かたつむりのぐるぐるドイツ滞在記

ボン大学で歴史と民族学を専攻しているかたつむりがドイツの空の下でのつれづれを綴ります。

梅雨?

2006-05-30 17:03:43 | Weblog
日本代表が金曜日にボンに到着しました。ボンで本番にむけてのトレーニングをするそうです。ボンは、金曜日からほぼ、毎日雨が降り続いているというあいにくの天気ですが、(ドイツに梅雨はないはずなのですが)ボンで快適な時間を過ごして頂き、本番の向けての力を蓄えてほしいと思っています。
 明日はボン大学でdies academicus ( ラテン語で大学の日)です。日本で言えば、オープンキャンパスのようなものです。大学が開かれ、一般の人も、いろいろな学部の講義を自由に聴講することができます。Dies academicusの魅力は講義が、各学部についての知識があまりなくても理解できるように構成されていることです。この機会を利用して、いろいろな学部を少しかじってみようとたくらんでいます。聴講を予定している講義は哲学部の「証明できない真実、クート・ゴーデル100年を記念して」、「日系人」(これは日本の問題がドイツでどのように扱われているかということに興味があるからです)、「アレクサンドリアの大学」、「イラン文学とケルト文学の接触?」です。また、感想は後日報告したいと思います。

歴史とは・・・。

2006-05-23 16:46:13 | Weblog
ブログの更新が滞ってしまっていて申し訳ありません。今学期はどうやら課題の多いゼミばかりを取ってしまったみたいで、毎日忙しく過ごしております。そんな今学期取ったゼミの中ででも大変なのが、歴史の理論に関するゼミです。
このゼミでは、歴史をどのように見るのか、どのように意味づけるのかということを、いろいろな思想家(歴史家、社会学者、哲学者)のテキストを元に考察します。
歴史を大学で専攻する前、歴史というのは起こった事象を学ぶことであるのだという理解ぐらいしかありませんでした。しかし、このゼミを通して、歴史というものは、いろいろな観点から見ることができるということ、そして、いろいろな意味づけができるということを感じさせられました。歴史から学ぶということは大切ですが、私達が、過去に起こった事象を元に歴史を再構築しているのだということも忘れられない事実です。
 ゼミではよく、哲学的なテキストを読みます。テキストを読みながら人間がどのように、物事を認知するのかということを考えると、どうしてよいのかわからなくなってきます。学問の世界って奥が深いですね・・・。

さつき

2006-05-02 04:16:15 | Weblog
早いもので、もうさつき。夏学期が始まってから1ヶ月も経ってしまいました。街の木々が色とりどりの花をつけ、春の訪れを感じさせます(今週末は冷え込み雨が降りましたが。)春の日差しの中で映える、木々の緑の中で大学生活は順調に進んでいます。言語にもようやく慣れてきて、ゼミで間違いを恐れず発言をする勇気(あつかましさ?)もついてきました。ボン大学の本館の前には芝生が広がっていて、春めいた日には、たくさんの学生が休憩時間に日光浴を楽しんでいます。またライン川も近いので、やわらかい春の陽気の下で、川沿いに散歩やサイクリングを楽しむこともできます。
天気の良い日は一日中、日向ぼっこをしていたい気分になりますが、学生の本業は勉強、そう怠けてばかりもいられません。来週には、2つのプレゼンテーションが待ち受けているので、そろそろ準備に力を入れなければなりません。私の場合、自然とプレゼンテーションの準備には、テスト勉強よりも気合が入ります。テストの場合、勉強不足で失敗してしまっても、自分だけの問題ですみます。しかし、ゼミでのプレゼンテーションを行うということは、他の学生に自分の研究結果を伝えるということであり、自分の準備不足が原因で、学習課題がうまく伝わらなければ、ゼミに参加している他の学生にも迷惑がかかってしまいます
プレゼンテーションに限らず、一人一人が自分の責任を感じて、ゼミに参加することはとても大切なことです。上から教わるだけではなく、一緒にある問題について考え、討論することによって学ぶことはとても多いです。他の学生のちょっとした発言に、「なるほど!」と考えさせられることはよくあります。大学生活の一場面でさまざまな意見を持った一人一人の存在の大切さを感じさせられます。