の好みで、一番合うタレが決まるのです。
是非、皆様のお薦めのタレをベトナムの旅で見つけてください。
(前田 貴俊)
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