Cinnamon Orange

デジタル一眼レフカメラで撮影する信州の風景

千曲川源流へ

2009-08-22 22:32:26 | 写真

お盆も過ぎてしまいました。
こちらは朝晩は寒く、午前中だったら家にいても爽やかな感じです。
午後になるとさすがに蒸してきますが、いつもより過ごしやすくて、今年は本格的な夏を感じないまま終わりそうです。

8月5日に千曲川源流に行ってきました。
長野県川上村の甲武信岳(こぶしだけ)というところの登山なのですが頂上までは行かず、源流が湧いているところまで歩きました。

千曲川流域の市町村や県でつくる協議会があるとのこと、毎年そこの主催で行っていて、今年が22回目だそうです。
(が、なぜかこのことは今年初耳でした。)

下の写真がコース図です。現在地(毛木家駐車場)から源流まで歩きました。
(カメラはF100fd)


水源の標高は2200m、高低差約700m、埼玉県と山梨県に隣接し、ここらへんは「秩父多摩甲斐国立公園」ということらしく奥秩父山地に属するようです。
千曲川のほか、山梨県の笛吹川、東京の荒川の水源地となっているとのこと。
出発は9時、途中3回の休憩を取り12時半に着きました。

入り口にマルハダケブキの群生。こんなにまとまって咲いているのを見るのは初めてでした。



歩き始めは車も通れる林道です。


そのうちにけっこう苔むしてきます。


実がたくさん付いた照葉樹がたくさんありました。何の木だか分かりません。


コースの3分の2くらいは沢沿いを歩きます。


ナメ滝、というところです。


何回か沢を渡ったりして、足元は濡れた岩が多く、けっこう滑りやすいです。
雨が降り続いた後だったせいか水量も多いです。
なんだか、「源流」というイメージよりも水がたくさんある感じです。

ちなみに蛍光色の緑のキャップは参加者全員に配られたものです。
(私の頭には合いませんでした^^;;)



へんなキノコ?が生えていました。


憧れの被写体、ギンリョウソウも。(前から撮影したのはピンずれなので横からのを)


源流の手前500mくらい(たぶん)のところです。
ここまで来ると倒木も多く、木と苔と水がいっしょくたになっているという雰囲気です。

川の真ん中にバイケイソウも。

千曲川源流です!といってもこの前の写っていないところがそうです。
この奥が甲武信岳の頂上に上るルート。


これが源流が湧きだしているところです。みんな写真を撮ったり、水を汲んだりしました。
水たまりの中に手を入れないと汲めないのですが、とってもとっても冷たくて手が痛いんです!



お昼を食べて山を降ります。
私としては川をゆっくり眺めながら歩きたかったのですが・・・
皆さん、とっても早足で飛ぶように降りていきました。何をそんなに先を急いでるんだ~~~^^;;って感じ。
私のほかに写真を撮っている方が何人かいらっしゃったのですが、そういう人は完璧に置いてけぼりを食ってました。

大分下ってから岩の上に咲いているホトトギス(たぶん)を一枚。
奥の方が開いていたのですが、遠くてちゃんと撮れなかったです。


最後の休憩所で胞子でパンパンになったキノコを見つけました。
持って帰ろうと思いつつも、開くと手に負えなさそうなので置いてきました~。


大変長文失礼いたしました。
森の間をずっと歩くため、あまり眺めのよくないコースですが、水と緑を満喫してきました。

ネットの記事では易しいコースのように書かれておりますが、足元が滑り易いのでしっかりした靴で登った方が良いと思いました。


夏のアニメ「サマーウォーズ」

2009-08-01 23:01:00 | 写真

今日から地元上田市が舞台のアニメが公開されています。
題名は「サマーウォーズ」(114分)、監督はアニメ版「時をかける少女」の細田守さんです。

ストーリーは
数学オタクの高校生の健二は憧れの夏希先輩から夏休みのアルバイトを頼まれ、二人で夏希の田舎である長野県上田市に向かう。
そこには、夏希のひいおばあちゃんである陣内栄の90歳の誕生日を祝うため、室町時代がから続く戦国一家・陣内家一族が集まっていた。
実は健二が頼まれたアルバイトというのは、夏希の偽装恋人になってくれ、というもので、健二は婚約者として栄をはじめとして、一族に紹介されてしまう。
そんな中、健二は携帯メールに届いた数学の問題を徹夜で解く。
しかし、それは、世界のインフラを管理するまでになったバーチャル空間「OZ」を大混乱に陥れる原因となるものだった。
「(一家が起こした問題は)私たち一家でカタをつけるよ!」という栄おばあちゃんの声の元、健二と一族は世界の危機に立ち向かうのだが・・・。

舞台が上田になったのは、細田監督の奥さまが上田市出身で、結婚のごあいさつに訪れた時に見た風景やご家族の様子にインスパイアされたから、ということです。
上田城の櫓門が陣内家の門になっていたり、食事の場面でお隣の佐久市にある造り酒屋のお酒が食卓に上がっていたりと、書ききれないほど実在の場所やシチュエーションがそのまま描かれています。
あとは(言うまでもなく?)陣内家は真田一族の末裔という設定で、まさに「ご当地アニメ」といえるかも知れません^^

映画を観た感想ですが、同監督の「時をかける少女」がとても好きなアニメなので期待をしていまして、それを裏切らないものでした。
観る前は仮想空間が舞台ということで、パソコンに詳しい人じゃないと分からない話なのか?とか、
家族物ということで今どき流行りの癒し系映画か?とか考えていたのですが
随所に大小の笑いがちりばめられている中に登場人物たちの温かさがほんわりと感じられ、嫌味がなく、肩の力を抜いて観ることができました。

でもって「泣ける映画」は実はあまり好んで観ないのですが、気づいたら後半はずっとウルウルしていました。
(しかもなぜか右目だけから涙が流れているというシチュエーションで・・・笑)

室内での場面がほとんどなので、「時かけ」のような登場人物が疾走している感じはなく、また違った雰囲気ではありましたが、心に残る映画でした。
この夏、ご家族で映画を観たいけどどれにしようかな~という方や、田舎の雰囲気を感じたい方にはお勧めです。

では、掲載してOKという画像を少し載せて紹介します。

夏希と陣内一家。背景の田んぼも実在の場所だそうです。
夏希が持っている旗の家紋は、真田氏のもう一つの家紋である「結び雁金」の反転したもの。


陣内一家の門。
上田城櫓門とそっくりなのです。場所は真田氏のはじめの居城「砥石米山城」があったところという設定です。


自分が撮った櫓門の写真が見つからん!ので、上田市のホームページから一枚(汗)。


映画のキャッチコピーは、


だそうです!?

主人公健二の、仮想空間OZでのアバター「仮ケンジ」。
なんでこんな間抜けな面なのかは映画を観ると分かります~(笑)。



主人公の健二と先輩夏希。夏希は後半で活躍します。



それにしてもアレです。
私が「都会」といわれる場所からこちらに来た時は、まだまだ東京(中央)が憧れの的で、新幹線・高速道路が通ったぞバンザイという雰囲気だったり、
駅前を都会風にしたりということがまだ盛んに行われていたように思います。
いろんな意味で東京一極集中って本当なんだなぁと実感したものですが、
今になってアニメで田舎の田んぼの風景が映画になって注目され、大家族が舞台になったりと、時代は変わったものです。

上田は(いろんな意味でいまいち生かされていないけど)歴史背景や自然など地域の力はある場所なんだねぇ、とこの映画を観てあらためて思いました。

前回は小さめの画面で試写会でしたので、映画館にまた観にいくつもりです。