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ワンセグチューナーでSDR (Windows用ソフトウェアインストール編)

2012-05-21 22:16:56 | ソフトウェアラジオ
コメント欄でインストールの方法について質問がありましたので、Windows上でRTL2832U使用のワンセグチューナーをSDRとして利用するためのソフトウェアのインストールについて、ひと通り流れを説明したいと思います。基本的には元のページの内容をよく読んで理解した上で行なわれることをお薦めします。
また、私はWindows7 64bit版で動作させていますが、他の環境についても同じように行くかはわかりませんし、ここで記述する通りにやってみてうまく行かなくても責任は負えません。

今回インストールするのは、Balint Seeber氏がwiki.spench.netで配布されているものです。これはインストーラーパッケージになっていて、必要なドライバ、HDSDRなどのSDRソフトウェア、ドライバとHDSDR等を橋渡しするExtIOライブラリなど必要なソフトをすべてインストールできるようになっています。
ただ、私の感想では先にHDSDRなり、Winradなりをインストールしておいた方が間違いが少ないかなと思います(後で出てくるフォルダの指定さえ間違えなければ全部やってもらった方が楽なんですが)。

このソフトウェアに関する説明、ダウンロードのリンクは、http://wiki.spench.net/wiki/USRP_Interfaces のページにあります。最初のところにページ内の目次がありますが、そこの"7.3.2 Installer"と書かれているところにインストーラー(ExtIO_USRP+FCD+RTL2832+BorIP-BETA_Setup.zip)へのリンクがあります。ミラーとオリジナルのリンクがありますが、「ミラーを使ってくれ」と書かれているので出来るだけミラーサイトの方からダウンロードしましょう。

ダウンロードして展開すると中身は実行ファイルが1つですので、それを実行します。あとは流れに従って進めるのですが、いくつかのポイントだけ以下で説明します。チューナー自体はこの段階で接続しておけばいいと思います(通常の環境であればWindowsが新しいデバイスを検出するもののドライバーのインストールに失敗するはずで、それでOK)。このとき、デバイスマネージャで該当デバイスのところをダブルクリック、詳細->ハードウェアIDでIDをメモっておきます)。

インストーラを実行して進んでいくと最初の方でインストールするコンポーネントを選択するところがあります。ここは基本的にいじる必要はないのですが、前に書いたように先にHDSDR等をインストールしているのであれば、下の方の"Download an SDR receiver application"のところはチェックを外しておきます。



"next"を押して進むと、今度はHDSDR等のインストールされている(あるいはこれからされる)フォルダを指定するように言われます。インストーラはここで指示されたフォルダに必要なライブラリ等をインストールします。



私の場合は"E:hdsdr"という場所にHDSDRをインストールしてあるので、そこを指定しています。ご自分の環境に合わせて設定してください。

次にドライバのインストールの選択画面が出ます。ここで対象となるワンセグチューナーに対応するDeviceを選択します。何も出なければOptionsから"List all devices(だったと思う)"を選ぶとデバイスを選択できるようになるはずです。VIDとPIDを確認しましょう。また、ここに紹介する画面ではDevice名がRTL2832Uになっていますが、必ずそう表示されるのかどうかは判りません。それと、最初にインストールしたときにはVID, PIDの右にMIという欄もあった気がするのですが、そこは"00"を入力すればOKでした。そしてこれが一番重要なのですが、右のTargetのところで必ずWinUSBを選択してください。デバイスとターゲットのドライバの選択を確認したら下のInstall Driverをクリックします。



ドライバのインストールが終わるとダイアログが出ますが、closeして大丈夫なはずです。その後さらにインストールが進んで下のような画面になるとインストールは終了です。



ここでNextをクリックするとBorIP起動とドキュメント表示のチェックボックスがありますが、いずれも外して終了して結構です。ドキュメントは元々のページです。

インストールは以上で終了です。HDSDRをインストールしたディレクトリの中に、ExtIO_USRP.dllなどがインストールされていることを確認してください。もう一点、デバイスマネージャで、libusb(WinUSB)devicesの下にRTL2832Uがぶら下がっていることを確認できれば、まず間違いないと思います。

実際の使用については端折って書きます。HDSDRでしたらOptions->Select InputでUSRPを選択します。そうするとExtIOの画面が出ますので、Device HintのところにRTLと記入してCreateボタンを押してエラーが出なければ成功です。これでHDSDRをスタートさせればワンセグチューナーをHDSDRから操作し受信できるようになります。

一応ひと通り説明したつもりですが、不十分な点、間違い等もあるかも知れません。その場合はご容赦ください。お気づきの点があればご指摘いただければ幸いです。

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1500円のワンセグチューナーでソフトウェアラジオ(2)

2012-05-13 00:26:21 | ソフトウェアラジオ
なぜ、ワンセグチューナーが汎用のSDRのフロントエンドとして使えるのでしょうか。

今回対象となっているワンセグチューナーは、大きく分けて2つのチップ(モジュール)で構成されています。1つは、クワドラチャミキサーと発振器を用いて、入力信号をベースバンド(あるいは適当なIF)に変換する「チューナーチップ」で、もうひとつはIF信号をADCで取り込んでデジタル信号に変換し、映像の復調を行う「復調チップ」です。復調されたデータをUSB経由でPCに渡すインタフェースも復調チップに含まれているようです。

通常は復調された映像データが出力されるのですが、RTL2832Uという復調用チップには映像の復調を行わず、ADCで変換したベースバンドのI/Q信号をそのまま出力するモードがあることがわかったのです。生のI/Q信号を取り込むことが出来れば、PCの側でソフトウェアを用いて色々なモードの信号を復調することができることになります。なぜこういうモードがあるかというと、ワンセグチューナーにFM放送の受信機能を追加する際に、その復調をPC側のソフトウェアで行うためのようです。

これを最初に発見したのは、Linuxのドライバ開発者のAntti Palosaari氏だそうで、そこから色々な人がhackしてrtl-sdrやそれを活用したBalint Seeber氏のソフトウェアなどが生まれたようです。

一方チューナーチップの方も多くの種類があるようですが、今のところElonicsのE4000、FitipowerのFC0012,FC0013,FC2580が上記のソフトウェアでサポートされていて、カバー範囲もチップによって違うのですが、E4000がもっとも広い範囲を受信できるという情報があります(64-1700MHz)。ですから、これらのチューナーチップとRTL2832Uの組み合わせで構成されているワンセグチューナーであれば汎用のSDRとして利用できる可能性が高いということになりますね。今回私が試したDS-DT305はFC0012を使用しています。
下はE4000のブロック図です。


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1500円のワンセグチューナーでソフトウェアラジオ

2012-05-12 01:21:04 | ソフトウェアラジオ


お久しぶりです。相変わらず無線のアクティビティは低いのですが、JA5FNX氏に刺激を受けて、連休中から安価なUSBスティックタイプのワンセグチューナーを使ったSDRで遊んでいます。詳細はまた別エントリで書ければいいと思うのですが、"RTL2832U sdr"のようなキーワードで検索すれば色々情報は得られます。


簡単に言いますと、RealtekのRTL2832Uというチップを採用している安価なワンセグチューナーをPCに接続し、適当なドライバやライブラリをPCにインストールすれば、60MHz-1700MHzの範囲(チューナーによって異なります)で3.2MHz/8bitのI/Q信号データをPCに取り込むことができるようになり、その後はPC上でFFTや復調といった処理が可能になるということです。ユーザの使用するソフトウェアとしては、WinradやHDSDRといったおなじみのSDRソフトを利用することができます。他にもGNU Radioを使ったり自分でプログラムを書くことによって色々な信号の復調が可能になります。
CQ誌でも紹介されたFUNCube Dongleをご存知でしたら、似たようなものだと思ってもらっても構いません。ただし、FCDが96ksps/16bitのADCを用いているのに対して、こちらのADCはサンプリングレートは3.2Mspsとそこそこ高いですが、解像度は8bitしかありません。一度に広い範囲を扱える反面ダイナミックレンジはせいぜい4〜50dB程度だと思われます。


具体的にどのチューナーを使えばいいのかということですが、eBayなどで、上記と同じようなキーワードで検索すればいくつもヒットして、すでに実績のあるものが$20から$40くらいで見つかります。それを購入してもいいのですが(私も1つ注文を入れていますHi)、FNX氏の情報やWeb検索などから、日本で売られているモノのなかにも、ZOXのDS-DT305やレッドスパイスのLT-DT306という型番のチューナーがこのチップを使っているらしいということがわかりました。いずれも1500円程度で入手できます。SDRとしての利用の報告はありませんが、動くかどうか試してみようじゃないかということになりました。


今回は、チューナーはDS-DT305を使い、ソフトウェアとしては、Balint Seeber氏によるWindows用のインストールパッケージを利用しました。http://wiki.spench.net/wiki/USRP_Interfaces 内のDownloadリンクからダウンロードし、実行すればひと通り必要なソフトウェアがインストールされます。ページの説明とインストーラーの指示通りインストールしてHDSDRを起動すると…ちゃんとこのチューナーが認識されて使えました!SGを接続して簡単に調べてみると、DS-DT305では42MHzから940MHzくらいの範囲で信号を受信できるようです。上限の方は手持ちのSGの上限に近いですし、もうちょっと上まで受信できるかも知れませんが正確にはわかりません。
感度の方ですが、シングルトーンを500Hz帯域のCWモードで聞くと-130dBmくらいから聞こえます。一方で上は-80dBmあたりでサチるというか、AGCがかかってしまうのか出力のレベルというかS/Nは変わらなくなります。


実際のアンテナを繋げての受信はそれほど時間を取れていないのですが、50MHz帯のアマチュアの信号やFM放送、エアバンドのAMの通信などは確認しました。ただ、FM放送の周波数帯では、私のロケではFM横浜が強すぎて抑圧を受けているのか他の放送局の信号がうまく復調できなかったりお化けが聞こえたりしています。
どなたか追試してみませんか? また、他にもこんなチューナーで使えるよ、みたいな情報も出てくると面白いと思います。


参考となるページのURLを最後にいくつか掲載しておきます。他にもたくさんあります。


  • http://wiki.spench.net/wiki/USRP_Interfaces 今回試したソフトウェアとその説明

  • http://wiki.spench.net/wiki/RTL2832 このチップ利用に関する追加情報

  • http://www.youtube.com/watch?feature=youtu.be&v=FUQd9HOVTk8 (上記URLの解説ビデオ。いくつかあります。)

  • http://thenewtech.tv/it/dongular-deviation 上記ソフトウェアのインストールの手順についてスクリーンショットを交えた説明がある

  • http://sdr.osmocom.org/trac/wiki/rtl-sdr (ハードウェアのリストや、上記とは別のソフトウェアがある)


これらの情報、ソフトウェアを提供されている方たちに感謝します。また、きっかけをいただいたJA5FNX氏に感謝します。


ご自分で試される場合は、紹介したページの内容をある程度理解してからトライされることをお薦めします。間違ってもハードウェアを壊すことはまずないと思いますが、ソフトウェア上のトラブルにハマる可能性はあります。日本語の解説ページはなさそうなので、もう少し詳しい内容を別エントリででも書ければいいとは思うのですが…

ご質問等ありましたらコメント欄かtwitterで@sdrfun 宛に連絡いただければ、可能な範囲でお答えします。

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売ります SDR-1000

2011-01-02 23:45:21 | ソフトウェアラジオ
SDR-1000を手放そうと考えています。FlexRadio Systemsの最初の製品で、HF〜50MHzをカバーしているトランシーバです。100Wアンプのオプションもありましたが、私のはQRPバージョンで1W出力です(ケースの半分がスカスカです)。最近のFlexの製品と違って、PC側にサウンドカードが必要です。また、周波数等の制御はパラレルポートが基本で、一応専用のUSB<->パラレルのケーブルも用意されています。ソフトウェアは同社のPowerSDRですが、この機種に正式対応するOSはXP(32bit)だけだと記憶しています。他にユーザが開発した、Linuxで動作するソフトウェアもあります(sdr-shellとかで検索してみてください)。

私のSDR-1000は2004年に基板セットを入手し、その後オプションのRFEボードやケースを追加しました。PowerSDRで動かす以外にも自分で書いたソフトウェアを試したりして遊んでいましたが、最近ではあまり出番がなくなってきたので、どなたか興味のある方に引き取っていただけると助かります。

動作は簡単にチェックしてみましたが、基本的には問題なく動作しているようです。ただ、送信出力をPowerSDRで正しく表示させることがうまく出来ませんでした。一からPowerSDRをインストールし直せば解決するかも知れませんが、この辺りは忘れてしまいました。あと、前面の4Pのマイク端子はコネクタはつけてありますが、配線はしていません。サウンドカード側のMICあるいはLINE入力にマイクの信号を入れれば問題はありません。私はそうやって使っていました。テストに用いたPowerSDRのバージョンは少し古くて1.16.1です。

この製品についての詳細は、まずは Operating Manual, Hardware Manualあたりを見てみてください。

私の感想としては、基板は組み立て済みとは言え、キット的な感覚の製品です。問題なく動く周波数では性能も悪くないですし、SDRならではの変復調音、PowerSDRによる多彩な機能などが楽しめます。ただ、50MHz帯は正直言って使い物になりませんし、DDSのスプリアスが気になる周波数がいくつかスポット的に存在します。色んな意味で日本メーカの完成品とは異なる性質のものです。また、最初に動作させるまでにはPCに関する知識もそれなりに要求されます。問題が発生したときには、英語のドキュメントを読んだり、メーリングリストで問いかけるなどしなければなりません。

本体+推奨サウンドカード(DELTA44)+USB<->パラレル変換ケーブルで、25k円程度でいかがでしょうか。最初に受信が出来るあたりまでは、メールでのサポートくらいはいたします。ただし、いつもすぐにはレスポンスできませんので、出来る範囲でということでご了承願います。

ご質問等あればお受けします。連絡先アドレスは「私のコールサイン@arrl.net」です。年末年始のお休みのあいだはお返事できない場合がありますが、その点もお許しください。

JI3GAB 井上

お譲りする方が決まりました。
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近況? 振り返り?

2010-11-09 20:20:39 | ラジオ(その他)
今年の初め頃は、昨年製作したおじさん工房のAPB-1にオーディオADCを接続してSSBトランシーバが出来ないかなどと考えていて、FPGAのプログラミングを勉強しようとしていましたが、なんとなくすぐにフェードアウト気味になってしまいました。

その後、QSE方式のジェネレータを作ろうとなぜか思い立ち、とりあえずバラックでは組んでみました。それなりにSSBぽい出力も出たのですが、モニターのSDRのスパンを広げてみると、本来の目的信号以外の関係ない周波数にずらーっと変な信号が並んでいます。それも目的信号と同じくらいのレベルの、です。
回路はJA9RS石田さんが以前CQ誌に発表された回路を少し変更したもの(厳密にはQSEではないのかな?)だったのですが、変更の仕方がいい加減だったのか配線がいい加減なのかよくわかりませんが、結局うまく動作させることができずにいました。それが5月か6月くらいです。

そうこうしているうちにRFワールド誌を見ていたら、GNU RadioとUSRPを使ったSDRの記事が出ていて、興味を惹かれました。それでついついUSRPを購入してしまったのです。Gnu Radioは、もう随分前から一応存在は知っていましたが、なんとなくとっつきにくく感じていました。しかし、RFワールドの記事を見るとなんだか簡単に色んなモジュールが比較的容易にプログラムできそうな気がしたのです。それでPythonのアプリケーションの書き方のチュートリアルなどを見ながらサンプルコードを試したり、AMやSSBのラジオのプログラムを書いたりしていたのですが...他のことが忙しくなってきたりしてこれまたペンディング状態になっている、というわけです。

一応目標は以前書いたデジタルプリディストーションを試すことで、上に書いた迷走も自分なりに最終的にはそこに辿り着くためにやっているつもりなんですが、どうも一つのことをじっくりとやることが出来ずにぐだぐだになってしまったこの半年余りです。

この前のエントリをそのまま放置しておくのもどうかと思うので、近況報告というか、この半年〜一年くらいのことを振り返ってみましたが、どうもいけませんね。そんなわけでちょっと無線の方は最近お休み気味です。

また元気が出てきて何か報告できればと思います。
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ご無沙汰していますが...

2010-09-25 01:55:18 | その他
久しぶりに近況報告をしようと書き出したら長くなってしまい、それを投稿しようとしたら記事が失われてしまいました。ちょっと脱力です。今晩はもう一度書く元気が無いですが、近いうちにもう一度トライします。やっぱり手元のエディタで書いてから貼り付けた方が安全でいいですね。
ただ、エディタに書くのと、この投稿フォームに書くのとでは何かテンションが違う気がするのですよね。

おやすみなさい
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QFNパッケージの半田付け

2009-12-02 19:53:33 | ラジオ(その他)
先のエントリで紹介したSDRではRF信号をサンプリングするためのADCとして、MAX12553というQFNパッケージのICが使われています(元の記事では異なるADCだった)。上の写真では左上の正方形のものです。

QFNパッケージというのは、電極のから足(ピン)が伸びていません。電極は、小さなパッド状で底面と側面(底面だけのものもある)に露出しています。


違うIC(ATMELのCPU)の写真ですが、こんなパッケージです。





半田付けのやり方は基本的にはQFP等と同じなのですが、位置合わせがかなり難しいです。上から見たときにピンがなく電極の位置がわからないので、パターンと合わせようとすると横から覗き込むようにするしかありません。これを四方に渡って合わせるのは根気のいる作業です。位置が合ってしまえば、QFPの場合と同じようにフラックスを活用して半田付けすればOKです。同様の理由でブリッジの確認もやりづらいので、テスターを使って絶縁のチェックを行いました。
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DWM誌 2007年7月号のSDRを製作

2009-11-29 22:30:07 | ソフトウェアラジオ
ここのところAPB-1などを製作をするきっかけになったのが、このFPGAを使ったソフトウェアラジオです。DWM(デザインウェーブマガジン)誌の2007年7月号はFPGAを使った回路設計の特集で、FPGA基板が付録として付いていました。

その特集記事の中にJA2SVZ 林氏による、付録基板を使ったSDRの記事が掲載されていたのです。林さんはその年のハムフェアで実際にそのラジオのデモをされていて、その場で色々と話を伺ったのがきっかけで、基板を譲っていただくことになりました。

このSDR基板の内容は、SDR-14/SDR-IQやPerseusと原理的には同じで、アンテナで拾った電波を直接ADコンバータによりサンプリングし、デジタル信号処理によってベースバンドへの周波数変換とデシメーション(サンプリング周波数を下げていく)を行い、PCで受け取れるような形式で出力するというものです。また、USBシリアルポートにより、NCOの周波数の設定を行うことが出来るようになっています。

11月初めのある土曜日の夜に組み立てを終わり、JTAGケーブルでFPGAの設定ファイルをダウンロードしましたが周波数の設定方法等がわからず、結局朝まで色々試したものの動作の確認が出来ませんでした。日曜のお昼に起きて作者の林さんにヘルプのメールを書いたところ、久しぶりのメールを出したにもかかわらず丁寧な返事をいただき、周波数の設定方法と動作確認方法、最新のVHDLコードを送って下さいました。日曜の夜に、そのアドバイスに従って新しいコードをFPGAにロードし、Ham Radio Deluxeから周波数を設定したところ、LCDの表示も出て、実際に80mのアマチュア局の声を聞くことが出来ました。

基板をいただいてから2年、ようやくの完成です。今後はFPGAのプログラミングを勉強して自分なりに色々実験したいと思っています。作者の林さんには色々と助けていただいて感謝しています。また、この基板にはQFNパッケージのADCが使われているのですが、その半田付けに挑戦したおかげでAPB-1の製作もそれほど怖がらず進めることが出来ました。QFNの半田付けの話等はまた書くかも知れません。
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フラットパッケージICの取り外し

2009-11-18 22:52:23 | ラジオ(その他)
APB-1製作の中での一番の失敗は、FPGAのチップの方向を間違えて付けてしまったことです。その前にATMELのマイコン(AT91SAM7S)をうまく取り付けて気が緩んだのか、自分では一応方向も確かめたつもりでした。半田付け自体はうまく行って、「よしよし」とテストに入ったのですが、なんと電源ラインがアースに落ちてしまっています。一生懸命ブリッジなど探すのですが、見つかりません。考えること1時間、もう一度組み立てマニュアルを見ると、見事に方向を間違っているではありませんか。夜中だったんですが、もう脱力です。

さて、どうしたものか。最初はQFPのICを取り外すなんて無理に決まっているという思い込みがあって、キットをもう1セット分けてもらおうかとか考えたりしたのですが、今までかけた時間も部品ももったいないですから、やはり取り外すしかありません。当初はカッターでQFPの足を切ってICを外し、残った足をコテではがそうと考えたのですが、今回は別の方法でやってみました。

Webで調べているとサンハヤトなどから、融点の低い特殊な半田を使ってフラットパッケージのICを取り外すキットが販売されています。さらに調べているとChip Quikというメーカからも同等のものが出ていて、海外から買うとそちらの方がお得そうです。そこで、digikeyからそのキットと、念のため失敗したFPGAのチップに加えて、いくつか部品を一緒に注文したところ1週間と経たずに到着しました。

このキットには特殊半田、注射器状の容器に入った専用のフラックスと最後の洗浄用の布(アルコールが染込ませてある)が入っています。
使い方はYouTubeにビデオがあるのでそれを見ていただくのが早いですが、まず注射器を押してフラックスを半田付けしたピンの上に塗布していきます。次に半田ごてで特殊半田を溶かしながらその上に盛って行きます。この半田は融点が低いので、こてを当ててチップのまわりを何周かさせていると、半田が融けているうちにICを取り外すことが出来るようになります。

と、まあ確かに外すことは可能になるんですが、私はその瞬間にうまくICを掴めず、少しずれただけでまた基板にくっついてしまいました。もう一度熱を加えて今度は完全に外れたのはいいのですが、やはりうまく掴めず(不器用かつ準備が悪いですHi)、ICが基板上を転がり、低温半田をあちこちに残してしまう有様です。

この残った低温で融ける半田を取り除くのに意外と苦労しました。半田ごてを当ててうまくこて先に集まってくれる分はいいのですが、どうもビデオのようには要領よく取れません(そもそも融かした半田の量が多過ぎたのかも知れませんが)。吸い取り線でもうまく吸い取れませんし、結構やっかいです。キットについてきた説明書によれば、「残った半田を温め、フラックスに浸した綿棒でふき取れ」とか「最後はキットについてくる洗浄用の布でふき取れ」とありますので、それを何度かトライしてなんとかそこそこ基板上をきれいにすることが出来ました。

教訓としては、該当の場所のまわりをマスキングテープなどを使って覆っておくのがいいように思います。また、半田が融けてICを外せるようになったときに、すばやくつかめるように適当な道具(竹のピンセットとかですかね)を用意しておくということです。上で紹介したビデオでは指でつかんでいますが、あまり出来そうな気がしません。

さて、外したチップはピンをきれいにすれば再利用も可能だと思いますが、今回は失敗したくなかったので、新たに購入したFPGAのチップを付けました。もちろん今度は向きをしっかり確認しました。向きを間違えたまま電源を投入してしまっていたので、他の部品を壊していないか不安だったのですが、大丈夫だったようです。

何より、ICを半田付けするときには向きをちゃんと確認しましょう。当たり前ですね。
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表面実装部品の半田付け

2009-11-16 00:21:44 | ラジオ(その他)
Web上には面実装パーツの半田付けについて、色々な情報があります(「チップ部品 半田付け」とか「QFP 半田付け」などで検索してみてください)。また、YouTubeでも「QFP 半田付け」や「QFP soldering」などで検索すると実際に半田付けする様子を見ることが出来ます。英語の解説が多いのがちょっと厳しいですが、日本語のサイトである程度情報を得てから映像を見れば大体わかるのではないでしょうか。また、APB-1の組み立てマニュアルの中の解説も参考になります。

私自身は、まだ始めたばかりなので大したことは言えませんが、今のところのどのようにやっているのかを少し。

チップ抵抗やコンデンサは、まず片方のパッドにあらかじめ少し半田を盛ります。その後、コテでその半田を溶かしながら、もう一方の手を使ってピンセットでチップ部品を掴み、スライドさせて所定の位置に持って行き、片方の端子を半田付けします。位置を確め、問題なければもう片方の端子を半田付けすれば完了です。

QFPやSOICなどのIC、それに集合抵抗等の場合は、まずは「位置決め」、これが何より大切です。焦らずにしっかり位置を合わせます。その際、マスキングテープなどで仮止めをする方法もあるようですが、私はやったことがありません。位置が決まったら一箇所どこかの角に近いピンを半田付け(ちょん付け)します。そのときに位置が確かにあっているかもう一度確認します。この段階なら位置をずらすことは十分可能です。

大丈夫であれば、対角にあたる位置のピンをひとつ同じように半田付けします。これらの半田付けの際はブリッジなどしても特に気にしません。

こうやって位置が決まれば、あとは一辺ずつまとめて半田付けしていきますが、まずは半田付けの前にフラックスをピンとパターンに塗布しておきます(位置決めの前にパターンに塗布しておくのもアリだと思います)。そして少し半田をコテに乗せ、コテをパターンの方からピンに向かって滑らせます。ここもそんなに焦らずにやります。熱でICを壊すことはほとんどないはずです。ピンまで行ったらまたすーっとコテを元の方向に戻します。そうするとたいていは3,4ピンを同時に半田付け出来ていると思います。これを何回か繰り返して、その辺のピンをすべて半田付けしてしまいます。ブリッジしているところや、綺麗に半田が流れていないように見えるところは、もう一度コテを当てて往復させてやるとうまく行くことが多いですし、それでもダメな場合は、フラックスを再度塗布してからやり直すとか、一旦吸い取り線で吸い取ってやり直すとかしてみてください。

位置決めしたあとで、もう一つの方法も試してみました。フラックスを塗布したあと、半田を適量ずつ供給しながらICの辺に沿ってコテ先を移動させて一気に全部つけてしまうのです。このときも、一方向に動かしたあと、今度は辺に沿って逆方向に(半田は供給せずに)コテを戻して滑らせて行くとほとんどブリッジすることなく完了させることが出来ました。というか、出来ることもありました、が正確です。

いずれにせよ、だいたいうまく付いたらルーペで確認してみます。残念ながらブリッジが残っていたりすることがあると思いますが、上にも書いたようにフラックスや吸い取り線をうまく使って対処します。

言葉で説明してもなかなか解りづらいですが、やってみると意外と簡単に出来ると感じるんじゃないかと思います。

私も色々試行錯誤している段階です。位置決めがなかなか決まらずイライラすることもありますが、そこさえうまく行けばあとは何とかなると思えるようになって来ました。
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