花にまつわる幾つもの話

子供時代の花にまつわる思い出や、他さまざまな興味のあることについて書いていきたいと思ってます。

天然石標本~アイオライト&サンストーン混在~

2017年10月10日 | 天然石標本
最後にご紹介するのはこちら
アイオライトとサンストーンの混合石です。


『アイオライト(和名:菫青石)・サンストーン(和名:日長石)』
 インド産


インクルージョンタイプは以前にも紹介しましたが
今回はくっきりと分かれている珍しいタイプです。
グラム単位での値段だったので
結構お高めでした(汗)。


ネットによる詳細は以下の通り


『アイオライト・サンストーン』は、
「アイオライト」と「サンストーン」の二つの石が混ざり合ってできている石。
あるいは『サンストーン・アイオライト』とも。

アイオライトという名前は「ion(スミレ色)」と「lithos(石)」という二つの単語を合わせた造語。
その名の通り、少しくすんだような、落ち着いた青紫色の天然石。
アイオライトの最も特徴的な点は、肉眼でもはっきりとわかる「多色性」にあり、
多色性とは、見る角度や光彩によって色が変化して見える現象のこと。
アイオライトを光にかざしながら方向を変えてみると、
紫がかった青色、ごく淡い青色、灰色がかった黄色など、違う色あいを見る事ができる。
ちなみに、このアイオライトという名前は、宝石やパワーストーンとして流通する際の商品名のようなもの。
鉱物(原石)での正式な名前は「コーディエライト」という。
そのため、ごくまれに産出される無色のアイオライトは「ホワイト・コーディエライト」と呼ばれている。
また、この石の中に鉄分(レピドクロサイトなど)が多く内包されると一定方向に真っ赤に見えるため「ブラッドショット・アイオライト」と呼ばれ、大変希少。
アイオライトにまつわる有名なお話としては、
その昔、大海原を渡るバイキング達が、この石の多色性を利用して、
羅針盤の方位算出に用いていたと伝えられているが、
色が変わったように見える現象は、神秘や不思議ではなく、
アイオライトが持つ石自体の特性なので、この話に信ぴょう性はあまりないが、
「太陽の位置を知るための偏光フィルターとして用いた」
「有名な冒険家がアイオライトを持っていたことから、それにあやかって守り石となった」など
様々な説がある。

サンストーンはムーンストーンと同じ長石グループの仲間。
和名「日長石(にっちょうせき)」といい、
月のように見えるムーンストーン(和名:月長石)とは対照的に
オレンジ色にキラキラした特徴を持つことから、
太陽に見立ててこの名が付けられた。
またサンストーンには「ヘリオライト」という別名もあり、
古代ギリシャ語で太陽を意味する「ヘリオ」と、
石を意味する「リトス」から由来している。
上質で美しいものは透明感があり、石の中にキラキラした虹色の輝きが見られる。
この輝きは鉱物の中に含まれる細かな内包物に光が反射しているからであり、
アベンチュレッセンス効果という。
この効果からアベンチュリン・フェルドスパーとも呼ばれる。
サンストーンは産地によって様々な特徴を持っているため、
通常は赤みがかったオレンジ色だが、
それ以外にもグリーンやピンクなどの色も存在する。

この二つの鉱物が合わさったものが「アイオライト・サンストーン」。
色彩は様々見られ、青と赤がはっきりと分かれているものや、
アイオライトの中にサンストーンが完全にとけ込んでいて(インクルージョンタイプ)、
全体的なカラーは紫だけど、
その中にキラキラした内包物が見られるものだったりとバリエーション豊か。

ちなみにサンストーンに見られるキラキラした内包物は、
主に「ヘマタイト」や「ゲーサイト」といった金属製の鉱物。
ヘマタイトは銀色の「鉄」で、
この鉱物の微小のものが鉱物内に入り込んで
キラキラ光る幻想的な輝きを放つ内包物を作り出す。



アイオライト側からとサンストーン側からとそれぞれ撮影してみました。







サンストーンの色がもっとくっきりしたものが欲しかったのですが
やはりお高くて(泣)。


こちらはライトをあてて撮影しました。
アイオライトの群青色とサンストーンのオレンジ色がより鮮明になります。








オレンジ色のキラキラとした輝き
おわかりいただけるでしょうか?
夕陽が完全に沈みきる寸前の夕刻の空のようです。
あるいは宇宙空間の星雲でしょうか?
なかなか幻想的な石ですよね。


先着100名プレゼントがこちら。
ギリギリ残り数個というところで間に合いました(笑)。


黒曜石の矢じりは以前から欲しかったものなのでラッキーでした!
ミニアンモナイトの方は友人の息子さんにプレゼントしようかと思っています。





本日で戦利品の紹介は最後となります。
次回は12月の池袋ショーでしょうか。
グレープ・カルセドニーの房タイプ
絶対に探し出したいですね~。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

天然石標本~内蒙古産松茸水晶(群晶)&チベタン・ターコイズ~

2017年10月06日 | 天然石標本
四回目にご紹介するのはこちら


『松茸水晶(英名:セプター・クォーツ)』
 内蒙古産


今回のフェアで特に目についたのは
中国でも更に奥地のモンゴル方面で産出されたもの
これもその中の一つでしょうか。
松茸水晶(=セプター・クォーツ)の群晶(=クラスター)タイプです。
松茸の形をした水晶が放射状に伸びていて
きのこの山みたいで可愛いです。


三方向から撮影してみました。












根本部分の苔色は恐らくクローライト(=緑泥石)かと
セプター・クォーツで有名なのは
傘部分がアメシストで軸がスモーキー・クォーツタイプですが
モンゴルやヒマラヤ付近で産出する石は
全体的にミルキータイプが多いみたいですね。


続いて、購入したお店は違うんですが
同じ中国奥地つながりということで


『チベタン・ターコイズ(和名:トルコ石)』

チベタンとはチベット産を意味しますが
実際に産出されたのは別の地域。

ネットによる説明だと
交易品としてイランから流入したトルコ石がルーツ。
古いものはチベットに渡ってから、1000年以上経っているものもあり、
アンティークとしての価値があるとか。
大昔のチベットでは、ターコイズはお金のように扱われ、
我が子がお寺に小坊主として入る時の持参金(持参石)として、
親は畑を売ったり大変な苦労をして
良いターコイズを手に入れたという記述が
ミラレパ(チベットで最も有名な仏教修行者(1052-1125年))の
伝記の中にも記載がされているらしいです。

また、チベットのカム族女性のように、頭にかぶる帽子に、
びっしりターコイズを縫いつけてあったり、
三つ編みにした髪の毛にターコイズを編みこんだり、
ネックレスや数珠の一部にもターコイズが使用されている。






トルコ石と言えば、明るい青や空色を想像しがちですが
こちらのタイプは鮮やかな緑。
私の中ではこちらの色の方がチベットのイメージと合いますね。
裏側の中心部分に縦に細い溝が刻まれており
恐らく装飾品として使われた名残かと思われます。
もともとがアンティークならそれも道理ですね。



次回は珍しいアイオライトとサンストーンの混合石を
ご紹介したいと思います。
インクルージョンタイプはよく見かけますが
綺麗に区分けされて混在しているのは初めてかも。

ぜひともお楽しみに~!


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

天然石標本~グレープ・カルセドニー~

2017年10月05日 | 天然石標本
三回目にご紹介するのは2016年に発見された新種の鉱物です。

『グレープ・カルセドニー(パープル・カルセドニー)』
 インドネシア・スラウェシ島産

ネットによる詳細は以下の通り


2016年初頭にインドネシアで発見された
新種のカルセドニー(玉髄)で葡萄の房をイメージさせる
可愛らしい形状と鮮やかなパープル色が非常に人気が高い。
正式な名前はまだないが、一般的には『グレープ・カルセドニー』と呼ばれている。

『パープル・カルセドニー』
カルセドニーは石英の非常に細かい結晶が網目状に集まり、
緻密に固まった鉱物の変種で、
美しく透明感のあるものはとても人気がある。
アゲートと成分的には全く同じものだが
主に色が均一で模様が無いものをカルセドニーと呼び、
縞状(オニキス)などの模様を持つものをアゲートとして区別している。
特にパープル・カルセドニーは持ち主の気持ちを落ち着かせ、
品格を高める石。女性性を高めるにはおすすめの石。

ちなみにアメリカ・オレゴン州スイートホーム産に
通常タイプのパープル・カルセドニーが
産出されているようですが
こちらは『バイオレット・カルセドニー』と呼ぶみたいですね。





コロっとした形状が見た目にも可愛らしい石です。
本当に葡萄の形をした砂糖菓子のよう。
(あるいはウィスキーボンボン?)
新種の鉱物とは知らずに購入して
その後、ネットで調べた結果
ここ最近、ツーソンのミネラルショーで
出回り始めたものだと知りました。

今回は残念ながら小さいタイプにしか出逢えませんでしたが
(実は画像の石も二個ずつのものを並べて撮影しました)
房状タイプもあるみたいですね。
12月の池袋ショーではぜひともゲットできたら嬉しいですね。
それにしても毎回参加するたびに珍しい新種に巡り会えて
嬉しさと同時に石コレクターには終わりがないんだなぁと
改めて痛感しました。


次回は内蒙古産の松茸水晶のクラスターを
ご紹介したいと思います。
お楽しみに~!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

天然石標本~桃簾石(チューライト)~

2017年10月04日 | 天然石標本
二回目にご紹介する石はこちら

『チューライト(和名:桃簾石)』
 

書籍及びネット等による詳細は以下の通り

ゾイサイト(和名:灰簾石「かいれんせき」)は
『エピドート(緑簾石)』の仲間で、
緑簾(りょくれん)石グループに属するケイ酸塩鉱物の一種。
変成岩やペグマタイト中で多く発見される。
スロベニアの科学者・ジグムント・ゾイスにちなんで命名された。
1805年、スロベニアのザオアルペ山脈でこの鉱物を発見した
鉱物ディーラーのシモン・プレシェーレンが、
ゾイス氏の元にこの鉱物を持参したことから、
発見地にちなんで「ザオアルパイト」と呼ばれていた時期も。
「クリノゾイサイト」(和名:単斜灰簾石「たんしゃかいれんせき」)は、
成分が同じで結晶構造の違う同質異像の鉱物。
ゾイサイト(灰簾石)の色は青、すみれ色、緑、茶色、ピンク、黄色、グレー、無色等多様で、
無色のものは宝石として好まれ、また半透明から不透明なものは主として彫刻等に用いられている。

また、ゾイサイトはかつて「黝簾石(ゆうれんせき)」とも呼ばれたが、現在は使われていない。
マンガンによりピンク、バナジウムで青から紫色になる。
前者を『チューライト』(和名:桃簾石「とうれんせき」)、
後者は『タンザナイト』(ティファニー社が産地名に因んで付けた商業名)。
チューライトはノルウェー古代の産地名“ツーレ”に因む。
グリーンのゾイサイトはタンザニア産で、現地では『アニョライト』と呼ばれる。

ゾイサイトの変種であり、変成岩の一種でもあるアニョライトを構成しているのは、
緑のゾイサイトと黒の「チェルマカイト」、そしてルビーの結晶。
アニョライトに含まれるルビーは、宝石になるほど上質なものは滅多にないが、
ゾイサイトの緑と見事なコントラストを織り成し、独特の美しさを醸し出している。

ゾイサイト(灰簾石)の主な産地はタンザニア(主にタンザナイト)、
ケニア(主にアニョライト)、ノルウェー(主にチューライト)、
スイス、オーストリア、インド、パキスタン、アメリカのワシントン州等。






満開の桜の園を彷彿とさせるとても可愛らしい石です。
後日、日本産のチューライトを
特に『桜ライト』と呼ぶと知り
偶然ですが思わぬ一致にビックリしました(笑)。

ちなみに『桜ライト』は大和撫子の石だそうです。
色ももっと赤っぽい感じでしょうか?
私はピンクの方が桜のイメージがあります。
石の名前に桃が入っているので
桃の花でもピッタリかもしれませんね。


次回は2016年に発見された新種の鉱物
グレープ・カルセドニー(パープル色のカルセドニー)を
ご紹介したいと思います。
お楽しみに~!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

天然石標本~スーパーセブン~

2017年10月03日 | 天然石標本
本日より秋のミネラルフェアでゲットした
戦利品を順次ご紹介していきたいと思います。

最初はこちら

『スーパーセブン(セイクリッドセブン)』
 恐らくブラジル産


ネットによる詳細は以下の通り


スーパーセブンは、「水晶」をベースに「アメジスト」「カコクセナイト」
「ゲーサイト」「レピドクロサイト」「スモーキークォーツ」
「ルチル」この7つの鉱物が1つに集まったもの指す。
アメリカの有名なクリスタルヒーラーであるA・メロディー女史が
「スーパーセブン」と名付けて紹介したことで、一気に有名になった。
A・メロディー女史が強い力を持っていると呼んだ「スーパーセブン」は、
ブラジルのエスピリトサント鉱山で取れたものだけだが、
近い特徴を持っている石はその他の鉱山(ブラジル・ミナス・ジェライス)でも産出され、
今ではこれらも全て「スーパーセブン」と呼ばれている。
含有鉱物が多いものほど希少価値が高く、またパワーストーンとしての力も強いとされている。




透明度が高く
全体的にスモーキーがかり
中心部分にはアメジストのファントムが
くっきりと見えます。




反対側からの画像では
下部に白っぽい針のような細いルチルが点在しています。



こちらはズームアップした画像。
真ん中の赤い斑はレピドクロサイト(燐鉄鋼)。
他にも黒っぽい針状のものもありますが
多分ゲーサイト(針鉄鉱)かと。
さすがに貴重石であるカコクセナイトは
入っていないみたいですね。
ちなみに水晶の中に、赤色の鱗鉄鉱と赤色の針鉄鉱が混入したものを
ストロベリークォーツと呼びます。


今回入手したスーパーセブンは
「スモーキークォーツ」、「アメジスト」、「ルチル」、
「レピドクロサイト」、「ゲーサイト」
そしてベースは水晶ですから
六種類が含まれているということになるのでしょうか。


スーパーセブンはパワーストーンの世界では珍重されていますが
私が学んでいる鉱物鑑定士のI先生によると
本来、クリスタル(無色透明)が最上とされる水晶の世界で
様々なインクルージョンを持ち
色も一定しないスーパーセブンの価値は低いという考え方が通例だそうです。

そのせいか、私も長年、スーパーセブンにはなかなか手が伸びなくて(苦笑)
ただ今回の石は見た目がとても美しかったので
あえて購入してみました。


次回は桜模様のチューライト(桃簾石)を
ご紹介したいと思います。
ぜひともお楽しみに。








コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする